2022年 大学院理工学研究科 シラバス - 量子理工学専攻
設置情報
科目名 | 核融合特論Ⅱ | ||
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設置学科 | 量子理工学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 渡部 政行 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 水曜2 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | O32C |
クラス |
概要
学修到達目標 | この講義では、核融合炉を目的とした高温・高密度プラズマの 磁場閉じ込めに関する理論を理解することができる. プラズマの電磁流体的な振る舞いやプラズマの磁場閉じ込め法を知ることができる. 磁場閉じ込めにおけるプラズマの平衡状態や不安定性の概念を理解することができる. |
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授業形態及び 授業方法 |
授業方法:「対面授業」 板書を中心に対面で講義を行う予定である. |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
講義では予備知識がなくても理解できるように詳しく説明するが, 基礎的な電磁気学,解析力学,流体力学などの予習はしておくこと. また核融合特論Ⅰの内容は復習しておくこと. |
授業計画
第1回 | 熱制御核融合炉とは: 核融合特論Ⅰで学んだ核融合科学および炉工学の内容を復習する. 予習:核融合特論Ⅰで学んだ核融合科学の内容を予習しておくこと【60分】 復習:核エネルギー,核融合科学に関して復習すること【180分】 |
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第2回 | 流体モデル: 電磁流体としてのプラズマの振る舞いを理解する. 予習:電磁気学に関して予習しておくこと【60分】 復習:連続の式,電磁流体力学の基礎に関して復習すること【180分】 |
第3回 | 電磁流体モデル: 電磁流体モデルにおける基礎的な方程式である, 2流体および1流体の電磁流体方程式を学習する. 予習:電磁流体とは何か?予習しておくこと【60分】 復習:電磁流体運動方程式に関して復習すること【180分】 |
第4回 | 電磁流体力学: 電磁流体的運動方程式の簡単化を行う.一般化されたオームの法則を導出する. 予習:電気工学,特にオームの法則に関して予習しておくこと【60分】 復習:MHD項を含むオームの式に関して復習すること【180分】 |
第5回 | 電磁流体力学: 電磁流体的な概念を基に磁場の拡散方程式、磁気レイノルズ数、磁気再結合に関して学ぶ. 予習:1流体近似された電磁流体方程式を予習しておくこと【60分】 復習:磁場の拡散方程式、磁気レイノルズ数に関して復習すること【180分】 |
第6回 | 輸送現象: 輸送現象の基礎として古典拡散、新古典拡散、ボーム拡散を理解する. 予習:気体力学,熱力学に関して予習しておくこと【60分】 復習:拡散現象全般に関して復習すること【180分】 |
第7回 | 輸送現象: プラズマの閉じ込めに重要な粒子およびエネルギー閉じ込め時間と 各拡散係数に関して,その概念を学ぶ. 予習:マクセルボルツマン分布に関して予習しておくこと【60分】 復習:粒子およびエネルギー閉じ込めに関して復習すること【180分】 |
第8回 | プラズマの平衡と安定性: プラズマの巨視的平衡と安定性を理解し、圧力と磁気圧のバランスを考える. 予習:電磁気および電磁流体力学に関して予習しておくこと【60分】 復習:プラズマの圧力のつり合いに関して復習すること【180分】 |
第9回 | プラズマの平衡と安定性: 電磁気の基礎的な方程式を用いプラズマの平衡と安定性を理解する. 予習:平衡状態とはどのような状態か?予習しておくこと【60分】 復習:プラズマの平衡と安定性に関して復習すること【180分】 |
第10回 | プラズマの平衡と安定性: 平衡状態における磁気面を考え、Grad-Shafranov方程式を導出する 予習:座標変換に関して確認しておくこと【60分】 復習:Grad-Shafranov方程式の導出を各自行うこと【180分】 |
第11回 | プラズマの平衡と安定性: 磁場のねじれの指標である磁気ヘリシティおよび無力磁場配位について学ぶ. 予習:磁場のねじれとは?どのような状態か想像しておくこと【60分】 復習:磁気ヘリシティに関して復習すること【180分】 |
第12回 | プラズマの平衡と安定性 基礎的なプラズマの磁場閉じ込め方式である Zピンチ、θピンチ、トカマクプラズマの平衡状態を考える. 予習:Zピンチ、θピンチ、トカマクプラズマに関して調べること【60分】 復習:各磁場閉じ込め配位の平衡状態に関して復習すること【180分】 |
第13回 | 不安定性: 不安定性とは?なにかを考える. MHD不安定性、線形化したMHD方程式、交換不安定性に関して学習する. 予習:平衡と安定・不安定に関して一般的な概念を調べること【60分】 復習:MHD不安定性に関して復習すること【180分】 |
第14回 | 不安定性: 不安定性の種類であるエネルギー原理、円柱プラズマのエネルギー原理を知る. 予習:一般的な不安定性の種類と特徴に関して予習すること【60分】 復習:エネルギー原理の考え方に関して復習すること【180分】 |
第15回 | 不安定性 またソーセージ不安定性、キンク不安定性、ティアリング不安定性を知る. 予習:プラズマの不安定性に関して予習すること【60分】 復習:講義全般を復習し,不明な点を質問すること【180分】 |
その他
教科書 | |
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参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
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成績評価の方法 及び基準 |
成績評価は適時行うレポートの提出を基に総合的に判断する. 出題した課題に関しては適時,解説を行う. |
質問への対応 | 質問は、いつでもどうぞ。 |
研究室又は 連絡先 |
駿河台校舎8号館2階 823F室,TEL 03-3259-0917 船橋校舎 物理実験A棟,TEL 047-469-5350 e-mail watanabe.masayuki66@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
月曜 駿河台 10:00 ~ 12:00
火曜 船橋 14:00 ~ 16:00
水曜 駿河台 12:30 ~ 13:00
木曜 船橋 12:00 ~ 13:00
金曜 駿河台 12:30 ~ 13:00
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学生への メッセージ |
研究は「狩り」である.がんばりましょう. |