2022年 短期大学部 シラバス - ものづくり・サイエンス総合学科
設置情報
科目名 |
量子力学Ⅰ
古典物理学の限界と量子力学への歩み
|
||
---|---|---|---|
設置学科 | ものづくり・サイエンス総合学科 | 学年 | 2年 |
担当者 | 山田 賢治 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 水曜2 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | E32I |
クラス | |||
ポリシー | ディプロマ・ポリシー【DP】 カリキュラム・ポリシー【CP】 |
概要
学修到達目標 | 量子力学I・IIを通じて,量子力学の基本的事項とその考え方について学習することにより,量子力学を体系的に理解することを目標とする。 量子力学Ⅰでは,ニュートン力学とマクスウェル電磁気学を基礎とする古典物理学の限界と量子論の必要性から始めて,量子力学の基本的な考え方とその定式化(波動力学)について学習する。 本授業科目はDP1及びCP1に該当しています。 科目ナンバリング:MFmPh-211 |
---|---|
授業形態及び 授業方法 |
【対面授業】 (1)基本的重要事項の解説は,板書を中心とした講義形式で行う。 (2)基本的重要事項について,理解度確認テストを実施する。 【レポート課題の提出及びフィードバックの方法等】 (1)解答をレポート用紙にまとめて,原則として1週間以内に提出する。 (2)提出したレポートは,評価を付して返却する。 (3)課題の解説は,必要に応じて授業内で行う。 |
履修条件 | 専門教育科目/選択(物理学分野) (1)微分方程式Ⅰ,複素関数論を履修すること。 (2)力学Ⅰを履修していること。 (3)微分積分I・II,数学演習I・IIを履修していること。 (4)行列と行列式,線形代数を履修していること。 |
授業計画
第1回 | ・講義ガイダンス ・ミクロの世界における重要な物理定数 1 基礎物理定数 2 ミクロの世界における基礎物理定数 【事後学習】講義の内容について,数式をチェックしながら十分復習すること。理解できない点については,その内容を整理し質問の準備をすること。(2時間) |
---|---|
第2回 | ・量子力学のはじまり(その1) 1 黒体輻射とプランクの量子仮説 ① 古典物理学による輻射法則 ② プランクの輻射法則 ③ シュテファン−ボルツマンの法則 【事前学習】前回の授業内容について,理解を深めておくこと。(1時間) 【事後学習】講義の内容について,数式をチェックしながら十分復習すること。理解できない点については,その内容を整理し質問の準備をすること。(3時間) |
第3回 | ・量子力学のはじまり(その2) 1 黒体輻射とプランクの量子仮説 ④ ウィーンの変位則 ⑤ 宇宙背景輻射 ⑥ 巨視的なスケールでのエネルギー量子 【事前学習】前回の授業内容について,理解を深めておくこと。(1時間) 【事後学習】講義の内容について,数式をチェックしながら十分復習すること。理解できない点については,その内容を整理し質問の準備をすること。(3時間) |
第4回 | ・量子力学のはじまり(その3) 2 光の粒子性 ① 光子(光量子)の運動量 ② 光電効果 【事前学習】前回の授業内容について,理解を深めておくこと。(1時間) 【事後学習】講義の内容について,数式をチェックしながら十分復習すること。理解できない点については,その内容を整理し質問の準備をすること。(3時間) |
第5回 | ・量子力学のはじまり(その4) 2 光の粒子性 ③ 量子力学的世界における単位 (1)量子力学で用いられるエネルギーと長さの単位 (2)原子単位系(原子,分子などの記述に便利な単位系) (3)プランク定数の必要性 【事前学習】前回の授業内容について,理解を深めておくこと。(1時間) 【事後学習】講義の内容について,数式をチェックしながら十分復習すること。理解できない点については,その内容を整理し質問の準備をすること。(3時間) |
第6回 | ・量子力学のはじまり(その5) 2 光の粒子性 ④ コンプトン効果 (1)X線散乱の量子論 (2)波長のずれのないX線の散乱 (3)反跳電子の観測 (4)散乱の素過程におけるエネルギー・運動量保存則の実験的証拠 【事前学習】前回の授業内容について,理解を深めておくこと。(1時間) 【事後学習】講義の内容について,数式をチェックしながら十分復習すること。理解できない点については,その内容を整理し質問の準備をすること。(3時間) |
第7回 | ・量子力学のはじまり(その6) 2 光の粒子性 ⑤ 自由電子による1光子の放出又は吸収の禁止 【事前学習】前回の授業内容について,理解を深めておくこと。(1時間) 【事後学習】講義の内容について,数式をチェックしながら十分復習すること。理解できない点については,その内容を整理し質問の準備をすること。(3時間) |
第8回 | ・量子力学のはじまり(その7) 3 水素原子のボーア模型とエネルギー準位の量子化 【事前学習】前回の授業内容について,理解を深めておくこと。(1時間) 【事後学習】講義の内容について,数式をチェックしながら十分復習すること。理解できない点については,その内容を整理し質問の準備をすること。(3時間) |
第9回 | ・粒子性と波動性(その1) 1 ド・ブロイの物質波 2 粒子の速度と波の群速度 ① 波の位相速度 ② 波束と群速度 【事前学習】前回の授業内容について,理解を深めておくこと。(1時間) 【事後学習】講義の内容について,数式をチェックしながら十分復習すること。理解できない点については,その内容を整理し質問の準備をすること。(3時間) |
第10回 | ・粒子性と波動性(その2) 2 粒子の速度と波の群速度 ③ 物質波の位相速度と群速度 【事前学習】前回の授業内容について,理解を深めておくこと。(1時間) 【事後学習】講義の内容について,数式をチェックしながら十分復習すること。理解できない点については,その内容を整理し質問の準備をすること。(3時間) |
第11回 | ・粒子性と波動性(その3) 2 粒子の速度と波の群速度 3 波束の運動 【事前学習】前回の授業内容について,理解を深めておくこと。(1時間) 【事後学習】講義の内容について,数式をチェックしながら十分復習すること。理解できない点については,その内容を整理し質問の準備をすること。(3時間) |
第12回 | ・ハイゼンベルグの不確定性原理(その1) 1 位置と運動量の不確定性関係 2 エネルギーと時間の不確定性関係 【事前学習】前回の授業内容について,理解を深めておくこと。(1時間) 【事後学習】講義の内容について,数式をチェックしながら十分復習すること。理解できない点については,その内容を整理し質問の準備をすること。(3時間) |
第13回 | ・ハイゼンベルグの不確定性原理(その2) 3 巨視的な系と微視的な系に対する不確定さ 4 波束と不確定性関係 【事前学習】前回の授業内容について,理解を深めておくこと。(1時間) 【事後学習】講義の内容について,数式をチェックしながら十分復習すること。理解できない点については,その内容を整理し質問の準備をすること。(3時間) |
第14回 | ・波動関数と確率解釈 1 波動関数 2 ボルンの確率解釈 3 波動関数の位相の重要性 【事前学習】前回の授業内容について,理解を深めておくこと。(1時間) 【事後学習】講義の内容について,数式をチェックしながら十分復習すること。理解できない点については,その内容を整理し質問の準備をすること。(3時間) |
第15回 | ・理解度確認テスト及びその解説 【事前学習】与えられた課題について,十分学習しておくこと。(4時間) |
その他
教科書 |
(1)原田勲・杉山忠男 著 『量子力学I』 講談社基礎物理学シリーズ 6 講談社 2009年 第1版
(2)二宮正夫・杉野文彦・杉山忠男 著 『量子力学II』 講談社基礎物理学シリーズ 7 講談社 2010年 第1版
|
---|---|
参考書 |
(1)W. グライナー 著,伊藤伸泰・早野龍五 監訳,川島直輝・河原林透・野々村禎彦・羽田野直道・古川信夫 訳 『量子力学概論』 グライナー物理テキストシリーズ シュプリンガー・フェアラーク東京 2000年 第1版
(2)二宮正夫・並木雅俊・杉山忠男 著 『物理のための数学入門』 講談社基礎物理学シリーズ 10 講談社 2009年 第1版
|
成績評価の方法 及び基準 |
(1)授業及びレポート課題への取組状況30%,理解度確認テスト70%の割合で総合的に評価する。 (2)出席回数が総授業回数の5分の3(9回)に満たない場合は,履修放棄として取り扱い,学業成績を評価E(判定不可)とする。 (3)授業開始から30分を経過した後に入室した場合は,欠席として取り扱う。 |
質問への対応 | 授業終了後又は電子メール等により,随時対応する。 |
研究室又は 連絡先 |
E-mail:yamada.kenji@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
水曜 船橋 12:10 ~ 12:50
|
学生への メッセージ |
【令和3年度成績分布状況】履修者数 6名 S:3人(50%),A:0人(0%),B:1人(17%),C:2人(33%),D:0人(0%),E:0人 |