2022年 大学院理工学研究科 シラバス - 情報科学専攻
設置情報
科目名 |
システム工学特論
大規模複雑化するシステムにどう対峙するか
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設置学科 | 情報科学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 中村 英夫 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 木曜1 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | K41A |
クラス | 情報科学専攻 | ||
その他 | 実務経験のある教員による授業科目 |
概要
学修到達目標 | システム工学の基礎から大規模複雑システムに至るまでのプロセスを把握し、システム構成論、システム評価手法を習熟し、システムアーキテクトとしての洞察力を養う。できる限り先端的事例の紹介に心がけ、実践的実力の涵養に努める。講義内容を身に着けることにより、システムを俯瞰的にとらえ、最適設計への方法論を身に着けることができるようになる。 |
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授業形態及び 授業方法 |
オンデマンド型で実施。パワーポイントをもとに、既存の社会システムを例示して関連課題を説明し、現状を把握する。あわせて討論を交えて今後のあるべき姿を考察する。なお、社会システムおよび関連技術の事例としては、講師が研究・開発・実用化に関与した列車制御システムおよび上下水道システム等を例題として、産業界の機械安全・システム評価に関する広範な技術を取り上げる。 |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
システム工学に関する話題について、関心を持ってその本質を探る姿勢を求める。 予習すべき内容は必要に応じて伝達する。復習としては、講義で得られた知識を客観的に整理し、実際に生かすための考察を行うこと(120分)。 |
授業計画
第1回 | システム工学の目的と体系について整理して理解するとともに、IoT時代に求められるシステム工学について議論する。 |
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第2回 | 大規模・複雑システムの現状と課題 サブシステムとシステムアーキテクチャ システム構築の方法論 機能変更への柔軟性 |
第3回 | Assuranceシステムの概念と大規模・複雑システム 多様なディペンダブル特性 異種ニーズへの適用 オンラインプロパティ 自立分散システム |
第4回 | 社会システムに対するシステム工学的考察 構成要素の寿命と社会ステムの寿命の矛盾 ニーズ変化への適用性 |
第5回 | 社会システムとフレキシブルシステム ニーズ変化への柔軟な適用 抽象的インタフェース |
第6回 | 産業革命とシステム論 Industry 4.0とIoT Industry 4.0とGAFA |
第7回 | 安全システムの構築 古典的フェールセーフ論理 ユネイト性と非対称誤り論理素子 |
第8回 | フォルトトレラントシステムとフェールセーフシステム セルフチェッキング回路 フェールセーフコンピュータシステム |
第9回 | システム工学と国際規格 国際規格と認証 国際規格の多面性と戦略 (IEC61508とIEC62278などの概要) |
第10回 | システムの評価手法 FMEAとFTA ソフトウェアの信頼性・安全性評価の限界 |
第11回 | コンピュータシステムの安全性評価 古典的評価手法とSTAMP/STPA STAMP/STPAのケーススタディ |
第12回 | 産業現場における安全性活動(1) これまでの産業安全の歴史 労働安全・機械安全の基礎理論 |
第13回 | 産業現場における安全性活動(2) IoT時代の協調安全Safety2.0 Safety2.0のケーススタディ |
第14回 | 理解度確認調査 各講義で触れた 内容に関する理解度を調査する。 |
第15回 | 理解度確認調査と大規模複雑化するシステム時代のシステム工学について再度考察しシステムアーキテクトとしての視点を涵養する。 |
その他
教科書 |
講義内容を全体的に俯瞰した教科書は存在しないので、教科書は用いない。
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参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
講義に有益な資料についてはその都度配布する。
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成績評価の方法 及び基準 |
各講義における姿勢(50%)、理解度および応用力等(50%)で評価 |
質問への対応 | 大歓迎。積極的に行ってほしい。 |
研究室又は 連絡先 |
nakamura.hideo@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
木曜 船橋 10:45 ~ 11:30 2号館4階 望月研究室(244)
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学生への メッセージ |
情報化時代に活躍する技術者・研究者にとって、実践的なシステム工学の素養は必須といえます。自らの実力涵養のためにチャレンジしてください。 今年は、新型コロナウィルスのため、オンデマンド型の講義とします。各回に課題を出しますので、きちんと対応してください。 |