2023年 理工学部 シラバス - 物理学科
設置情報
科目名 | 数理統計の基礎Ⅰ | ||
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設置学科 | 物理学科 | 学年 | 3年 |
担当者 | 安部 公輔 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 月曜3 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | M13Q |
クラス | |||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 点推定や区間推定など,統計的推測の基本的考え方や手法を,必要な確率論の基本事項と合わせて理解する. 本授業科目はDP3及びCP3に該当しています. |
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授業形態及び 授業方法 |
対面授業 (資料の配布はCST-VOICEで行うことなどもあるので確認できるようにしておくこと) |
履修条件 | 微分積分学の基本的知識を仮定する. (高等学校数学Ⅰ「データの分析」および数学A「場合の数と確率」程度の基礎知識は仮定する.数学B「確率分布と統計的な推測」の内容も参考になる.) |
授業計画
第1回 | イントロダクション:統計的推測の目的や確率論の必要性など,本講義で扱う内容を俯瞰して動機付けを行う.高校で学習する(場合の数に基づく)確率について簡単に復習する. 【事前学習】履修登録後CST-VOICEで講義資料の入手方法などを確認しておく.(60分) 【事後学習】「データの分析」「場合の数と確率」の内容について確認・復習する.(180分) |
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第2回 | 確率の定義と基本的性質:標本空間や事象,確率の数学的な定義と性質について具体例も交えながら理解する. 【事後学習】解説した例題や指示のあった問題を自分でも解いてみる.解らなかった点について質問したり自分で調べたりする.(240分) |
第3回 | 条件付確率と事象の独立性:数学的な定義・性質と共に,現実的問題に適用する際の注意点を理解する. 【事後学習】解説した例題や指示のあった問題を自分でも解いてみる.解らなかった点について質問したり自分で調べたりする.(240分) |
第4回 | ベイズの定理:ベイズの定理を導出し,その応用の可能性や注意点などを理解する. 【事後学習】解説した例題や指示のあった問題を自分でも解いてみる.解らなかった点について質問したり自分で調べたりする.(240分) |
第5回 | 確率変数①:確率変数の分布や期待値の定義と性質・意味を理解する. 【事後学習】解説した例題や指示のあった問題を自分でも解いてみる.解らなかった点について質問したり自分で調べたりする.(240分) |
第6回 | 確率変数②:分散の定義と性質・意味やその応用例を理解する. 【事後学習】解説した例題や指示のあった問題を自分でも解いてみる.解らなかった点について質問したり自分で調べたりする.(240分) |
第7回 | 確率変数の独立性:独立同分布な確率変数列の性質について,特に期待値や分散を中心に理解する. 【事後学習】解説した例題や指示のあった問題を自分でも解いてみる.解らなかった点について質問したり自分で調べたりする.(240分) |
第8回 | 二項分布:定義と基本的性質,典型的な応用例について理解する. 【事後学習】解説した例題や指示のあった問題を自分でも解いてみる.解らなかった点について質問したり自分で調べたりする.(240分) |
第9回 | 極限定理:大数の法則,中心極限定理と区間推定への応用について理解する. 【事後学習】解説した例題や指示のあった問題を自分でも解いてみる.解らなかった点について質問したり自分で調べたりする.(240分) |
第10回 | 正規分布:基本的な性質と具体的な確率やパーセント点の求め方を理解する. 【事後学習】解説した例題や指示のあった問題を自分でも解いてみる.解らなかった点について質問したり自分で調べたりする.(240分) |
第11回 | 点推定:母集団や標本,母数やサンプルサイズなどの言葉の意味を正しく理解する.標本平均と不偏分散について知る. 【事後学習】解説した例題や指示のあった問題を自分でも解いてみる.解らなかった点について質問したり自分で調べたりする.(240分) |
第12回 | 区間推定①:区間推定の基本的な仕組みや信頼係数の意味を理解する.母分散既知正規母集団の母平均の信頼区間の算出方法を理解する. 【事後学習】解説した例題や指示のあった問題を自分でも解いてみる.解らなかった点について質問したり自分で調べたりする.(240分) |
第13回 | 区間推定②:母分散未知正規母集団の母平均に対してt分布を用いた信頼区間の算出方法を理解する. 【事後学習】解説した例題や指示のあった問題を自分でも解いてみる.解らなかった点について質問したり自分で調べたりする.(240分) |
第14回 | 区間推定③:一般の母集団について,大標本の場合の区間推定法について理解する. 【事後学習】解説した例題や指示のあった問題を自分でも解いてみる.解らなかった点について質問したり自分で調べたりする.(240分) |
第15回 | 平常試験とその解説:これまでの内容を確認し総合的な理解を得る. 【事前学習】これまでの内容を復習しておく.(240分) |
その他
教科書 |
PDF形式のテキストを配布する.
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参考書 |
竹村彰通 著 『新装改訂版 現代数理統計学 [ISBN:978-4-7806-0860-1]』 学術図書出版社 2020年
黒木学 著 『数理統計学:統計的推論の基礎 [ISBN:978-4-320-11429-6]』 共立出版 2020年
配布テキストで物足りない場合は,例えば上記の本を薦める.
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成績評価の方法 及び基準 |
平常試験の結果による. |
質問への対応 | 講義中前後が理想だが,メールでの質問にも随時対応する.(大学から与えられたアドレスを用い,学科・学生番号・氏名を明記すること.) |
研究室又は 連絡先 |
研究室:船橋校舎8号館849A abe.kousukeあっとまーくnihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
月曜 駿河台 15:00 ~ 16:30 タワースコラS1114
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学生への メッセージ |
数理統計学の内容には,確率の計算など純粋に数学的な部分と,現実の問題をいかに数学に落とし込むかというある意味で非数学的な部分とが混在しており,それが難しさの一因ではないかと思います.しかしそのことを意識して頭を切り換えながら勉強すれば,複雑な確率の計算はともかく,推定論の基本的発想はかなり素朴であることがわかるはずです.柔軟な頭で根気強く取り組むことを期待します. |