2023年 理工学部 シラバス - 機械工学科
設置情報
| 科目名 | 流体工学Ⅰ | ||
|---|---|---|---|
| 設置学科 | 機械工学科 | 学年 | 3年 |
| 担当者 | 須谷 記和 | 履修期 | 後期 |
| 単位 | 2 | 曜日時限 | 水曜1 |
| 校舎 | 駿河台 | 時間割CD | F31O |
| クラス | |||
| 履修系統図 | 履修系統図の確認 | ||
概要
| 学修到達目標 | これまで学んだ流体力学を基礎から復習でき、身近な現象（台風などの渦の様子、飛行機が飛ぶ原理、スポーツでの変化球、抵抗を減らす様々な工夫等）について理論的に説明することができる。 本授業科目はDP3・5及びCP3・5に該当しています。 |
|---|---|
| 授業形態及び 授業方法 |
対面授業とする。授業内容についての詳しいプリントを配布するため、参考書は必須ではない。プリント内に例題演習問題と理解度確認問題が含まれているので、それらを毎回の課題として提出する（提出問題は授業内で指定する）。 |
| 履修条件 | 流れの力学I、II、IIIを修得していることが望ましい。 |
授業計画
| 第1回 | 【流体の特性】流体力学で扱う物理量について解説する。また、様々な流れの可視化写真に よって流体力学の概観を把握する。 ＜事前学習＞主に流れの力学Iの内容について復習する。（120分） ＜事後学習＞配布プリントを読んで理解する。第1章の例題演習、理解度確認問題を解く。（120分） |
|---|---|
| 第2回 | 【流体の運動学】流線等の概念、流管における保存則について学ぶ。 ＜事前学習＞物理の保存則について確認する。（120分） ＜事後学習＞配布プリントを読んで理解する。第2章の例題演習、理解度確認問題を解く。（120分） |
| 第3回 | 【流体運動の基礎方程式】ラグランジュ微分、流体運動を記述する基礎方程式について学ぶ。 ＜事前学習＞偏微分の基礎を確認する。（120分） ＜事後学習＞配布プリントを読んで理解する。第3章の例題演習を解く。（120分） |
| 第4回 | 【流体運動の基礎方程式】流体運動を記述する基礎方程式について学ぶ。 【保存則の応用】ベルヌーイの式を導く。運動量保存則を理解する。 ＜事前学習＞全微分、極座標変換について確認する。（120分） ＜事後学習＞配布プリントを読んで理解する。第3章の理解度確認問題、第4章の例題演習を解く。（120分） |
| 第5回 | 【保存則の応用】運動量保存則の適用について学ぶ。 【渦・循環】流体の変形、回転について学ぶ。 ＜予習＞流れの力学IIの「運動量の法則」の内容を復習する。（120分） ＜復習＞配布プリントを読んで理解する。第4章の理解度確認問題、第5章の例題演習を解く。（120分） |
| 第6回 | 【渦・循環】流体の変形、渦度について学ぶ。 ＜事前学習＞ベクトル解析の「回転」について確認する。（120分） ＜事後学習＞配布プリントを読んで理解する。第5章の例題演習を解く。（120分） |
| 第7回 | 【渦・循環】循環について学ぶ。また、実際の渦現象について理解する。 ＜事前学習＞ベクトル解析の「Stokesの定理」について確認する。（120分） ＜事後学習＞配布プリントを読んで理解する。第5章の例題演習を解く。（120分） |
| 第8回 | 【渦・循環】速度ポテンシャルおよび流れ関数について学ぶ。 ＜事前学習＞第5章の内容を復習する。（120分） ＜事後学習＞配布プリントを読んで理解する。第5章の例題演習、理解度確認問題を解く。（120分） |
| 第9回 | 【ベルヌーイの方程式の応用】非回転条件からベルヌーイの式の一般形を導出する。また、ベルヌーイの式を用いて様々な問題を解く演習を行う。 ＜事前学習＞流れの力学Iの「ベルヌーイの式」の内容を復習する。（120分） ＜事後学習＞配布プリントを読んで理解する。第6章の例題演習、理解度確認問題を解く。（120分） |
| 第10回 | 【非圧縮性ポテンシャル流】複素速度ポテンシャルを導入し、基本的な流れについて学ぶ。 ＜事前学習＞複素関数の基礎、「正則」、「コーシー・リーマンの式」を確認する。（120分） ＜事後学習＞配布プリントを読んで理解する。第7章の例題演習、理解度確認問題を解く。（120分） |
| 第11回 | 【非圧縮性ポテンシャル流】円柱を過ぎる流れについて詳細に学ぶ。 ＜事前学習＞複素数の極形式表示、複素数の計算について確認する。（120分） ＜事後学習＞配布プリントを読んで理解する。第7章の例題演習、理解度確認問題を解く。（120分） |
| 第12回 | 【非圧縮性ポテンシャル流】クッタの条件、揚力発生の原理について学ぶ。 ＜事前学習＞インターネット等を利用して、飛行機の揚力発生原理の諸説について調べる。（120分） ＜事後学習＞配布プリントを読んで理解する。第7章の例題演習、理解度確認問題を解く。（120分） |
| 第13回 | 【非圧縮性粘性流体、境界層】クエット流、円管内ポアズイユ流、境界層の概念について学ぶ。 ＜事前学習＞インターネット等を利用して、レイノルズ数について調べる。（120分） ＜事後学習＞配布プリントを読んで理解する。第8、9章の例題演習、理解度確認問題を解く。（120分） |
| 第14回 | 【流体の抵抗】流体の抵抗およびその低減法について考える。 ＜事前学習＞インターネット等を利用して、スポーツにおける流体工学の関わりについて調べる。（120分） ＜事後学習＞配布プリントを読んで理解する。第10章の例題演習、理解度確認問題を解く。（120分） |
| 第15回 | 【相似則、実験流体力学】相似則について学ぶ。また、流体力学の実験に使用される風洞および測定法について紹介する。 最終レポート課題について説明する。 ＜事前学習＞インターネット等を利用して、身近な流体現象について調べる。（120分） ＜事後学習＞最終レポート課題を解く。（120分） |
その他
| 教科書 | |
|---|---|
| 参考書 |
今井功 『流体力学』 岩波書店 1993年
|
| 成績評価の方法 及び基準 |
毎回の提出課題を計70点、最終レポート課題を30点、合計100満点で60点以上を合格とする。毎回の提出課題14回のうち10回以上、期限内の提出を必須とする。 |
| 質問への対応 | E-mailで受け付ける。 |
| 研究室又は 連絡先 |
授業内で指示する。 |
| オフィスアワー | |
| 学生への メッセージ |
流体力学は身近な現象に深く関わる学問ですが、理論的に説明しようとすると式変形が複雑で理解の大変な部分が多々でてきます。数学の基礎（偏微分、ベクトル解析、複素関数等）を確認した上で授業に臨み、授業後はしっかりと復習をして次に備えてください。 |