2023年 理工学部 シラバス - 応用情報工学科
設置情報
科目名 | 制御理論 | ||
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設置学科 | 応用情報工学科 | 学年 | 3年 |
担当者 | 保谷 哲也 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 水曜1 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | K31C |
クラス | |||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 制御工学における自動制御の概念については工学にとどまらず、化学、生命科学、および経済学などに至るまで大変幅広く多岐に渡る。身近な例を挙げると、エアコンや自動車,ロボット等々にも自動制御が活用されている。本講義では制御工学の基礎となる線形制御理論を理解することが目的である。この講義を修得することにより自動制御システムに関わる基礎的な知識を得ることができる。本授業科目はDP1・3・5及びCP1・3・5に該当しています。 |
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授業形態及び 授業方法 |
対面形式にて授業を行う。なお、制御理論を学ぶ上で「ラプラス変換」の習得が欠かせないので、制御理論の本題に入る前にまずこれについて学ぶ。また、本講義では初めの方の2回分を割きこのラプラス変換について講義を行う予定である。 |
履修条件 | 「微分方程式」を修得していることが望ましい。 |
授業計画
第1回 | 制御とは何か?について、および今後の講義内容・予定・単位認定についての講義を行う。 予習:シラバスの確認(2時間) 復習:今後行われる授業の流れについて(2時間) |
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第2回 | ラプラス変換 予習:大学初年次までに学んだ微積分について(2時間) 復習:種々のラプラス変換・逆ラプラス変換について(2時間) |
第3回 | ラプラス変換の性質 予習:時間領域関数をs領域に変換する(またはその逆を行う)際における定積分の性質について(2時間) 復習:様々なラプラス変換の性質、特に今後制御系においてしばしば用いられる性質について(2時間) |
第4回 | 動的システムの表現(1)- 動的システムについて・線形システム 予習:これまで学んできたような電気回路系や物理系の現象における微分方程式による表現について(2時間) 復習:動的システム・線形システムとは何かについて、また微分方程式により入出力関係が表現されることの共通点について(2時間) |
第5回 | 動的システムの表現(2)- 伝達関数 予習:伝達関数とは何かについて(2時間) 復習:ラプラス変換と微分方程式により表現される入出力関係についての対比(2時間) |
第6回 | 動的システムの表現(3)- ブロック線図 予習:ブロック線図とは何かについて(2時間) 復習:ブロック線図の基本単位・系の表現およびブロック線図簡単化について(2時間) |
第7回 | 動的システムの過渡応答(1)- インパルス・ステップ応答・1次系の応答 予習:インパルス応答・ステップ応答とは何かについて(2時間) 復習:1次系におけるインパルス応答・ステップ応答の導出過程について(2時間) |
第8回 | 動的システムの過渡応答(2)- 2次系の応答 予習:2次系とは何かについて、また伝達関数による2次系の表現(2時間) 復習:2次系におけるインパルス応答・ステップ応答の導出過程について(2時間) |
第9回 | 動的システムの過渡応答(3)- 極・零点と過渡応答 予習:極・零点また過渡応答とは何かについて(2時間) 復習:極の配置におけるインパルス応答の違い、過渡応答に関する特性値、および代表極と零点による影響について(2時間) |
第10回 | フィードバック制御系の特性(1)- 感度特性 予習:フィードバック制御系における感度特性とは何かについて(2時間) 復習:フィードフォワード・バック系におけるパラメーター変化に対する感度の違いについて、および感度関数について(2時間) |
第11回 | フィードバック制御系の特性(2)- 定常特性 予習:定常特性とは何かについて(2時間) 復習:目標値における定常偏差およびその計算法、外乱に対する定常偏差について(2時間) |
第12回 | システムの周波数応答(1)- ベクトル軌跡 予習:周波数応答とは何かについて(2時間) 復習:システムの周波数特性について、その複素平面上におけるベクトル軌跡による解析法について(2時間) |
第13回 | システムの周波数応答(2)- ボード線図 予習:ボード線図とは何かについて(2時間) 復習:ボード線図の特徴について、基本的なボード線図について(2時間) |
第14回 | フィードバック制御系の安定性 - ナイキストの安定判別法 予習:ナイキストの安定判別法とは何かについて(2時間) 復習:システムの内部安定性、特性多項式、ナイキスト軌跡を用いた安定判別法アルゴリズムについて(2時間) |
第15回 | 授業内小テストおよび解説 予習:これまで学んできたことの総まとめ・復習(2時間) 復習:小テストの内容(2時間) |
その他
教科書 |
杉江俊治,藤田政之 『フィードバック制御入門』 コロナ社
本講義で用いるラプラス変換,逆ラプラス変換については本書の付録部にまとまって掲載されているので、これを講義の補足資料として参考すると良い。
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参考書 |
特になし。
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成績評価の方法 及び基準 |
授業内において度々出題される演習課題および15週目にて実施される小テストによって評価する。以上について評価し(演習課題等50%、小テスト50%)、60点以上を合格とする。 |
質問への対応 | メールにていつでも対応可。 |
研究室又は 連絡先 |
houya.tetsuya@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
水曜 船橋 12:15 ~ 13:15
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学生への メッセージ |
現在利用されている制御機器のほとんどはフィードバック制御系によって構成されている。この制御理論を進める上で重要なのが「ラプラス変換」であるので、まず制御理論の本題に入る前にこれについて講義を行う。また、本講義は基本的にテキスト:杉江俊治,藤田政之「フィードバック制御入門」(コロナ社)の内容に沿って行われる。 |