2023年 理工学部 シラバス - 物質応用化学科
設置情報
科目名 | 生命有機化学Ⅱ | ||
---|---|---|---|
設置学科 | 物質応用化学科 | 学年 | 3年 |
担当者 | 浮谷 基彦 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 月曜3 月曜4 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | L13Q L14R |
クラス | A 、 B | ||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 天然有機化合物(一次・二次代謝産物)について,その構造・生合成・機能(生物活性等)などを化学的に,かつ,合理的に説明できる. 本授業科目はDP1・3・5及びCP1・3・5に該当しています。 |
---|---|
授業形態及び 授業方法 |
対面授業で実施する. |
履修条件 | 有機化学Iおよび生命有機化学Iを履修していることが望ましい. |
授業計画
第1回 | ガイダンス 授業内容,評価方法等について述べる.また,天然物化学の概略を解説する. 予習:シラバスの内容を確認の上,授業に臨む事(120分) 復習:天然物化学とは何か,どのような化合物を取り扱う学問かを講義内容を基に復習する(120分) |
---|---|
第2回 | 天然有機化合物の分離と化学構造の決定(1) 植物などから天然有機化合物を分離する方法を主として解説する. 予習:クロマトグラフィーとは何か,事前に調べる(120分) 復習:天然有機化合物を単離・精製する方法について,ノートを整理する(120分) |
第3回 | 天然有機化合物の分離と化学構造の決定(2) 単離した天然有機化合物の化学構造をどのように決定するのかを解説する. 予習:スペクトル法とは何か,事前に調べる(120分) 復習:天然有機化合物の化学構造を決定する方法について,ノートを整理する(120分) |
第4回 | 一次代謝と二次代謝 天然有機化合物の生合成経路について,どのような化合物がどの経路で生合成されるのかを述べる. 予習:一般的な生合成経路について,事前に調べる(120分) 復習:天然有機化合物,特にフラボノイド,テルペノイド,ステロイド,脂肪酸,アミノ酸に関する生合成経路について,ノートを整理する(120分) |
第5回 | 立体化学 天然物は立体化学の違いで異なる生物活性を示すことが多い.ここでは,立体化学の標記方法などを解説する. 予習:有機化合物の立体化学とは何か,事前に調べる(120分) 復習:天然有機化合物の立体化学を標記する方法について,ノートを整理する(120分) |
第6回 | 糖質(1) 単糖の分類,性質,命名法,化学構造などを解説する. 予習:糖とは何か,事前に調べる(120分) 復習:糖の化学構造,分類,自然界での存在形態等について,ノートを整理する(120分) |
第7回 | 糖質(2) オリゴ糖,多糖の分類,性質,命名法,化学構造などを解説する. 予習:糖とは何か,事前に調べる(120分) 復習:糖の化学構造,分類,自然界での存在形態等について,ノートを整理する(120分) |
第8回 | 脂質(1) 脂質は親油性の天然物を一般的に指し,トリアシルグリセロールなどの油脂がその代表例である.ここでは,油脂の化学構造,名称について解説をする. 予習:脂質とは何か,事前に調べる(120分) 復習:脂質の定義,化学構造,分類,等について,ノートを整理する(120分) |
第9回 | 脂質(2) 脂肪酸は油脂の構成分子であるだけでなく,様々な生理反応に関与する化合物群である.ここでは,脂肪酸の分類,構造,機能などについて解説をする. 予習:脂質の生体内での役割について事前に調べる(120分) 復習:脂質の機能,生体内での役割について,ノートを整理する(120分) |
第10回 | テルペノイド(1) テルペノイドの分類,生合成経路などについて解説をする. 予習:テルペノイドとは何か,事前に調べる(120分) 復習:テルペノイドの定義,分類について,ノートを整理する(120分) |
第11回 | テルペノイド(2) テルペノイドは香料や生薬等の活性本体として機能する多機能な化合物である.ここでは,その化学構造,機能,名称などについて解説をする. 予習:テルペノイドの化学構造について事前に調べる(120分) 復習:モノテルペノイド~テトラテルペノイドの化学構造,機能,どのような植物に多く存在するか,等について,ノートを整理する(120分) |
第12回 | ステロイド ステロイドは人体にとってなくてはならない重要な化合物群である.ここでは,天然界に存在するステロイドの分類,名称,構造を化学的に解説する. 予習:ステロイドとは何か,事前に調べる(120分) 復習:ステロイドの化学構造,分類,機能等について,ノートを整理する(120分) |
第13回 | 芳香族化合物 ベンゼン環を化学構造中に持つ天然分子,特にフェニルプロパノイド,フラボノイド,キノン類について,分類,構造,機能を化学的に解説する. 予習:フェニルプロパノイド,フラボノイド,キノン類とは何か,事前に調べる(120分) 復習:フェニルプロパノイド,フラボノイド,キノン類の化学構造,分類,機能等について,ノートを整理する(120分) |
第14回 | 理解度確認試験 予習:第2~13回講義の内容を復習する(120分) 復習:試験で分からなかった箇所を思い出し,教科書・ノートを見直す(120分) |
第15回 | 理解度確認試験の解説・講義の総括 第14回で実施した試験の解説を実施する.また,第1回~14回までに解説した内容を振り返り,動植物中に存在する天然有機化合物の種類,機能などを総括する. 予習:第1回~14回までの講義内容を整理し,天然物の構造・機能を事前に再度確認する(120分) 復習:第1回~14回までの講義内容を振り返り,天然物の構造・機能に関するまとめを行う(120分) |
その他
教科書 |
秋久,小池,木島,羽野,堀田,増田,宮澤,安川 共著 『資源天然物化学 改定版』 共立出版 2017年
|
---|---|
参考書 | |
成績評価の方法 及び基準 |
理解度確認試験を実施し,その結果を評価に用いる. |
質問への対応 | 随時対応 |
研究室又は 連絡先 |
駿河台校舎2号館233A号室 ukiya.motohiko@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
月曜 駿河台 17:00 ~ 18:00
|
学生への メッセージ |
深遠な生命現象領域の課題に取り組むには,生体機能と物質の関連性を分子レベルで理解することが極めて重要である.「生命有機化学II」では,生命機能の解明に役立ち,ヒトの健康の維持や疾病の治療,さらには医薬や農薬などの新薬開発と密接な関連を持つ生物二次代謝分子(生物資源)の構造,生合成,機能を十分に理解をして貰うことを目的として授業を進めて行く. |