2022年 大学院理工学研究科 シラバス - 電気工学専攻
設置情報
科目名 |
電力システム
(電力系統の安定運用)
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設置学科 | 電気工学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 吉村 健司 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 土曜1 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | I61A |
クラス | |||
その他 | 実務経験のある教員による授業科目 |
概要
学修到達目標 | 電力システムは、信頼性と経済性を両立しつつ電気エネルギーを安定に供給するための巨大システムである。電気エネルギーの安定供給を維持するために必要な基本的事項(周波数、電圧、系統安定度)について理解し、安定供給に必要な技術について学ぶ。また、再生可能エネルギー(太陽光発電、風力発電)の導入拡大が電力系統に与える影響および将来の電力系統における技術課題について理解する。 |
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授業形態及び 授業方法 |
基本的には、パワーポイントによる資料を配布し、その資料に基づいた講義を実施する。 また、実際の電力系統の諸問題を扱ってきた経験をもとに、理論や技術が実際にどのように役立ってきたのか、についても紹介し、理解を深めてもらう。 |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
教科書は特に指定しないが、「電気回路」「電力輸送工学」を履修しておくことが望ましい。 準備学習の内容については、以下の個別授業計画を参照のこと。 |
授業計画
第1回 | 第1回:概論 【事前準備】シラバスの内容を確認の上、授業に臨むこと 【講義内容】我が国の電力システム安定運用における諸課題と将来展望を概説する。 【事後学習】講義後に配布する補足資料で次世代の電気エネルギーシステム像について知識を得ること。 |
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第2回 | 第2回:電力システムの特徴 【事前準備】事前に提示する資料と動画にあらかじめ目を通した上で授業に臨むこと。 【講義内容】電力システムの概要、日本の電力系統の特徴を学ぶ 【事後学習】動画を再度視聴し電力系統安定化の重要な要素への理解を深めること。 |
第3回 | 第3回:電力ネットワーク 【事前準備】事前に提示する動画にあらかじめ目を通した上で授業に臨むこと。 【講義内容】電力ネットワークの挙動を理解する上で必要な、交流と直流、有効電力と無効電力、複素ベクトル、単位法について学ぶ。 【事後学習】動画を再度視聴し有効電力・無効電力の理解を深めること。 |
第4回 | 第4回:電力潮流計算 【事前準備】事前に提示する資料にあらかじめ目を通した上で授業に臨むこと。 【講義内容】三相交流、電力潮流計算について学ぶ。 【事後学習】簡単な例題について潮流計算を実際にトライしてみる。 |
第5回 | 第5回:周波数制御(1) 【事前準備】事前に提示する資料にあらかじめ目を通した上で授業に臨むこと。 【講義内容】電力系統の給電運用、周波数制御の必要性、需給バランスと周波数制御について学ぶ。 【事後学習】講義後に配布する補足資料で給電運用の重要性について理解を深めること。 |
第6回 | 第6回:周波数制御(2) 【事前準備】事前に提示する資料にあらかじめ目を通した上で授業に臨むこと。 【講義内容】発電機の周波数制御機構と系統連系時の周波数制御方式を学ぶ。 【事後学習】簡単な例題について系統擾乱後の周波数変動問題にトライしてみる。 |
第7回 | 第7回:電圧・無効電力制御(1) 【事前準備】事前に提示する資料にあらかじめ目を通した上で授業に臨むこと。 【講義内容】電圧制御の必要性、有効・無効電力負荷と電圧の関係を学ぶ。 【事後学習】動画を再度視聴し電圧制御の特徴と重要性の理解を深めること |
第8回 | 第8回:電圧・無効電力制御(2) 【事前準備】事前に提示する資料にあらかじめ目を通した上で授業に臨むこと。 【講義内容】電圧・無効電力制御方式(VQC)、電圧安定性について学ぶ。 【事後学習】簡単な例題について系統事故時の電圧安定性の考察にトライする。 |
第9回 | 第9回:系統安定度(1) 【事前準備】事前に提示する資料にあらかじめ目を通した上で授業に臨むこと。 【講義内容】系統安定度の概念、定態安定度、過渡安定度について学ぶ。 【事後学習】簡単な例題について系統事故時の過渡安定度の考察にトライする。 |
第10回 | 第10回:系統安定度(2) 【事前準備】事前に提示する資料にあらかじめ目を通した上で授業に臨むこと。 【講義内容】安定度に重要な役割を果たす発電機および電圧制御系について学ぶ。 【事後学習】動画を再度視聴し周波数・電圧・安定度の基礎を習得する。 |
第11回 | 第11回:系統安定化対策 【事前準備】事前に提示する資料にあらかじめ目を通した上で授業に臨むこと。 【講義内容】各種系統安定化対策(発電機およびそれ以外の系統側)について学ぶ。 【事後学習】簡単な例題について系統安定化対策の効果の考察にトライする。 |
第12回 | 第12回:電源のベストミックスと信頼度制御 【事前準備】事前に提示する資料にあらかじめ目を通した上で授業に臨むこと。 【講義内容】ベストミックスの考え方、信頼度制御とは何か、について学ぶ。 【事後学習】講義後に配布する補足資料で信頼度制御について理解を深めること。 |
第13回 | 第13回:再生可能エネルギー 【事前準備】事前に提示する資料にあらかじめ目を通した上で授業に臨むこと。 【講義内容】再生可能エネルギー電源が電力系統に大量に導入された際に生じる系統影響について学ぶ。 【事後学習】講義後に配布する補足資料でさらに理解を深めること。 |
第14回 | 第14回:将来の電力系統における技術課題 【事前準備】事前に提示する資料にあらかじめ目を通した上で授業に臨むこと。 【講義内容】再生可能エネルギー電源の大量導入を可能とする対策について学ぶ。 【事後学習】講義後に配布する補足資料でさらに理解を深めること。 |
第15回 | 第15回:総括(まとめ) 【事前準備】事前に提示する資料にあらかじめ目を通した上で授業に臨むこと。 【講義内容】講義全体を通した総括と補足授業。 【事後学習】講義後に提示される課題についてレポートにまとめること。 |
その他
教科書 | |
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参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
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成績評価の方法 及び基準 |
定期試験は実施せずレポートの提出(出席点は基本的には考慮しない)。 |
質問への対応 | 講義中や講義後の空き時間などを利用して対応する。 |
研究室又は 連絡先 |
kenken@dcc.co.jp (勤務先メール) 080-2023-2119 (個人電話) |
オフィスアワー | |
学生への メッセージ |