2022年 大学院理工学研究科 シラバス - 土木工学専攻
設置情報
科目名 |
土木構造学特論Ⅵ
(固体を対象とした有限要素法)
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設置学科 | 土木工学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 小林・小田・岩野 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 水曜5 水曜6 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | A35A A36A |
クラス | |||
その他 | 実務経験のある教員による授業科目 |
概要
学修到達目標 | 現在のコンピュータによる構造物、地盤等の解析の基盤となっている、固体を対象とした有限要素法について講義を行う。連続体力学に基づく応力・歪み、連続体の一般的支配方程式、弾性体の構成式の基本が理解できる。 また、第14回及び第15回の講義では、企業の第一線で活躍する技術者を講師として招き、実務における構造物の非破壊検査について講義を行う。 |
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授業形態及び 授業方法 |
対面講義 主としてパワーポイントを使用して講義を行う。 |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
授業内容を復習し、不明な点があれば質問または参考書等で調べる。 線形代数の基礎、微分学の基礎について、必要に応じ、受講前、あるいは授業と並行して学習しておくことが望ましい。 |
授業計画
第1回 | 授業の説明:連続体とは何か、数値シミュレーションとの関連、授業の進め方、学習目標、評価法, および応力とひずみの定義について述べる。 |
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第2回 | つり合い方程式:連続体を対象とした静的な力のつり合い方程式と動的なつり合い方程式及びその記述方法について述べる。 |
第3回 | 有限要素法によるつり合い方程式の離散化の準備:有限要素法による静的なつり合い方程式の離散化の準備として、つり合い方程式の変形を行う。 |
第4回 | 内挿関数とつり合い方程式の離散化1:有限要素法に基づく弱形式で記述された静的なつり合い方程式の離散化の際に用いられる内挿関数と内挿関数による離散化の概要について述べる。 |
第5回 | 内挿関数とつり合い方程式の離散化2:離散化における具体的な処理と、利用される内挿関数の詳細について述べる。 |
第6回 | 数値積分:ガウス-ルジャンドル則とそれに基づく要素剛性行列の作成方法について述べる。 |
第7回 | 全体剛性行列:要素剛性行列から全体剛性行列を作成する方法について述べる。また、外力の取り扱いについても述べる。 |
第8回 | 有限要素法における境界の取り扱い:有限要素法における境界の取り扱いについて述べる。 |
第9回 | 有限要素法における解析結果の算出:有限要素法における解析結果の算出方法とその評価方法について述べる。 |
第10回 | 動的問題における有限要素法:動的な問題に対する有限要素法の定式化について述べ、静的な有限要素法との差異について述べる。 |
第11回 | 質量行列の算出と時間領域での離散化:動的問題における有限要素法での質量行列の算出と、時間積分法による時間領域での離散化について述べる。 |
第12回 | 動的問題における有限要素法の解法:動的問題における有限要素法での具体的な解法について述べる。 |
第13回 | まとめ:第1回から第12回までの内容についてのまとめについて講義し、不明な点についての議論等を行う。 |
第14回 | 非破壊試験実施の背景:コンクリート構造物の非破壊試験は,施工時(新設構造物)の品質管理,既設構造物の維持管理に適用されている。なぜ,非破壊試験が適用されるようになったのか,その背景について説明する。 |
第15回 | 各非破壊試験の種類と測定原理:コンクリート構造物の非破壊試験には多くの手法がある。主な非破壊試験方法の測定原理と適用条件を説明し,どの様な試験に利用されているのか,どの様な結果が得られるのかについて説明する。 |
その他
教科書 |
特に教科書は指定せず、配布資料等に基づいて説明するが、主として資料1と、一部、より詳しい資料2の内容も加える。
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参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
3)J.Bonnet,R.D.Wood著、非線形CAE協会監訳 『非線形有限要素法のための連続体力学』 森北出版株式会社 2017年 第2版
4)EA de Souza Neto他著、寺田賢二郎監訳中村喜代次、森教安 『非線形有限要素法』 森北出版会社 2012年 第1版
資料1)は、有限要素法への応用を念頭に置いた近代的な連続体の基礎理論が述べられている。資料2)には有限要素法への適用にかかわる最近の発展が詳細にのべられている。
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成績評価の方法 及び基準 |
授業中に出す簡単な課題(50%)と最終課題(レポート)による。 |
質問への対応 | 授業後に行う。またはメールでの質問も可能。 |
研究室又は 連絡先 |
小林:kobayashi.yoshikazu@nihon-u.ac.jp 小田:oda.kenichi@nihon-u.ac.jp 岩野:siwano@ri-k.co.jp |
オフィスアワー |
火曜 駿河台 12:10 ~ 13:20 タワー・スコラ S1104
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学生への メッセージ |
近年の構造物の設計等は、コンピュータで行われるが、その基礎理論を理解して使用する必要がある。連続体理論は、それらコンピュータによる解析の基礎となっているので、習得してもらう事が望まれる。 |