2023年 理工学部 シラバス - 電子工学科
設置情報
科目名 | 量子物性工学 | ||
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設置学科 | 電子工学科 | 学年 | 3年 |
担当者 | 塚本 新 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 火曜2 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | J22B |
クラス | |||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 先端電子工学の多くが量子力学的物性の理解に基づき築かれている。量子力学により初めて理解が可能となる代表的物性に焦点を合わせ、量子力学の理解を深めつつ、その基本的な考え方、扱い方を、最近の話題も含めた紹介により理解する。 本授業科目はDP3及びCP3に該当しています。 |
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授業形態及び 授業方法 |
「対面授業」 パワーポイントを中心に、適時コンピュータを用いた解説や動画等も準備し講義を行う。 身の回りの現象や最先端研究での事例も紹介し量子力学の理解を深める。 |
履修条件 | 1年生科目に設置されている数学、物理。 量子力学の基礎知識(2年生設置科目「量子力学基礎」の内容程度を前提とするので、履修済みである事が望ましい) |
授業計画
第1回 | 量子物性概論:量子力学的理解により説明が可能になる物性に関する概要 【事前学習】量子力学の概要を調査し、シラバスを元に講義全体の流れを捉える(120分) 【事後学習】講義を実施した範囲について,ノートおよび追加調査により復習する(120分) |
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第2回 | 原子論的固体と量子力学の骨組み:原子論的物質観、シュレーディンガー方程式と量子力学の要請 【事前学習】シュレーディンガー方程式の概要を調査し、不明な点を明確にする(120分) 【事後学習】講義を実施した範囲について,ノートおよび追加調査により復習する(120分) |
第3回 | 多粒子系:多粒子系の波動方程式と波動関数 【事前学習】多粒子系の概要を調査し、不明な点を明確にする(120分) 【事後学習】講義を実施した範囲について,ノートおよび追加調査により復習する(120分) |
第4回 | 量子統計(1):粒子の統計分布 【事前学習】量子統計の概要を調査し、不明な点を明確にする(120分) 【事後学習】講義を実施した範囲について,ノートおよび追加調査により復習する(120分) |
第5回 | 量子統計(2):各種統計分布 【事前学習】フェルミ・ディラック統計の概要を調査し、不明な点を明確にする(120分) 【事後学習】第3回から5回の講義範囲について,全体像をまとめ復習する(120分 |
第6回 | 自由電子論(1):金属の自由電子論 ミニテスト(1)実施 【事前学習】自由電子論の概要を調査し、不明な点を明確にする(120分) 【事後学習】講義を実施した範囲について,ノートおよび追加調査により復習する(120分) |
第7回 | 自由電子論(2):固体内電子の挙動と電気的性質 【事前学習】電気伝導現象の概要を調査し、不明な点を明確にする(120分) 【事後学習】講義を実施した範囲について,ノートおよび追加調査により復習する(120分) |
第8回 | 自由電子論(3):エネルギーバンド理論 【事前学習】バンド理論の概要を調査し、不明な点を明確にする(120分) 【事後学習】第6回から8回の講義範囲について,全体像をまとめ、復習する(120分) |
第9回 | 固体の熱的性質(1):固体の比熱、古典的モデル、エネルギー等分配則の破れ 【事前学習】固体の比熱、等分配則の概要を調査し、不明な点を明確にする(120分) 【事後学習】講義を実施した範囲について,ノートおよび追加調査により復習する(120分) |
第10回 | 固体の熱的性質(2):調和振動子の量子化、比熱のアインシュタイン・モデル 【事前学習】比熱のアインシュタイン・モデルを調査し、不明な点を明確にする(120分) 【事後学習】講義を実施した範囲について,ノートおよび追加調査により復習する(120分) |
第11回 | 固体の熱的性質(3):比熱とフォノン、比熱のデバイ・モデル、電子比熱 【事前学習】フォノン、比熱のデバイ・モデルを調査し、不明な点を明確にする(120分) 【事後学習】第9回から11回の講義範囲について,全体像をまとめ、復習する(120分) |
第12回 | マクロに見られる量子現象:電子と磁性 ミニテスト(2)実施 【事前学習】電子スピンの概要を調査し、不明な点を明確にする(120分) 【事後学習】講義を実施した範囲について,ノートおよび追加調査により復習する(120分) |
第13回 | 光の量子力学(1):光量子、光と電子の相互作用 【事前学習】光量子の概要を調査し、不明な点を明確にする(120分) 【事後学習】講義を実施した範囲について,ノートおよび追加調査により復習する(120分) |
第14回 | 光の量子力学(2):時間を含む摂動、誘導遷移と自発遷移、レーザー 【事前学習】光学遷移、誘導遷移の概要を調査し、不明な点を明確にする(120分) 【事後学習】12回から14回の講義範囲について,全体像をまとめ、復習する(120分) |
第15回 | 量子論的性質の工学的応用:ナノデバイス、スピントロニクス、量子情報処理・通信、総合解説 ミニテスト(3)実施 【事前学習】第1回から14回までの内容を総合的に復習しておく(120分) 【事後学習】総合解説内容の該当箇所を,ノートで確認し理解を深める(120分) |
その他
教科書 |
使用しないが、参考となる書籍を講義中にも適宜紹介する。
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参考書 |
『電子物性概論 量子論の基礎 (電子・情報工学講座)』 阿倍 正紀 培風館 1990年 第1版
シラバスを参考に、自分にとって取っつき易い物性につき量子論的に記載された入門書も併用する事を勧める。
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成績評価の方法 及び基準 |
理解度確認のためのミニテスト(45%),および各回の課題等平常点(55%)を総合して評価する。 |
質問への対応 | 原則として各回講義時、課題提出時に対応。 |
研究室又は 連絡先 |
塚本研究室 4号館1階411号室 tsukamoto.arata@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
月曜 船橋 12:15 ~ 13:15 4号館411室
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学生への メッセージ |
量子力学で扱う世界は日常とは大分異なる事が多く理解しがたい事もでてきます。でも実際に存在し、今日の電子工学の発展をもたらしたものです。頭を柔らかくし自然の仕組みを理解しましょう。 |