2023年 理工学部 シラバス - 航空宇宙工学科
設置情報
科目名 | 宇宙機設計 | ||
---|---|---|---|
設置学科 | 航空宇宙工学科 | 学年 | 4年 |
担当者 | 山﨑 政彦 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 木曜2 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | H42E |
クラス | |||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 数kg級超小型衛星の概念設計から計画・解析・設計・製作・試験・打ち上げ・運用に至る一 連の流れを理解すること ・模擬衛星の実習を通して,超小型衛星のコンセプト,機能・物理アーキテクチャ,組立・統合・テストを理解し,設計の感覚を養うこと.本授業科目はDP1・2・3・4及びCP1・2・3・4に該当しています. |
---|---|
授業形態及び 授業方法 |
教科書,配布プリントと超小型衛星の実習教材を用いて,衛星開発の実例を交えた講義・実習を行う.対面授業で実施する. |
履修条件 | 工業力学Ⅰ・Ⅱ,材料力学Ⅰ・Ⅱ,熱力学Ⅰ・Ⅱ,伝熱工学,制御工学Ⅰを理解しているとい う前提で講義を進める. |
授業計画
第1回 | タイトル:「超小型衛星とは?」 授業内容:超小型衛星の定義,超小型衛星で可能なミッション,超小型衛星工学の現状と今後 について,最新の情報を含めて理解する. 【事前学習】教科書「人工衛星をつくる」の1章を読み,人工衛星ならびに超小型人工衛星がどのようなものであるかを確認しておく.(120分) 【事後学習】超小型衛星の特徴,最新の超小型衛星のミッションについて調査・整理し,レポートにまとめる.(120分) |
---|---|
第2回 | タイトル:「超小型衛星開発の概要と開発をするための準備」 授業内容:超小型衛星のシステム構成,開発する際の注意点,開発の流れ,スケジュール管理 の考え方,開発に必要な装置や打ち上げに関連した法律について理解する.また,衛星開発に 当たって,あらかじめ何を考えておくべきか解説するとともに,衛星システム全体を開発する 流れについて,実例を含めて理解する. 【事前学習】教科書「人工衛星をつくる」の2章,3章を読み,超小型衛星のシステムの概要を確認しておくとともに,web検索等により,打ち上げられた,あるいは開発中の超小型衛星のシステム構成,開発に必要な装置について調べておく.また,教科書の4.1,4.2節を読み,衛星開発の流れについて確認しておく.特に,ここに書かれている専門用語の意味を調べておく. (120分) 【事後学習】最新の超小型衛星のシステム構成,システムアーキテクチャにについて調査し,レポートにまとめる.(120分) |
第3回 | タイトル:「超小型衛星の設計・開発の基礎(オンボードコンピュータ)」 授業内容:超小型衛星のオンボードコンピュータのソフトウェア開発環境の構築,ソフトウェア開発方法,ソフトウェアアーキテクチャについて理解する. 【事前学習】オンボードコンピュータの開発環境を構築し,コンピュータ言語について調べておく.(120分) 【事後学習】講義で出たプログラミング課題に対して取り組みレポートにまとめる.超小型衛星の電源系の役割,アーキテクチャについて調査しレポートにまとめる.わからなかった点を整理し次回の講義で質問ができるようにする.(120分) |
第4回 | タイトル:「超小型衛星の設計・開発の基礎(電力)」 授業内容:超小型衛星の電源系の構成について,実例も含めて理解する. 【事前学習】教科書「人工衛星をつくる」の4.6節,教科書「CanSat-超小型模擬人工衛星-」の4.3節を読み,数kg級超小型衛星の電源系設計の基礎について確認しておく.また,バッテリや太陽電池の特性についても確認しておく.超小型衛星の電源系について,web検索等により調べておく. (120分) 【事後学習】超小型衛星のコマンド&データ処理系の役割,アーキテクチャについて調査しレポートにまとめる.わからなかった点を整理し次回の講義で質問ができるようにする.(120分) |
第5回 | タイトル:「超小型衛星の設計・開発の基礎(コマンド&データ処理系)-1」 授業内容:実機を実例にして衛星のコマンド&データ処理系の役割・機能について解説し,電子機器同士の通信やアナログデジタル変換に関して理解する. 模擬衛星教材を用いたオンボードコンピュータのプログラミングを体験する. 【事前学習】教科書「CanSat-超小型模擬人工衛星-」の4.2節,Webページなどで予め,衛星コマンド&データ処理系の概要について確認しておく. (120分) 【事後学習】講義で出た課題に対して取り組みレポートにまとめる.わからなかった点を整理し次回の講義で質問ができるようにする.(120分) |
第6回 | タイトル:「超小型衛星の設計・開発の基礎(コマンド&データ処理系)-2」 授業内容:実機を実例にして衛星のコマンド&データ処理系の役割・機能について解説し,電子機器同士の通信やアナログデジタル変換に関して理解する. 模擬衛星教材を用いたオンボードコンピュータのプログラミングを体験する. 【事前学習】教科書「CanSat-超小型模擬人工衛星-」の4.2節,Webページなどで予め,衛星コマンド&データ処理系の概要について確認しておく. (120分) 【事後学習】超小型衛星のセンサ系の役割,アーキテクチャについて調査しレポートにまとめる.わからなかった点を整理し次回の講義で質問ができるようにする.(120分) |
第7回 | タイトル:「超小型衛星の設計・開発の基礎(センサ系・姿勢決定)」 授業内容:実機を実例にして数kg級超小型衛星のセンサ・姿勢決定方法について理解する.また,姿勢決定センサや姿勢制御アクチュエータの開発について,軌道上での実測値等,実例を含めて理解する. 【事前学習】教科書「人工衛星をつくる」の4.5節,教科書「CanSat-超小型模擬人工衛星-」の4.5節を読み,数kg級超小型衛星のセンサ・姿勢決定の概要について確認しておく. (120分) 【事後学習】講義で出た課題に対して取り組みレポートにまとめる.わからなかった点を整理し次回の講義で質問ができるようにする.(120分) |
第8回 | タイトル:「超小型衛星の設計・開発の基礎(センサ系・姿勢制御)」 授業内容:実機を実例にして数kg級超小型衛星のセンサ・姿勢制御の考え方やを理解するとともに,実際に用いられてい る制御則について理解する. 【事前学習】教科書「人工衛星をつくる」の4.5節,教科書「CanSat-超小型模擬人工衛星-」の4.6節を読み,数kg級超小型衛星のセンサ・姿勢制御の概要について確認しておく.磁気トルカを用いた姿勢制御方法についてwebを検索するなどして調べておく. (120分) 【事後学習】超小型衛星の通信系の役割,アーキテクチャについて調査しレポートにまとめる.わからなかった点を整理し次回の講義で質問ができるようにする.(120分) |
第9回 | タイトル:「超小型衛星の設計・開発の基礎(通信)」 授業内容:実機を実例にして衛星の通信系の役割,機能,運用について解説する.また,超小型衛星用のアンテナや通信機の 開発について実例を含めて理解する. 【事前学習】教科書「人工衛星をつくる」,教科書「CanSat-超小型模擬人工衛星-」の4.4節を読み,衛星通信の概要について確認しておく. (120分) 【事後学習】講義で出た課題に対して取り組みレポートにまとめる.超小型衛星の地上局系の役割,アーキテクチャについて調査しレポートにまとめる.わからなかった点を整理し次回の講義で質問ができるようにする.(120分) |
第10回 | タイトル:「超小型衛星の設計・開発の基礎(地上局)」 授業内容:実機を実例にして衛星の地上局系の役割,機能,衛星の運用について解説し,可視時間の考え方,回線解析の手順を確認する. 軌道要素について復習するとともに,衛星の軌道運動について理解する.特に,実際に衛星を運用する際の手順(NORADのTLEを利用したSGP4による軌道予測など)について理解する. 【事前学習】教科書「人工衛星をつくる」,教科書「CanSat-超小型模擬人工衛星-」の4.8節を読み,衛星通信の概要について確認しておく.(120分) 【事後学習】超小型衛星の構造系の役割について調査しレポートにまとめる.わからなかった点を整理し次回の講義で質問ができるようにする.(120分) |
第11回 | タイトル:「超小型衛星の設計・開発の基礎(構造系)」 授業内容:構造系・熱系・環境試験,打ち上げ後の運用に説明する. 【事前学習】教科書「人工衛星をつくる」の4.7節,4.8節,4.9節,教科書「CanSat-超小型模擬人工衛星-」の4.7節を読み,衛星構造,熱,環境試験の概要について確認しておく.(120分) 【事後学習】わからなかった点を整理し次回の講義で質問ができるようにする.(120分) |
第12回 | タイトル:「超小型衛星の設計・開発の基礎(ミッション設計)-1」 授業内容:システム工学について説明し,ミッションを背景,ミッションステイトメントを考える. 【事前学習】教科書「CanSat-超小型模擬人工衛星-」の2.5節,4.1節を読み,システムズエンジニアリングアプローチ,ミッション設計について確認しておく.(120分) 【事後学習】ミッション背景,ミッションステイトメントを整理しレポートにまとめる.わからなかった点を整理し次回の講義で質問ができるようにする.(120分) |
第13回 | タイトル:「超小型衛星の設計・開発の基礎(ミッション設計)-2」 授業内容:システム工学について説明し,フローチャート,検証マトリクスを考える. 【事前学習】教科書「CanSat-超小型模擬人工衛星-」の2.5節,4.1節を読み,システムズエンジニアリングアプローチ,ミッション設計について確認しておく.(120分) 【事後学習】フローチャート,検証マトリクスを整理しレポートにまとめる.わからなかった点を整理し次回の講義で質問ができるようにする.(120分) |
第14回 | タイトル:「超小型衛星の設計・開発の基礎(ミッション設計)-3」 授業内容:ミッションを実装する. 【事前学習】必要な機能,技術,プログラミングを整理する.(120分) 【事後学習】講義で出た課題に対して取り組みレポートにまとめる.わからなかった点を整理し次回の講義で質問ができるようにする.(120分) |
第15回 | タイトル:「超小型衛星の設計・開発の基礎(ミッション設計)-4」 授業内容:ミッション,ミッション結果をプレゼンテーションする. 【事前学習】プレゼンテーションを作成する.(120分) 【事後学習】わからなかった点を整理し次回の講義で質問ができるようにする.(120分) |
その他
教科書 |
大学宇宙工学コンソーシアム 『CanSat-超小型模擬人工衛星』 オーム社 2014年
『人工衛星をつくる -設計から打ち上げまで-』 オーム社 2011年
|
---|---|
参考書 | |
成績評価の方法 及び基準 |
レポート(50%),プレゼンテーション(50%)を通じて,超小型衛星の概念設計方法の理解度を評価する. |
質問への対応 | メールにて対応する |
研究室又は 連絡先 |
324室 yamazaki.masahiko@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
水曜 船橋 13:00 ~ 17:00
|
学生への メッセージ |