2022年 大学院理工学研究科 シラバス - 電気工学専攻
設置情報
科目名 | プラズマ工学 | ||
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設置学科 | 電気工学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 松田 健一 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 金曜5 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | I55B |
クラス |
概要
学修到達目標 | 半導体デバイスやプラズマ微細加工等のハイテク産業で利用頻度が高い気体放電によるプラズマについて主に講義する。新しい材料の開発やプラズマによる新しい表面処理方法の考案および新しいプラズマ応用機器を開発するために必要なプラズマ理論の考え方と実験方法の習得を目標とする。 |
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授業形態及び 授業方法 |
対面による講義を予定しているが,社会情勢によってはオンデマンド型のオンライン講義に切り替える場合がある. 配布する講義資料や参考書で予習してきていることを前提として、毎回に設定された題目について輪講形式で行う。 |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
前期で「放電物理」を履修していることが望ましい。 |
授業計画
第1回 | プラズマとは:プラズマの定義と講義で扱うプラズマについて述べる。 【事前学習】学部時代の高電圧工学に関する復習(120分) 【事後学習】講義内容のまとめと疑問点の整理.(120分) |
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第2回 | 電離電流:電離した間隙の間を流れる電流と印加した電界との関係を定量的に検討する。 【事前学習】事前に予告された部分について予習.(120分) 【事後学習】講義内容のまとめと疑問点の整理.(120分) |
第3回 | 空間電荷効果:電流密度が大きいときに電界は体積中の電荷分布に左右され、空間電荷による電界のひずみについて述べる。 【事前学習】事前に予告された部分について予習.(120分) 【事後学習】講義内容のまとめと疑問点の整理.(120分) |
第4回 | イオン放出電極を有する放電:正の電極が一様に陽イオンを放出するような場合について、2つの大きい平面電極間の気体中で起こる放電について検討する。 【事前学習】事前に予告された部分について予習.(120分) 【事後学習】講義内容のまとめと疑問点の整理.(120分) |
第5回 | プローブ法プラズマ診断:ラングミュアプローブ法や磁気プローブ法及び高周波プローブ法の原理と測定結果について詳述する。 【事前学習】事前に予告された部分について予習.(120分) 【事後学習】講義内容のまとめと疑問点の整理.(120分) |
第6回 | 粒子計測法プラズマ診断:プラズマ中の粒子の検出による密度・エネルギーの計測における原理と測定結果について詳述する。 【事前学習】事前に予告された部分について予習.(120分) 【事後学習】講義内容のまとめと疑問点の整理.(120分) |
第7回 | 分光法プラズマ診断:プラズマからの発光や吸収分光法及びレーザ誘起蛍光法・レーザ吸収分光法・レーザ散乱法における原理と測定結果について詳述する。 【事前学習】事前に予告された部分について予習.(120分) 【事後学習】講義内容のまとめと疑問点の整理.(120分) |
第8回 | 干渉法・反射法によるプラズマ診断:マイクロ波干渉法や反射法及びレーザ干渉法・シュリーレン法・シャドウグラフ法における原理と測定結果について詳述する。 【事前学習】事前に予告された部分について予習.(120分) 【事後学習】講義内容のまとめと疑問点の整理.(120分) |
第9回 | プラズマ化学気相堆積法(CVD: Chemical Vapor Deposition):高エネルギー電子と分子の衝突電離によるプラズマで発生したラジカルやイオンを表面反応により薄膜堆積する原理と形成結果について詳述する。 【事前学習】事前に予告された部分について予習.(120分) 【事後学習】講義内容のまとめと疑問点の整理.(120分) |
第10回 | プラズマ物理気相堆積法(PVD:Physical Vapor Deposition):プラズマ中のイオンを電界で加速して高エネルギーで固体ターゲットに衝突させ、原子を気相中に飛び出させて堆積する原理と形成結果について詳述する。 【事前学習】事前に予告された部分について予習.(120分) 【事後学習】講義内容のまとめと疑問点の整理.(120分) |
第11回 | 容量・誘導結合型高周波プラズマ:二枚の電極間にブロッキングコンデンサーを通して高周波電力を注入する容量性結合プラズマとコイルまたはループ状アンテナに高周波電力を注入する誘導性結合プラズマの原理と形成結果について詳述する。 【事前学習】事前に予告された部分について予習.(120分) 【事後学習】講義内容のまとめと疑問点の整理.(120分) |
第12回 | 表面波・ヘリコン波・マグネトロン形・電子サイクロトロン共鳴プラズマ:表面波プラズマとヘリコン波プラズマ及びマグネトロン形プラズマ、電子サイクロトロン共鳴プラズマの原理と形成結果について詳述する。 【事前学習】事前に予告された部分について予習.(120分) 【事後学習】講義内容のまとめと疑問点の整理.(120分) |
第13回 | 磁気中性線放電(NLD: Magnetic Neutral Line Discharge)プラズマと直流放電磁化(TDP: Test Plasma Produced by Direct Current)プラズマ及び磁化プラズマダイナミック(MPD: Magneto Plasma Dynamic)アークジェットについて原理と形成結果について詳述する。 【事前学習】事前に予告された部分について予習.(120分) 【事後学習】講義内容のまとめと疑問点の整理.(120分) |
第14回 | 熱プラズマ:溶射や熱プラズマプロセシング及びプラズマトーチに関する原理と加工結果について詳述する。 【事前学習】事前に予告された部分について予習.(120分) 【事後学習】講義内容のまとめと疑問点の整理.(120分) |
第15回 | プラズマ工学の体系的な特徴や理論的な考え方および基礎と応用に関する演習や課題の設定(レポートの提出日は別に設ける。)などを行い、講義の総括を行う。 【事前学習】事前に予告された部分について予習.(120分) 【事後学習】講義内容のまとめと疑問点の整理.(120分) |
その他
教科書 |
講義資料を配布する
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参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
八坂保能 『放電プラズマ工学』 森北出版 2013年
堤井信力、小野茂 『プラズマ気相反応工学』 内田老鶴圃 2000年
山本賢三、奥田孝美 『電離気体』 コロナ社 1957年
Alexander Piel, Plasma Physics, Springer, 2017, 2 edition
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成績評価の方法 及び基準 |
発表の内容,提出物などにより総合的に評価する。 |
質問への対応 | 随時質問可能. 講義中および講義後にもオンラインで受け付け可能。 電子メールによる質問も受け付けている。 |
研究室又は 連絡先 |
駿河台校舎タワースコラ16階S1615号室 Tel : 03-3259-0772 email: matsuda.kenichi@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
火曜 駿河台 10:40 ~ 12:10
土曜 駿河台 10:40 ~ 12:10
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学生への メッセージ |
輪講により自己啓発的な学習方法とプレゼンテーション能力を養って頂きたい。 |