2023年 理工学部 シラバス - 機械工学科
設置情報
科目名 | 軽量構造力学 | ||
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設置学科 | 機械工学科 | 学年 | 3年 |
担当者 | 漆山 雄太 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 木曜4 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | F44M |
クラス | |||
履修系統図 | 履修系統図の確認 | ||
その他 | 実務経験のある教員による授業科目 |
概要
学修到達目標 | 構造軽量化について基礎となる着眼点と考え方について解説する.自動車の構造について先進研究から商品開発までの幅広い実務経験をもとに,材料力学知識を実践的に生かす勘所について講義する.薄板中空ビームをその例題として取り上げる. 本授業科目はDP3・5及びCP3・5に該当しています. |
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授業形態及び 授業方法 |
本授業は「対面授業」とする。 プレゼンテーションの聴講、板書、討議の組み合わせて授業を実施する. 2回の理解度テストと1回のレポート提出と討議を実施する. 積極的に質問,意見を述べるように努めること. |
履修条件 | 材料力学(はりの曲げ、棒のねじりについての理解)(強度、剛性の理解),日本語 |
授業計画
第1回 | ・軽量構造力学の背景 1.軽量化のニーズと対応技術事例 2.力学的視点,「力」が見えるか? 【事前学習】シラバスの内容を確認する。材料力学を復習する。(120分) 【事後学習】講義の内容を復習する。(120分) |
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第2回 | ・構造形式と重量 パネル構造、トラス構造、ラーメン構造について、2次元構造で考察する。 【事前学習】材料力学のトラス構造とラーメン構造を見直す。(120分) 【事後学習】講義の内容を復習する。(120分) |
第3回 | ・ロードパスの概念(1) 自動車のステアリングハンガービームを事例に、一次元はり理論(Classical Beam)を用いてジオメトリーと軽量化の関係について考える. 【事前学習】ステアリングハンガービームを調べてくる。(120分) 【事後学習】講義の内容を復習する。(120分) |
第4回 | ・ロードパスの概念(2) 自動車のステアリングハンガービームを事例に、一次元はり理論(Classical Beam)を用いてジオメトリーと軽量化の関係について考える. 【事前学習】材料力学の梁理論を調べてくる。(120分) 【事後学習】講義の内容を復習する。(120分) |
第5回 | ・1-4回までの範囲で理解度テストを実施する. 対面・WEB授業にかかわず、授業時間内で解答し提出. ノート、電卓、パソコン、スマートフォンの持ち込み可. 【事前学習】これまでの講義内容をまとめる。(120分) 【事後学習】講義の内容を復習する。(120分) |
第6回 | ・薄板断面に加わる荷重(Point Loading of Thin-walled Section)一次元はりとの違い。局所変形と対応 【事前学習】弾性学の二次元弾性・平面応力問題を調べてくる(復習)。(120分) 【事後学習】講義の内容を復習する。(120分) |
第7回 | ・閉断面と開断面のねじりと構造例 【事前学習】弾性学の薄肉部材のねじりの「閉じ断面部材」を調べてくる。(120分) 【事後学習】講義の内容を復習すること。(120分) |
第8回 | ・薄板パネルの組構造例 1.両端補強の開断面のねじりとラッピングビーム(Warping of Open Section) 2.スポット溶接とフランジ ピールとシェア 【事前学習】弾性学の薄肉部材のねじりの「開き断面部材」を調べてくる。(120分) 【事後学習】講義の内容を復習すること。(120分) |
第9回 | ・平板の座屈(Plate Buckling) 実践的な解析のための境界条件について 【事前学習】材料力学の座屈を調べてくる。(120分) 【事後学習】講義の内容を復習すること。(120分) |
第10回 | ・平板の座屈後の特性(Post Buckling Behavior of Plate)と有効幅(Effective Width)の概念 【事前学習】平板の座屈を調べてくる。(120分) 【事後学習】講義の内容を復習する。(120分) |
第11回 | 6~10回の範囲で理解度テスト(レポート形式)を実施する.対面・WEB授業にかかわず、授業時間内で解答し提出. ノート、電卓、パソコン、スマートフォンの持ち込み可. 【事前学習】本授業の内容をまとめる。(120分) 【事後学習】本授業の内容を見直す。(120分) |
第12回 | 薄板断面の損傷条件(Thin-walled Section Failure Criteria)を理解して、剛性と強度の目標達成に向けての軽量構造の検討(その1) 【事前学習】損傷について調べてくる。(120分) 【事後学習】講義の内容を復習する。(120分) |
第13回 | 薄板断面の損傷条件(Thin-walled Section Failure Criteria)を理解して、剛性と強度の目標達成に向けての軽量構造の検討(その2) 【事前学習】座屈応力、材料強度について調べておく(復習)。(120分) 【事後学習】講義の内容を復習する。(120分) |
第14回 | 討議と解説 【事前学習】課題を作成する。(120分) 【事後学習】講義の内容を復習する。(120分) |
第15回 | 1~15回の範囲で理解度テスト(レポート形式)を実施する.対面・WEB授業にかかわず、授業時間内で解答し提出. ノート、電卓、パソコン、スマートフォンの持ち込み可. 【事前学習】本授業の内容をまとめる。(120分) 【事後学習】本授業の内容を見直す。(120分) |
その他
教科書 | |
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参考書 |
Donald E. Malen, Fundamentals of Automobile Body Structure Design, SAE international, 2011
藤本雄一郎、漆山雄太 『自動車のマルチマテリアル戦略』 NTS 2017年
#1は本講義の題材の一部が掲載されています。
幅広く、自動車のボデーの構造力学が記述されています。
#2は最新の自動車軽量化技術について、材料、接合、成形、表面処理、トレンドなど幅広い分野を一冊として取りまとめた書物です。
以上の2冊で自動車の軽量化要素技術を概ねカバーすることができます。
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成績評価の方法 及び基準 |
下記1を基準に2,3で加点をして成績評価を行う。 1.理解度テスト(レポート)内容 2.討議でのプレゼン参加およびプレゼンの質 3.授業中における積極性(意見の発言,質問) |
質問への対応 | 授業の最後に質問時間を取るので、その時間で質問することを原則とする。 |
研究室又は 連絡先 |
urushiyama.yuta20@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー | |
学生への メッセージ |
エンジニアの研究開発力は,問題を解くことではありません.知識+知識活用+発想+伝える力+相手+環境、、、いろいろと「自分の知恵」を生かすことが求められます.自分自身の将来のきっかけを掴んでください。 |