2023年 理工学部 シラバス - 航空宇宙工学科
設置情報
科目名 | 流体力学Ⅱ及び演習 | ||
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設置学科 | 航空宇宙工学科 | 学年 | 2年 |
担当者 | 阿部 新助 | 履修期 | 後期 |
単位 | 3 | 曜日時限 | 火曜1・2 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | H21H |
クラス | |||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 流体力学は気体や液体などの流体の性質を知るための基礎力学である.航空宇宙分野では航空機,自動車,鉄道,船舶など流体中での物体の運動を理解する上で流体力学は必須となる.また,惑星大気,気象や海の運動などの自然現象の理解にも必要となる学問である.本授業では,流体力学I で学んだ内容を基礎として,(1) 非圧縮性完全流体(圧縮性と粘性のない流体)の力学の基礎と,(2) 2次元渦なし流れ(流れの中のいたるところで渦度がゼロである)の力学の基礎について学び理解することを目標としている. 本授業科目はDP1・3・4及びCP1・3・4に該当している. |
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授業形態及び 授業方法 |
・対面授業で実施します. ・毎回,演習を実施します. ・Google Classroomを利用する予定です. |
履修条件 | 流体力学I,工業数学Iを履修していることが望ましい. |
授業計画
第1回 | 授業科目概要の説明(この授業で学ぶ内容の説明と授業の進め方). 流れの数学的表し方 Lagrangeの方法とEulerの方法,流れの加速度を学ぶ. 【事前学習】「流体力学I」を復習し「流体力学II」を受講する準備をしておくこと.(120分) 【事後学習】講義と演習の内容を復習し理解を深めること.(180分) |
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第2回 | 流れの加速度 流れをEulerの方法で表したときの加速度はLagrange微分で表されることを学ぶ. 【事前学習】「流体力学I」を復習し「流体力学II」を受講する準備をしておくこと.(120分) 【事後学習】講義と演習の内容を復習し理解を深めること.(180分) |
第3回 | 流体の変形と回転 流体は流れるに従って一般に変形と回転をともなう.この二つの数学的表示を学ぶ. 【事前学習】「流体力学I」を復習し「流体力学II」を受講する準備をしておくこと.(120分) 【事後学習】講義と演習の内容を復習し理解を深めること.(180分) |
第4回 | 渦と循環-1 流体力学における渦は普通一般にいう渦の概念と必ずしも同じではないこと,渦の存在に関連して循環というものが数学的に定義されることを学ぶ. 【事前学習】工業数学Iの「ベクトル解析」を復習しておくこと.(120分) 【事後学習】講義と演習の内容を復習し理解を深めること.(180分) |
第5回 | 渦と循環-2 循環と渦度の関係を与えるストークスの定理および渦に関するその他の定理を学ぶ. 【事前学習】工業数学Iの「ベクトル解析」および「渦と循環」について復習しておくこと.(120分) 【事後学習】講義と演習の内容を復習し理解を深めること.(180分) |
第6回 | 基礎方程式-1 オイラーの連続方程式(質量保存則)とオイラーの運動方程式(運動に関するNewtonの第二法則)を学ぶ. 【事前学習】工業数学Iの「ベクトル解析」を復習しておくこと.(120分) 【事後学習】講義と演習の内容を復習し理解を深めること.(180分) |
第7回 | 基礎方程式-2 オイラーの運動方程式から静水圧平衡の導出および状態方程式(熱力学的状態量の間の関係)を学ぶ. 【事前学習】「連続方程式」と「運動方程式」を復習しておくこと.(120分) 【事後学習】講義と演習の内容を復習し理解を深めること.(180分) |
第8回 | 流れの境界条件 物体まわりを流れる流体が,物体境界面の状態(変形・無変形)により数学的に表されることを学ぶ. 【事前学習】流れの「基礎方程式」を復習しておくこと.(120分) 【事後学習】講義と演習の内容を復習し理解を深めること.(180分) |
第9回 | ベルヌーイの定理 定常流において一本の流線に沿って成り立つ運動方程式から,ベルヌーイの定理が導けることを学ぶ. 【事前学習】「流体力学I」で学んだエネルギー保存則から導かれるベルヌーイの定理を復習しておくこと.(120分) 【事後学習】講義と演習の内容を復習し理解を深めること.(180分) |
第10回 | 速度ポテンシャル-1 渦なしの流れにおいて存在する速度ポテンシャルを導出し,ラプラス方程式が導けることを学ぶ. 【事前学習】「渦と循環」について復習しておくこと.(120分) 【事後学習】講義と演習の内容を復習し理解を深めること.(180分) |
第11回 | 速度ポテンシャル-2 速度ポテンシャルを,一様流れ,わき出し・吸い込み,二重わき出しに応用することを学ぶ. 【事前学習】「速度ポテンシャル」について復習しておくこと.(120分) 【事後学習】講義と演習の内容を復習し理解を深めること.(180分) |
第12回 | 流れ関数 2次元の流れにおいて存在する流れ関数と流線関数を学ぶ. 【事前学習】「速度ポテンシャル」について復習しておくこと.(120分) 【事後学習】講義と演習の内容を復習し理解を深めること.(180分) |
第13回 | 複素速度ポテンシャル-1 実部を速度ポテンシャル,虚部を流れ関数とする複素数を導入した複素速度ポテンシャルを学び,コーシー・リーマンの関係式を導く. 【事前学習】「複素関数」について復習しておくこと.(120分) 【事後学習】講義と演習の内容を復習し理解を深めること.(180分) |
第14回 | 複素速度ポテンシャル-2 複素速度ポテンシャルを,一様流れ,わき出し・吸い込み,二重わき出し,円柱まわりの流れに応用することを学ぶ. 【事前学習】「複素速度ポテンシャル」について復習しておくこと.(120分) 【事後学習】講義と演習の内容を復習し理解を深めること.(180分) |
第15回 | 演習および解説. 【事前学習】「第1回〜第14回」について復習しておくこと.(120分) 【事後学習】全ての講義と演習の内容を復習し理解を深めること.(180分) |
その他
教科書 |
基礎流体力学編集委員会 『基礎流体力学』 産業図書株式会社 1989年 第2版
流体力学Ⅰで使用したものと同じ.
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参考書 | |
成績評価の方法 及び基準 |
平常試験,提出課題等で評価する. |
質問への対応 | 授業後および研究室にて随時受け付けます.メールでの質問は受け付けません. |
研究室又は 連絡先 |
船橋校舎3号館331B室 abe.shinsuke@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
木曜 船橋 10:00 ~ 17:00
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学生への メッセージ |