2022年 大学院理工学研究科 シラバス - 土木工学専攻
設置情報
科目名 |
土木計画学特論Ⅵ
(都市交通計画特論)
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設置学科 | 土木工学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 中村 英夫 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 水曜4 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | A34D |
クラス |
概要
学修到達目標 | 都市交通計画に関し、現実の社会で生じている課題とそこに横たわる多くの問題点を理解させ、都市交通施設整備の成り立ちと現実への適用について、実際的研究を行う基礎的な考え方を学ばせる。 |
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授業形態及び 授業方法 |
対面授業とする。都市交通計画に関する諸課題ならびにその実際的対応をケース・スタディを通して、パワーポイント及び板書により講義する。都市交通計画の対象は道路計画および鉄軌道系の両面にわたり、都市開発との関係を重視する。必要に応じてケース・スタディを行う。なお、中村のほか、国土交通省との協定に基づく客員教授(国土交通省幹部等)からの講義も予定している。 |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
学部土木工学科の選択科目である「まちづくり事業論」「都市計画」「交通計画」「道路工学」の講義内容(ただし必須ではない) |
授業計画
第1回 | 都市交通計画とは 20世紀の都市の交通計画/都市交通計画の思想・技術の変遷 |
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第2回 | 東京の都市交通戦略(1) 東京五輪期の都市交通対策(街路網の整備、首都高速道路の着想・計画・建設) |
第3回 | 東京の都市交通戦略(2) 東京五輪期の都市交通対策(地下鉄新線と郊外鉄道の相互直通化、路面電車の衰退)、現在に 至る首都圏三環状道路の計画と整備 |
第4回 | 東京の都市交通戦略(3) 東京五輪期の都市交通対策(駐車場法の制定、駐車場の整備、附置義務)、現在における駐車 場の課題 |
第5回 | 鉄道に支えられる日本の大都市(1) 都市化とモータリゼーション/戦前に出来上がった鉄道ネットワーク/戦後の都市化に対応した 鉄道輸送力増強/戦後のモータリゼーションに立ち遅れた道路整備 |
第6回 | 鉄道に支えられる日本の大都市(2) 地下鉄事始(世界初の蒸気機関車の地下鉄)、ロンドンと東京の地下鉄建設史、二つの地下鉄 の存在する東京 |
第7回 | 都市モノレール・新交通システム・LRTの都市への導入(1) モノレール・新交通システムの着想と技術開発、限られた都市内の導入空間、道路整備予算に よる助成、LRT(路面電車の進化形)の復権 |
第8回 | 都市モノレール・新交通システム・LRTの都市への導入(2) 事例研究:富山LRT(我が国初の本格的LRT)の開業とコンパクト・シティー政策 |
第9回 | 日本の大都市におけるTODの展開(1) TOD(Transit Oriented Development)とは、日本型TODとは、民鉄の郊外コリドー型開発 |
第10回 | 日本の大都市におけるTODの展開(2) 郊外ニュタウンとニュータウン鉄道、旧国鉄貨物ヤード跡地の都市開発 |
第11回 | 日本の大都市におけるTODの展開(3) JRの都市拠点型(駅ナカ)開発、交通結節点(駅前広場)の整備、人口減少下のTODの可 能性 |
第12回 | 歴史的な都市における道路の計画と整備(1) 幹線道路と地区内道路の計画・設計上の留意点、歴史的地区環境整備街路事業の着想と展開 |
第13回 | 歴史的な都市における地区内道路の計画と整備(2) 事例研究:川越市の幹線道路計画の廃止変更、歴史的みちすじの設計・整備 |
第14回 | 東南アジアの都市交通の現状と課題 経済成長とモータリゼーション、自動車依存、環境問題、パラ・トランジットの存在と意義 |
第15回 | 都市交通計画に関する総括討論 |
その他
教科書 |
『鉄道が創り上げた世界都市・東京』 矢島隆・家田仁共著 一般財団法人 計量計画研究所 2014年
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参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
授業中、適宜配布又は説明する。
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成績評価の方法 及び基準 |
(1)講義の節目において、それまでの内容に即したテーマに関し、レポートを提出 (2)最終回に、各自にレポート課題を選択させ、レポートを提出 (3)以上で、成績を判定する。 |
質問への対応 | 講義中随時に、必要ならば講義時間後でも対応する。 |
研究室又は 連絡先 |
駿河台キャンパス Email: nakamura.hideo74@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
水曜 駿河台 12:20 ~ 13:10
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学生への メッセージ |
都市交通計画の理論は、実際問題へ適応されてこそ意味がある。講義内容はその点に焦点をあ てる。ガイダンス時に学生たちへのアンケート等により、希望の多い課題を調査の上、上記シ ラバスを若干変更する。ガイダンスには必ず出席するように。 |