2023年 理工学部 シラバス - 電気工学科
設置情報
科目名 | 発変電工学Ⅱ | ||
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設置学科 | 電気工学科 | 学年 | 4年 |
担当者 | 吉川 将洋 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 火曜4 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | I24Q |
クラス | A・B | ||
履修系統図 | 履修系統図の確認 | ||
その他 | 実務経験のある教員による授業科目 |
概要
学修到達目標 | 本授業科目はDP3・5及びCP3・5に該当しています。 地球環境問題などの課題が益々顕在化している中で、日本の環境・エネルギー問題を理解するうえで欠かすことのできない発変電技術のうち、本講義では特に火力発電、原子力発電および再生可能エネルギーなどの新しい発電方式について学修できる。火力発電を理解するために必要な熱力学の基礎を理解でき、火力発電所・原子力発電所の仕組みや構成機器の特徴、また各種熱サイクルの計算ができるようになる。 |
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授業形態及び 授業方法 |
教科書に基づいた講義をスライドと板書を併用して授業を進め、適宜演習を行う。 原子力発電所の稼働停止が長期化するなかで、電力需給の逼迫、国際的にタイト化する化石エネルギー資源の需給、さらに地球環境問題などの課題が益々顕在化している。発変電工学Ⅱでは、日本のネルギー問題を理解するうえで必要な発変電技術のうち、特に火力発電、原子力発電、再生可能エネルギーなどの新しい発電方式について講義し、 電気事業の中央研究機関で実施してきた研究活動を踏まえ、現在の電力会社が取り組む今後の発電所に導入される可能性のある新技術の開発状況などを紹介する。 |
履修条件 | 発変電工学Ⅰ、電気機器Ⅰ、電気機器Ⅱ、送配電工学Ⅰを履修していることが望ましい。 |
授業計画
第1回 | 【事前準備】シラバスの内容を確認の上、授業に臨むこと(60分) 【講義内容】発変電工学Ⅱの授業について説明、発変電技術、発電の運用、変電の概要、エネルギー事情 【事後学習】エネルギーの諸元(燃焼熱、運動エネルギー、電気エネルギー)等の復習を行うこと(180分) |
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第2回 | 【事前準備】教科書P99~P106を読み、理解できない箇所をまとめておくこと(120分) 「講義内容】熱力学の基礎 【事後学習】圧力、温度、熱力学の基本法則、状態方程式等 物理の教科書等を活用し復習すること(120分) |
第3回 | 【事前準備】P106~P110を読み、理解できない箇所をまとめておくこと(120分) 【講義内容】蒸気の性質、蒸気線図、熱サイクル 【事後学習】P-V線図やT-S線図の見方ならびに再生・再熱・再熱再生サイクルを理解し、章末問題が計算できるよう復習すること(120分) |
第4回 | 【事前準備】P111の問題にチャレンジし不明な点をまとめておくこと(120分) 【講義内容】再生サイクル、再熱サイクル、再熱再生サイクルの例題を基に実機に即したサイクルの計算を行う。 【事後学習】例題を自ら解き直すこと(120分) |
第5回 | 【事前準備】与えられた宿題を図書館等を利用して調べること。教科書P112~P126までを読み質問点をまとめておくこと(120分) 【講義内容】事業用ボイラーの構成と付属設備および宿題の解説 【事後学習】演習問題を自ら解き直すこと。(120分) |
第6回 | 【事前準備】教科書P128~P149までを読み、理解できない箇所をまとめておくこと(120分) 【講義内容】蒸気タービンとタービン発電機および環境対策 【事後学習】P153の問題を解き、自身の理解度を確認すること(120分) |
第7回 | 【事前準備】教科書P155~P164を読み、例題を解いてくること(120分) 【講義内容】発電計画・熱効率計算(演習含む) 【事後学習】講義内の演習について復習し、宿題を行うこと(120分) |
第8回 | 【事前準備】教科書P185~P195を読み、理解できない箇所をまとめておくこと(120分) 【講義内容】コンバインドサイクルとガスタービン発電 【事後学習】P190、P195~P196の問題を解き、自身の理解度を確認すること(120分) |
第9回 | 【事前準備】教科書P17~P 95までを読み、発変電工学Ⅰの内容を復習しておくこと(120分) 【講義内容】水力発電の総復習Ⅰ 【事後学習】電気主任技術者試験問題のうち水力発電に関わるものを実際に解き、自身の知識の確認を行うこと(120分) |
第10回 | 【事前準備】予習問題(宿題)を解いてくること。教科書P197~P208までを読み、理解できない箇所をまとめておくこと(120分) 【講義内容】水力発電の総復習Ⅱと原子力発電の仕組み 【事後学習】水力発電の演習問題を復習すること(120分) |
第11回 | 【事前準備】教科書P209~P234までを読み、理解できない箇所をまとめておくこと(120分) 【講義内容】原子力発電の構成要素と材料、原子燃料サイクル 【事後学習】章末問題を自ら解き、自身の知識の確認を行うこと(120分) |
第12回 | 【事前準備】事前に配布した原子力発電の事故例について図書館等で調べてくること(120分) 【講義内容】世界の原子力発電の事故例紹介と原子力発電の試験・運転・保守 【事後学習】電気主任技術者試験問題のうち原子力発電に関わるものを実際に解き、自身の知識の確認を行うこと(120分) |
第13回 | 【事前準備】教科書P235~P253までを読み、発変電工学Ⅰで学んだ内容を復習しておくこと(120分) 【講義内容】再生可能エネルギーと新しい発電(太陽光、風力、地熱、燃料電池、海洋、IGCC) 【事後学習】興味を持った新しい発電について自ら調べてレポートとしてまとめておくこと(120分) |
第14回 | 【事前準備】教科書P254~P257を読む他、他の電力貯蔵方法について調べておくこと(120分) 【講義内容】電力貯蔵方法および電力自由化動向 【事後学習】教科書P257問題の他、電気主任技術者試験問題のうち新しい発電に関わるものを実際に解くこと(120分) |
第15回 | 【事前準備】第14回までの講義内容・宿題・演習の振返りをすること(120分) 【講義内容】理解度確認試験と解説 【事後学習】解けなかった問題を復習すること(120分) |
その他
教科書 |
道上 勉 『発電・変電(電気学会)』 電気学会 オーム社 2015年 第14刷改訂版
教科書に沿って講義、試験を行うので教科書は必須である。
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参考書 | |
成績評価の方法 及び基準 |
成績の評価項目と評価基準は以下の通り。 ①提出物による評価:30%,②試験評価:70% 以上2項目の評価を総合的に判断しS~Dの成績評価を行う。 |
質問への対応 | 随時対応します。メールまたは電話で連絡下さい。日時・場所を設定します。 |
研究室又は 連絡先 |
タワースコラS1502 |
オフィスアワー |
火曜 駿河台 10:00 ~ 11:30
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学生への メッセージ |
発変電工学は電力関係の仕事や電気主任技術者の資格取得を目指すなら必須であり、またそれ以外の場合でも電気技術者のもつ基礎知識として必要とされることから、しっかり勉強して欲しい。 |