2022年 大学院理工学研究科 シラバス - 物質応用化学専攻
設置情報
科目名 | 生体高分子特論 | ||
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設置学科 | 物質応用化学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 仁科・鈴木・谷川 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 水曜3 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | L33B |
クラス |
概要
学修到達目標 | 化学物質の生合成や生物への作用を理解するためには、生体内に存在する高分子の機能を理解することが欠かせない。本科目では、生体高分子の生体自身に対する作用を知るために核酸、脂質、タンパク質の成り立ちと機能に焦点をあて,より詳細に理解することを目標とする。 |
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授業形態及び 授業方法 |
板書またはパワーポイントで講義を行う。教科書が指定された場合は、事前に用意して授業に臨むこと。 |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
学部で開講する生命系の授業を受講していることが望ましいが、生物、生化学、分子生物学に馴染みのない学生にも理解できる内容とする。生命系以外の研究室に所属する学生の受講を歓迎する。 |
授業計画
第1回 | DNAと染色体 核酸に関する概論を説明する(授業終了前に小テストを行う)。 【事前学習】シラバスの内容を確認の上、授業に臨むこと。(120分) 【事後学習】小テストの内容を参考にして授業内容を振り返ること。(120分) |
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第2回 | DNAの複製、修復、組換え 主に複製に関して平易かつ詳細に説明する(授業終了前に小テストを行う)。 【事前学習】教科書の該当ページをあらかじめ熟読してから授業に臨むこと。(120分) 【事後学習】小テストの内容を参考にして授業内容を振り返ること。(120分) |
第3回 | 細胞がゲノムを読み取るしくみ セントラルドグマの要点を解説する(授業終了前に小テストを行う)。 【事前学習】教科書の該当ページをあらかじめ熟読してから授業に臨むこと。(120分) 【事後学習】小テストの内容を参考にして授業内容を振り返ること。(120分) |
第4回 | 遺伝子発現の調節 mRNAの調節に関する説明をおこなう(授業終了前に小テストを行う)。 【事前学習】教科書の該当ページをあらかじめ熟読してから授業に臨むこと。(120分) 【事後学習】小テストの内容を参考にして授業内容を振り返ること。(120分) |
第5回 | 現在の組み換えDNA技術 専門化学実験Ⅴbで学んだ組み換えDNA技術を振り返る(授業終了前に小テストを行う)。 【事前学習】実験テキストの該当ページをあらかじめ熟読してから授業に臨むこと。(120分) 【事後学習】小テストの内容を参考にして授業内容を振り返ること。(120分) |
第6回 | 脂質の基礎 脂質の種類と構造について復習する。 【事前学習】教科書の該当ページをあらかじめ熟読してから授業に臨むこと。(120分) 【事後学習】細胞、組織、臓器における局在・組成の違いについて復習すること(120分) |
第7回 | 膜の構造と脂質 脂質二重膜について学ぶ。また、膜輸送と膜電位について学ぶ。 【事前学習】教科書の該当ページをあらかじめ熟読してから授業に臨むこと。(120分) 【事後学習】膜の流動性と受容体の局在について復習すること。(120分) |
第8回 | 糖と脂肪の分解・エネルギー代謝 食餌から得られる糖や脂質が生体内でどのように分解・エネルギー代謝されるのかを学ぶ。 【事前学習】教科書の該当ページをあらかじめ熟読してから授業に臨むこと。(120分) 【事後学習】実際に食べている食餌成分について調べ、講義内容と照らし合わせて復習する(120分) |
第9回 | 脂質代謝 脂質の生合成経路と代謝について学ぶ。 【事前学習】教科書の該当ページをあらかじめ熟読してから授業に臨むこと。(120分) 【事後学習】各代謝にかかわる酵素の発現制御について復習する。(120分) |
第10回 | 疾患と脂質に関して (講義の後半に小テストを行う) 【事前学習】教科書の該当ページをあらかじめ熟読してから授業に臨むこと。(120分) 【事後学習】様々な疾患にかかわる脂質について復習すること。(120分) |
第11回 | タンパク質・ペプチド・アミノ酸 タンパク質の基本的な性質について学習する 【事前学習】タンパク質・ペプチド・アミノ酸とはなにか予習すること(120分) 【事後学習】授業内容をまとめ復習すること。(120分) |
第12回 | 酵素 酵素とは何か学習する 【事前学習】酵素とはなにか予習すること(120分) 【事後学習】授業内容をまとめ復習すること。(120分) |
第13回 | タンパク質の立体構造Ⅰ タンパク質の立体構造について基本的なことを学習する 【事前学習】タンパク質の1次構造~4次構造とはなにか予習すること(120分) 【事後学習】授業内容をまとめ復習すること。(120分) |
第14回 | タンパク質の立体構造Ⅱ タンパク質の立体構造の決定法について学習する 【事前学習】X線結晶構造解析とはなにか予習すること(120分) 【事後学習】授業内容をまとめ復習すること。(120分) |
第15回 | タンパク質の精製(レポート課題を課す) タンパク質の精製方法について学ぶ 【事前学習】タンパク質の精製とはなにか予習すること(120分) 【事後学習】授業内容をまとめ復習すること。(120分) |
その他
教科書 |
核酸(仁科)中村桂子 『エッセンシャル 細胞生物学』 南江堂 2016年 原著第4版の5,6,7,8,10章
脂質(鈴木)教科書なし。授業時に資料を配布する。
タンパク質(谷川)教科書はありません。必要なら授業時に資料を配布する。
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参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
石川 統 『生物学入門(大学生のための基礎シリーズ)』 東京化学同人
大島泰郎 『生物(生命科学のための基礎シリーズ)』 実教出版
井出利憲 『分子生物学講義中継 partI 、 II, III. Part0 上下』 羊土社
授業に必要な資料を随時配布する。
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成績評価の方法 及び基準 |
出席状況と授業時間内に行う小テストおよびレポートの成績で評価する。 |
質問への対応 | 随時受け付けます。即答できない場合はメール等で回答します。 |
研究室又は 連絡先 |
駿河台校舎2号館208B号室(仁科)nishina.atsuyoshi@nihon-u.ac.jp 駿河台校舎2号館228A号室(鈴木)suzuki.yuusuke@nihon-u.ac.jp 駿河台校舎2号館203号室(谷川)tanigawa.minoru@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
火曜 駿河台 13:20 ~ 15:00
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学生への メッセージ |
仁科からのメッセージ 教科書は,必ず購入するようにしてください。 分子生物学(核酸)の分野は猛烈なスピードで進歩を遂げており、短期間で書籍の内容が陳腐化することも珍しくありません。少し背伸びをして、最新の情報を取り入れながら、学部で行った専門化学実験Ⅴb(遺伝子組み換え)の内容も参照しながら授業を進めていきたいと思います。 鈴木からのメッセージ 遺伝子からの直接の産物ではない生体高分子である脂質の世界について、これまでの講義からさらに発展した内容で講義を進めていきます。また、核酸情報を基にタンパク質を同定していくプロテオーム解析についてや疾患と生体高分子の最前線の研究内容にも触れていきます。 谷川からのメッセージ 基礎生命科学と生命科学Ⅰの内容を復習しておいてください。 |