2023年 理工学部 シラバス - 航空宇宙工学科
設置情報
科目名 | 流体力学Ⅰ及び演習 | ||
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設置学科 | 航空宇宙工学科 | 学年 | 2年 |
担当者 | 村松 旦典 | 履修期 | 前期 |
単位 | 3 | 曜日時限 | 金曜1・2 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | H51A |
クラス | |||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 流体力学の基礎的な知識の習得を目的とする.すなわち,最初に静止流体の力学について扱う.次に,一次元の定常な流れを対象に連続の式,運動量方程式,エネルギ方程式をもとに流体運動および流体に作用する力について議論する.また,管内流れの圧力損失や流体中に置かれた物体に作用する力について学習し,工学的な流体の取り扱い方を理解する. 本授業科目はDP1・3・4及びCP1・3・4に該当しています. |
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授業形態及び 授業方法 |
対面授業で実施する. 主にパワーポイントを利用して講義する. 講義の理解を深めるために,毎回演習を実施し,演習問題の解法を説明する. |
履修条件 | 【未来博士工房対応科目】 微分積分学や工業力学等の力学系科目を履修していること.また,1年次に「熱力学と流体力学の基礎」を履修していること. |
授業計画
第1回 | 授業の目標と内容について説明する. 流体力学とは何か.質点力学と異なるところはどこか. 流体運動の分類,流体の特性,流れの運動の記述法. 講義内容に関連した演習問題を実施する. 【事前学習】教科書2の1,2章を読んで,質問できるようにする.(120分) 【事後学習】学習した事項の復習と関連する演習問題を解いて理解を深める.(180分) |
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第2回 | 静止流体力学(1) 圧力とは,重力場における圧力,圧力のつり合い. 講義内容に関連した演習問題を実施する. 【事前学習】教科書2の3.1節を読んで,質問できるようにする.(120分) 【事後学習】学習した事項の復習と関連する演習問題を解いて理解を深める.(180分) |
第3回 | 静止流体力学(2) 圧力のつり合い,マノメータ. 講義内容に関連した演習問題を実施する. 【事前学習】教科書2の3.1節を読んで,質問できるようにする.(120分) 【事後学習】学習した事項の復習と関連する演習問題を解いて理解を深める.(180分) |
第4回 | 静止流体力学(3) 面にかかる流体力,圧力中心. 講義内容に関連した演習問題を実施する. 【事前学習】教科書2の3.2節を読んで,質問できるようにする.(120分) 【事後学習】学習した事項の復習と関連する演習問題を解いて理解を深める.(180分) |
第5回 | 静止流体力学(4) 浮力,浮力中心,相対平衡系での圧力分布. 講義内容に関連した演習問題を実施する. 【事前学習】教科書2の3.3,3.4節を読んで,質問できるようにする.(120分) 【事後学習】学習した事項の復習と関連する演習問題を解いて理解を深める.(180分) |
第6回 | 準1次元定常流れ(1) 質量保存則(連続の式),エネルギ方程式(ベルヌーイの式). 講義内容に関連した演習問題を実施する. 【事前学習】教科書1の5.1~5.3節,及び教科書2の4章を読んで,質問できるようにする.(120分) 【事後学習】学習した事項の復習と関連する演習問題を解いて理解を深める.(180分) |
第7回 | 準1次元定常流れ(2) ベルヌーイの式の応用. 講義内容に関連した演習問題を実施する. 【事前学習】教科書2の4章を読んで,質問できるようにする.(120分) 【事後学習】学習した事項の復習と関連する演習問題を解いて理解を深める.(180分) |
第8回 | 準1次元定常流れ(3) 運動量保存則. 講義内容に関連した演習問題を実施する. 【事前学習】教科書1の5章を読んで,質問できるようにする.(120分) 【事後学習】学習した事項の復習と関連する演習問題を解いて理解を深める.(180分) |
第9回 | 準1次元定常流れ(4) 運動量保存則の応用及び角運動量の法則 講義内容に関連した演習問題を実施する. 【事前学習】教科書2の5.1,5.2,5.3節を読んで,質問できるようにする.(120分) 【事後学習】学習した事項の復習と関連する演習問題を解いて理解を深める.(180分) |
第10回 | 管内流れの基礎(1) 円管内流れの基礎. 講義内容に関連した演習問題を実施する. 【事前学習】教科書2の6.1と6.2節を読んで,質問できるようにする.(120分) 【事後学習】学習した事項の復習と関連する演習問題を解いて理解を深める.(180分) |
第11回 | 管内流れの基礎(2) 円管内流れの基礎.乱流の取り扱い.管内損失の見積もり 講義内容に関連した演習問題を実施する. 【事前学習】教科書2の6.2と6.3節を読んで,質問できるようにする.(120分) 【事後学習】学習した事項の復習と関連する演習問題を解いて理解を深める.(180分) |
第12回 | 管内流れの流体機器への応用 さまざまな管内損失の見積もり,ダクト. 講義内容に関連した演習問題を実施する. 【事前学習】教科書2の6.3~6.5節を読んで,質問できるようにする.(120分) 【事後学習】学習した事項の復習と関連する演習問題を解いて理解を深める.(180分) |
第13回 | 流体中の物体に働く力(1) 抗力と揚力.圧力抗力,摩擦抗力,造波抗力,誘導抗力.揚力係数,抗力係数,モーメント係数,圧力係数.流体力の測定法. 講義内容に関連した演習問題を実施する. 【事前学習】教科書1の7章,及び教科書2の7.1節を読んで,質問できるようにする.(120分) 【事後学習】学習した事項の復習と関連する演習問題を解いて理解を深める.(180分) |
第14回 | 流体中の物体に働く力(2) レイノルズ数の効果,流体振動. 講義内容に関連した演習問題を実施する. 【事前学習】教科書1の7章,及び教科書2の7.2,7.3節を読んで,質問できるようにする.(120分) 【事後学習】学習した事項の復習と関連する演習問題を解いて理解を深める.(180分) |
第15回 | 平常試験 【事前学習】この授業で学習した事項を復習しておく.(210分) 【事後学習】試験問題を復習する.(90分) |
その他
教科書 |
基礎流体力学編集委員会 『基礎流体力学』 産業図書
日本機械学会 『流体力学』 JSMEテキストシリーズ 日本機械学会
「基礎流体力学」はこれ以降学習することになる流体力学Ⅱ,粘性流体力学,圧縮性流体力学でも教科書として使用します.ただし,この本は静止流体力学に関する記述が少ないので,1年次の「熱力学と流体力学の基礎」で使用したJSMEテキストシリーズの「流体力学」も併用します.日本機械学会のJSMEテキストシリーズは機械工学の標準的な教科書として書かれたものです.
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参考書 |
深野 徹 『わかりたい人の流体工学(Ⅰ)』 機械工学選書 裳華房 1994年 第1版
今井 功 『流体力学(前編)』 物理学選書 裳華房 1973年 第1版
巽 友正 『流体力学』 新物理学シリーズ 培風館 1982年 第1版
日野幹雄 『流体力学』 朝倉書店 1992年 第1版
李家賢一,新井景隆,浅井圭介 『空気力学入門』 航空宇宙工学テキストシリーズ 丸善 2016年 第1版
深野先生の本は流体力学Ⅰで扱う範囲について懇切丁寧に書かれています.今井先生,巽先生は日本を代表する流体力学者(物理学者)で,これらの本は流体力学を志す人にとってはとてもよい本です.
日野先生の本は,低速で粘性を無視できない流れ(ほとんどの工学者が対象とする流れ)について懇切丁寧に書いていて,実験データの引用も多い.
空気力学入門は日本の航空力学の代表的な研究者による入門書である.航空分野での流体力学の概要を知るために,一読願いたい.ただし,3年生や大学院で学ぶ事項も書かれている.
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成績評価の方法 及び基準 |
平常試験(約60%)と演習と課題(約40%)による総合評価. |
質問への対応 | 講義後随時 |
研究室又は 連絡先 |
3号館334室,muramatsu.akinori@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
月曜 船橋 12:15 ~ 13:15
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学生への メッセージ |
流体力学は機械系4力学の一つで,この授業で扱う範囲は水力学とも呼ばれ,機械系技術者にとっての常識です.授業内容をよく復習し,演習を”自ら”着実にこなせば理解が深まるようになります. 3年次の達成度評価科目「航空宇宙工学総合演習」の流体力学分野の出題範囲の大部分を占めますので,着実な理解が求められます. |