2023年 理工学部 シラバス - 物理学科
設置情報
科目名 | 物理学Ⅱ | ||
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設置学科 | 物理学科 | 学年 | 1年 |
担当者 | 鈴木 徳一 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 水曜1 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | M31D |
クラス | 2 |
概要
学修到達目標 | 本科目では、物理学Iで学習したことがらを前提として、熱力学および電磁気学の基礎を学習 する。熱力学における「熱力学第0法則、熱力学第1法則、熱力学第2法則」や電磁気学における「ガウスの法則」「渦なしの法則」「アンペールの法則」などの重要な法則や概念を学習する。 本授業科目はDP1・3及びCP1・3に該当しています。 |
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授業形態及び 授業方法 |
「対面授業」 基本的な物理現象を題材にして、それを様々な角度から講義する。 あわせて、開講される「物理学II演習」では、自ら演習問題を解くことで、知識の定着を図る。 |
履修条件 | 「物理学Ⅱ演習」を並行して受講すること。 「物理学Ⅰ」、「物理学Ⅰ演習」を受講済みであること。 |
授業計画
第1回 | ガイダンス:大学で物理学を学ぶ中での「物理学II」の位置づけ。 熱力学(1):科学の発展の歴史の中での「熱力学」。物理学IIにおける熱力学パートの到達目標。 熱平衡と温度(熱力学第0法則)。熱運動と温度。 【事前学習】第1回目の内容について、教科書や参考書を用いて予習しておくこと。(60分) 【事後学習】物理学II演習で配布の演習プリント、講義ノート、教科書や参考書を用いて、第1回目の内容について復習しておくこと。(180分) |
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第2回 | 熱力学(2):状態変数と状態方程式。理想気体。 理想気体の状態方程式の実験及び理論に基づく導出。 【事前学習】第2回目の内容について、教科書や参考書を用いて予習しておくこと。(60分) 【事後学習】物理学II演習で配布の演習プリント、講義ノート、教科書や参考書を用いて、第2回目の内容について復習しておくこと。(180分) |
第3回 | 熱力学(3):熱力学第1法則(仕事、内部エネルギー、熱量)。 準静的過程。状態量と状態量でない量。熱源(熱浴)に接触する系。 様々な準静的過程(等温過程、定圧過程、定積過程)。 【事前学習】第3回目の内容について、教科書や参考書を用いて予習しておくこと。(60分) 【事後学習】物理学II演習で配布の演習プリント、講義ノート、教科書や参考書を用いて、第3回目の内容について復習しておくこと。(180分) |
第4回 | 熱力学(4):熱容量と比熱。準静的断熱過程。 マイヤーの関係式。多原子分子理想気体。エネルギー等分配則の紹介。 偏微分と全微分。 【事前学習】第4回目の内容について、教科書や参考書を用いて予習しておくこと。(60分) 【事後学習】物理学II演習で配布の演習プリント、講義ノート、教科書や参考書を用いて、第4回目の内容について復習しておくこと。(180分) |
第5回 | 熱力学(5):カルノーサイクルと熱機関の効率。 熱力学第2法則(トムソンの原理、クラウジウスの原理)。 可逆過程と不可逆過程。 【事前学習】第5回目の内容について、教科書や参考書を用いて予習しておくこと。(60分) 【事後学習】物理学II演習で配布の演習プリント、講義ノート、教科書や参考書を用いて、第5回目の内容について復習しておくこと。(180分) |
第6回 | 熱力学(6):クラウジウスの不等式(第2法則の数学的表現)。エントロピーの導入。 準静的過程におけるエントロピー変化。 【事前学習】第6回目の内容について、教科書や参考書を用いて予習しておくこと。(60分) 【事後学習】物理学II演習で配布の演習プリント、講義ノート、教科書や参考書を用いて、第6回目の内容について復習しておくこと。(180分) |
第7回 | 熱力学(7):断熱不可逆過程におけるエントロピー増大則。 エントロピーの確率論的意味。示量変数と示強変数。 カラテオドリの原理。 【事前学習】第7回目の内容について、教科書や参考書を用いて予習しておくこと。(60分) 【事後学習】物理学II演習で配布の演習プリント、講義ノート、教科書や参考書を用いて、第7回目の内容について復習しておくこと。(180分) |
第8回 | 電磁気学(1):科学の発展の歴史の中での「電磁気学」。 物理学IIにおける電磁気学パートの到達目標:時間変動しない電磁場に対するマクスウェル方程式。 クーロン力と万有引力。重ね合わせの原理。 ベクトル場について。 【事前学習】第8回目の内容について、教科書や参考書を用いて予習しておくこと。(60分) 【事後学習】物理学II演習で配布の演習プリント、講義ノート、教科書や参考書を用いて、第8回目の内容について復習しておくこと。(180分) |
第9回 | 電磁気学(2):近接作用と静電場。 ベクトル場の表現(デカルト座標系、極座標系、円筒座標系)。 広がりのある電荷分布が生成する電場。電気力線。 【事前学習】第9回目の内容について、教科書や参考書を用いて予習しておくこと。(60分) 【事後学習】物理学II演習で配布の演習プリント、講義ノート、教科書や参考書を用いて、第9回目の内容について復習しておくこと。(180分) |
第10回 | 電磁気学(3):ガウスの法則(積分形)。 ベクトル場の面積分とその意味。 【事前学習】第10回目の内容について、教科書や参考書を用いて予習しておくこと。(60分) 【事後学習】物理学II演習で配布の演習プリント、講義ノート、教科書や参考書を用いて、第10回目の内容について復習しておくこと。(180分) |
第11回 | 電磁気学(4):ガウスの法則(微分形)。渦なしの法則と静電ポテンシャル。 静電場の基礎法則(積分形、微分形)。 ベクトル場の発散と回転及びそれらの意味。 ガウスの発散定理とストークスの定理の説明。 ヘルムホルツの定理の説明。 【事前学習】第11回目の内容について、教科書や参考書を用いて予習しておくこと。(60分) 【事後学習】物理学II演習で配布の演習プリント、講義ノート、教科書や参考書を用いて、第11回目の内容について復習しておくこと。(180分) |
第12回 | 電磁気学(5):導体と静電場。コンデンサー。静電場のエネルギー。 【事前学習】第12回目の内容について、教科書や参考書を用いて予習しておくこと。(60分) 【事後学習】物理学II演習で配布の演習プリント、講義ノート、教科書や参考書を用いて、第12回目の内容について復習しておくこと。(180分) |
第13回 | 電磁気学(6):定常電流。オームの法則の電子論。 磁力線。静磁場の基礎法則(アンペールの法則。ガウスの法則。)。 ベクトルポテンシャル。 【事前学習】第13回目の内容について、教科書や参考書を用いて予習しておくこと。(60分) 【事後学習】物理学II演習で配布の演習プリント、講義ノート、教科書や参考書を用いて、第13回目の内容について復習しておくこと。(180分) |
第14回 | 電磁気学(7):”時間変動しない”電磁場に対するマクスウェル方程式。 ビオ・サバールの法則とそのマクスウェル方程式に基づく検討。 ”時間変動する”電磁場に対するマクスウェル方程式:電磁誘導と変位電流。 2年次以降の学修に向けて。 【事前学習】第14回目の内容について、教科書や参考書を用いて予習しておくこと。(60分) 【事後学習】物理学II演習で配布の演習プリント、講義ノート、教科書や参考書を用いて、第14回目の内容について復習しておくこと。(180分) |
第15回 | 平常試験及びその解説。 【事前学習】第1回目から第14回目の内容の学修(240分) |
その他
教科書 |
原康夫 『物理学基礎』 学術図書 2016年 第5版
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参考書 |
北林照幸, 藤城武彦, 滝内賢一 『基礎から学ぶ物理学』 講談社 2018年
栗焼久夫, 副島雄児, 鴇田昌之, 原田恒司, 本庄春雄 『基幹物理学』 培風館 2019年
朝永振一郎 『物理学とは何だろうか 上、下』 岩波書店
戸田盛和 『熱・統計力学』 物理入門コース 岩波書店
エンリコ・フェルミ 『フェルミ 熱力学』 三省堂 1973年
長岡洋介 『電磁気学 I, II』 物理入門コース 岩波書店
Edward M. Purcell 『復刻版 バークレー物理学コース 電磁気』 バークレー物理学コース 復刻版 2 丸善 2013年
和達三樹 『物理のための数学』 物理入門コース 岩波書店
リチャード・ファインマン 『ファインマン物理学 電磁気学』 岩波書店
原島鮮 『熱力学・統計力学』 培風館
砂川重信 『熱・統計力学の考え方』 物理の考え方 岩波書店
藤原邦男 『熱学入門』 東京大学出版会
菊川芳夫 『熱力学』 講談社
松下 貢 『物理学講義 熱力学』 裳華房
三宅哲 『熱力学』 裳華房
押田 勇雄、 藤城 敏 『熱力学』 基礎物理学選書 裳華房
妹尾学 『熱力学』 サイエンス社
Sadi.Carnot (広重徹 訳) 『カルノー・熱機関の研究』 みすず書房
マックス・ボルン 『原因と偶然の自然哲学』 みすず書房
山本義隆 『熱学思想の史的展開 1~3』 筑摩書房
砂川重信 『電磁気学』 物理テキストシリーズ 岩波書店
砂川重信 『電磁気学の考え方』 物理の考え方 岩波書店
砂川重信 『電磁気学―初めて学ぶ人のために』 培風館
砂川重信 『理論電磁気学』 紀伊国屋書店
太田 浩一 『電磁気学の基礎I, II』 東京大学出版会
安達忠次 『ベクトル解析』 培風館
ジョージ.ブラウン・アルフケン, ハンス.J・ウェーバー他 『基礎物理数学1~4』 講談社
他の参考書は授業中に指示する。
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成績評価の方法 及び基準 |
平常試験(6割程度)及び平常点(4割程度)による。 通常の授業への取り組みかた(毎回の授業復習用レポート課題の提出状況と内容)を“重視”する。 平常試験は、後期2回行う予定。第8回あたりと、第15回。 |
質問への対応 | 授業中随時。 オフィスアワー:水曜日 午後0時10分~午後1時10分 (1号館2階122B室)。 その他、おもに月、水曜日に質問を受け付けます。 |
研究室又は 連絡先 |
1号館2階122B室 メールアドレスは、講義時にアナウンスします。 |
オフィスアワー |
水曜 船橋 12:10 ~ 13:10
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学生への メッセージ |
必ず毎回授業に出席すること。授業に出席する際、必ず自分の手でノートをとること。レポート提出後も復習をすること。 |