2023年 理工学部 シラバス - 機械工学科
設置情報
科目名 | 先進自動車システム | ||
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設置学科 | 機械工学科 | 学年 | 3年 |
担当者 | 関根 太郎 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 水曜1 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | F31P |
クラス | |||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | ・研究開発・設計業務に携わるために,機械工学を総合的かつ具体的な視野に立って理解できる. ・自動車技術を例に挙げ,技術開発におけるターゲットとする問題点の設定が出来るようになる. ・技術面だけで無く,社会受容性や普及・標準化などについても考慮できるような思考力を身につける. 本授業科目は、DP3・5及びCP3・5に該当しています. |
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授業形態及び 授業方法 |
・講義は対面講義で実施します。 ・パワーポイントを用いた映像資料表示説明を中心とした講義とする. ・講義内容は,先端技術を中心とした講義であるためアップデートが頻繁にある分野となり,資料が多いため,予め配付資料を自分の手で整理しておくことが理解を深める上で重要である.また必要に応じて自ら適時最新情報を検索し収集しておくことが望ましい. |
履修条件 | 機械力学(工業力学)に加え,制御工学I,自動車運動力学の受講経験があることが望ましい. |
授業計画
第1回 | 自動車工学を取り巻く現状-自動車技術の変遷 予習:シラバスの内容を確認の上授業に臨むこと(120分) 復習:講義で取り上げた自動車技術の変遷について,それぞれの要素技術についてメカニズムをより詳細に調べておく。(120分) |
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第2回 | モビリティを取り巻く社会環境 予習:自動車が世界でどのように利用されているか調査しておく.(120分) 復習:講義で取り上げた統計データなどを自分で補足し,整理しておく.(120分) |
第3回 | 交通事故の現状と動向 予習:日本ならびに世界での交通事故の現状と傾向について調べておく。(120分) 復習:講義で取り上げた交通事故の統計データの推移について、運転支援システムの普及との関係を調べておく。(120分) |
第4回 | 自動車の主要構成要素 予習:第1回の復習で調べた要素技術について,改めて理解をしておく。(120分) 復習:講義で取り上げた主要構成要素に関連する具体的な製品について設定し,開発経緯を詳細に調べることでエンジニアとしての設計プロセスを体感する.(120分) |
第5回 | 安全性向上技術(1) 予習:第1回に指示した副読教材を熟読しておく.(120分) 復習:安全性向上技術の歴史的な開発経緯について理解しておく。(120分) |
第6回 | 安全性向上技術(2) 予習:安全性向上技術の中で,乗員ならびに歩行者の被害軽減が対象となる技術を調べておく.(120分) 復習:安全性向上技術について,自動車アセスメントの結果との関連について公開データを自ら調べて特徴をまとめることで理解を図る.(120分) |
第7回 | 安全性向上技術(3) 予習:ESVならびにASVなどの開発項目について,その開発経緯と効果を調べ理解をしておく.(120分) 復習:事故統計などからシステムのターゲットの決定,開発,普及施策に至るまでの研究開発の一連の流れを復習しておく.(120分) |
第8回 | レポート課題(1)提出 パワーユニットの変遷とトレンド 予習:内燃機関からハイブリッド,EVにいたるまでのパワーユニットのシステム構成について理解しておく.(120分) 復習:講義で述べたパワーユニットの必要要件ならびに基本的なスペック設計手順について復習し,計算できるようにしておく.(120分) |
第9回 | 特別講演:環境対策技術開発に関する実務経験者の特別講演(講師の都合で日程が前後する場合あり) ・カーボンニュートラルなどSDGsで話題に上がっている環境対策技術開発に携わっていた実務経験者を講師に迎えて、開発現場などでのエンジニアとしての経験を講演して頂くことで、技術開発現場で必要な知識や取り組み姿勢の理解を深める。 予習:前回の講義内容であるパワーユニットの変遷とトレンドについてしっかりと復習し、まとめておく(120分) 復習:特別講演の内容に関するキーワードを学生自らが掘り下げて調査することで、現在の問題点やトレンドの理解を深める(120分) |
第10回 | 環境対策技術 予習:現在に至るまでの自動車の環境基準並びに燃費性能について調べておく。(120分) 復習:講義で述べた環境性能を実現するために開発されたメカニズムなど,具体的な事例について各自が調べ理解を深めておく.(120分) |
第11回 | ITS(高度自動車交通システム)(1) 予習:ITSとは何か,調べ理解しておく.(120分) 復習:ITSにおける開発分野とそのサービスについて,講義内容を踏まえてより深く調べる.(120分) |
第12回 | ITS(高度自動車交通システム)(2) 予習:前回の復習と合わせ,ITSにおける開発トレンドについてITS世界会議などの動向を基に調べる.(120分) 復習:講義で述べたITS実現に不可欠なセンサー,通信技術について調べておく.(120分) |
第13回 | ITS(高度自動車交通システム)(3) 予習:ITSから自動運転実現に至るまでの研究動向について調べておく.(120分) 復習:現在実現できている自動運転レベルからレベル5の全自動運転に至るまでの技術面でのマイルストーンならびにブレイクスルーポイントを調べ理解できること.(120分) |
第14回 | 【最新トレンドの紹介】CASE・MaaS 予習:ここで取り上げている自動車が含まれる交通システムは100年に一度の変革期と呼ばれている.そのトレンドについてキーワードとなるCASE,MaaSについて自ら情報収集しておく.(120分) 復習:先進自動車システムがCASE・MaaSの中でどのように発達していくかを技術面を中心に取りまとめ,レポート課題を作成するための資料整理を行う.(120分) |
第15回 | 世界の規制・基準・規格と自動車の成長戦略 予習:WTOにおけるTBT協定とは何か?調べ理解しておく.(120分) 復習:講義であげた自動車分野における世界標準化への取り組みについて具合例を調べ,その動きを理解しておく.(120分) |
その他
教科書 |
必要に応じて講義資料をCST-CANVASにて掲載
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参考書 |
『自動車技術ハンドブック(1)基礎・理論編』 (公社)自動車技術会 2015年
『交通・安全 工学』 関根太郎他 (公財)国際交通安全学会 2015年
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成績評価の方法 及び基準 |
授業内容に関連したレポート2回×50%=100%とし、60点以上を合格とする。 |
質問への対応 | オフィスアワーならびに授業時間内での質疑応答時に受け付ける。 |
研究室又は 連絡先 |
駿河台校舎タワー・スコラ17階S1713室 在室時随時 連絡先は、講義時に告知。 |
オフィスアワー |
火曜 駿河台 12:30 ~ 13:00 タワー・スコラS1713室前期
水曜 駿河台 10:40 ~ 13:00 タワー・スコラS1713室
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学生への メッセージ |
自動車分野は日本の基幹産業であり、また今日、CASE,MaaSなどのエコ技術、新素材の導入、電子通信分野の利用など大きな技術転換期に差し掛かっているため、社会でのエンジニアの必要性が高い分野である。 |