2023年 理工学部 シラバス - 物理学科
設置情報
科目名 | 物理学実験Ⅰ | ||
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設置学科 | 物理学科 | 学年 | 2年 |
担当者 | 浅井・高野・住友 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 水曜3・4 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | M33Q |
クラス | |||
履修系統図 | 履修系統図の確認 | ||
その他 | 実務経験のある教員による授業科目 |
概要
学修到達目標 | 本科目は,基礎的な物理現象の実験・観察を通して物理学に対する洞察力を身につける科目である。種々の実験装置の取り扱いに慣れ,実験手法を学ぶ。共同実験を通して,コミニュケーション能力,自分を活かす力,互いを活かす力などを育むとともに,レポート作成を通してプレゼンテーション能力や実験結果を理解するための論理的思考や批判的思考を養う。 本授業科目はDP3・4・5・6及びCP3・4・5・6に該当。また,国の研究機関における研究者や企業におけるエンジニアとして経験を持つ教員が担当するテーマがある(真空排気系のコンダクタンス、原子のエネルギー準位)。様々な自然現象に対する観察法,実験装置の仕組み・原理を理解する考え方,実験を行うための基礎技術,報告書作成能力などを身につけさせる。 |
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授業形態及び 授業方法 |
授業形態は、対面授業(実験) 1テーマの実験は,第1週, 第2週の対面の実験を行う。実験開始に先立ち予習レポートを提出する。実験終了後,指定期日までにレポートを作成し提出する。8つの基礎的実験テーマの中から,各自に指定された7つのテーマに関する実験をする。 8つの実験テーマは下記の通り。 ソレノイドとヘルムホルツコイルの作る磁場/真空排気系のコンダクタンス/熱伝導率/スターリングサイクル/液体・固体相転移/電子の比電荷/連成振動/原子のエネルギー準位 |
履修条件 | 基礎物理学実験,力学Ⅰ,Ⅱ,電磁気学Ⅰ,Ⅱの必修科目およびコンピューターリテラシー,計算機基礎,物理実験学,回路理論などの選択科目を履修し,それらの講義の内容を理解していることが望ましい。 |
授業計画
第1回 | 【1】ソレノイドとヘルムホルツコイルの作る磁場(1週目)ソレノイドコイルの作る磁場を測定し,磁束密度分布を求める。 【事前学習】事前に配布した教科書を熟読し,実験内容を理解し,予習レポートを作成する。(130分) 【事後学習】実験データを解析する。(130分) |
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第2回 | 【1】ソレノイドとヘルムホルツコイルの作る磁場(2週目)円形コイルとヘルムホルツコイルの作る磁場を測定し,磁束密度分布を求める。 【事前学習】事前に配布した教科書を熟読し実験データの解析及び提出レポートを作成する。(130分) 【事後学習】実験データを解析し,1週目の解析結果と合わせてレポートにまとめる。(130分) |
第3回 | 【2】熱伝導率(1週目)銅,アルミニウムの熱伝導率を測定する。また電気抵抗を測定し,熱伝導率と電気伝導度から銅,アルミニウムのローレンツ数を求める。 【事前学習】事前に配布した教科書を熟読し,実験内容を理解し,予習レポートを作成する。(130分) 【事後学習】実験データを解析する。(130分) |
第4回 | 【2】熱伝導率(2週目)ステンレスの熱伝導率を測定する。また電気抵抗を測定し,熱伝導率と電気伝導度からステンレスのローレンツ数を求める。 【事前学習】事前に配布した教科書を熟読し実験データの解析及び提出レポートを作成する。(130分) 【事後学習】実験データを解析し,1週目の解析結果と合わせてレポートにまとめる。(130分) |
第5回 | 【3】スターリングサイクル(1週目)スターリングエンジンの効率測定,およびスターリング冷凍機の効率測定を行う。 【事前学習】事前に配布した教科書を熟読し,実験内容を理解し,予習レポートを作成する。(130分) 【事後学習】実験データを解析する。(130分) |
第6回 | 【3】スターリングサイクル(2週目)ヒートポンプの効率測定を行う。 【事前学習】事前に配布した教科書を熟読し実験データの解析及び提出レポートを作成する。(130分) 【事後学習】実験データを解析し,1週目の解析結果と合わせてレポートにまとめる。(130分) |
第7回 | 【4】液体・固体相転移(1週目)融点が既知の試料(Sn,Bi)について冷却曲線を求める。 【事前学習】事前に配布した教科書を熟読し,実験内容を理解し,予習レポートを作成する。(130分) 【事後学習】実験データを解析する。(130分) |
第8回 | 【4】液体・固体相転移(2週目)SnとBiの合金について冷却曲線を求め,状態図を作成する。 【事前学習】事前に配布した教科書を熟読し実験データの解析及び提出レポートを作成する。(130分) 【事後学習】実験データを解析し,1週目の解析結果と合わせてレポートにまとめる。(130分) |
第9回 | 【5】原子のエネルギー準位(1週目)ヘリウム,ネオン,アルゴンガスについてフランクヘルツの実験を行い,各原子のエネルギー準位を求める。 【事前学習】事前に配布した教科書を熟読し,実験内容を理解し,予習レポートを作成する。(130分) 【事後学習】実験データを解析する。(130分) |
第10回 | 【5】原子のエネルギー準位:2週目] ネオンガスを用いたフランクヘルツの実験を測定条件を変えて行い,測定原理を理解する。 【事前学習】事前に配布した教科書を熟読し実験データの解析及び提出レポートを作成する。(130分) 【事後学習】実験データを解析し,1週目の解析結果と合わせてレポートにまとめる。(130分) |
第11回 | 【6】電子の比電荷(1週目)予習レポートを提出する。ラーモア運動の直径の磁束密度依存性と電子のエネルギー依存性を調べる。 【事前学習】事前に配布した教科書を熟読し,実験内容を理解し予習レポートを作成する。(130分) 【事後学習】実験データを解析する。(130分) |
第12回 | 【6】電子の比電荷(2週目)トムソンの実験で,電極板の長さ,電極板間距離などを測定する。電場の効果による電子ビームの軌跡を測定する。また,磁束密度の効果による電子ビームの軌跡を測定する。 【事前学習】事前に配布した教科書を熟読し実験データの解析及び提出レポートを作成する。(130分) 【事後学習】実験データを解析し,1週目の解析結果と合わせてレポートにまとめる。(130分) |
第13回 | 【7】連成振動(1週目)予習レポートを提出する。単振り子を作り,周期を測定する。連成振り子を作り,基準振動の周期を測定する。連成振り子でうなりの現象を作り,周期を測定する。 【事前学習】事前に配布した教科書を熟読し,実験内容を理解し予習レポートを作成する。(130分) 【事後学習】実験データを解析する。(130分) |
第14回 | 【7】連成振動(2週目)LC共振回路において,共振周波数を測定する。コイル間距離とうなりの周期の関係を測定する。 【事前学習】事前に配布した教科書を熟読し実験データの解析及び提出レポートを作成する。(130分) 【事後学習】実験データを解析し,1週目の解析結果と合わせてレポートにまとめる。(130分) |
第15回 | 物理学プロジェクト実験成果報告会を聴講する。5テーマ目の実験のレポートを提出する。 【事前学習】事前に配布した教科書を熟読し実験データの解析及び提出レポートを作成する。(130分) 【事後学習】報告会の内容について復習する。(130分) |
その他
教科書 |
高野良紀ほか 『専門課程物理学実験』 裳華房 2018年 改訂版 第1版第1刷
教科書はガイダンスの際に配布する。
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参考書 | |
成績評価の方法 及び基準 |
レポートにより評価する。期限を過ぎて提出されたレポートは採点しない。評価が低いレポートは再提出させることがある。 |
質問への対応 | 各実験テーマに関する質問は,テーマ担当者に質問する。 実験全体に関する質問は,実験係(小松﨑、住友)に質問する。 |
研究室又は 連絡先 |
ガイダンス時に配布する。 |
オフィスアワー |
水曜 駿河台 13:20 ~ 16:30 各物理学実験室
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学生への メッセージ |
実験の前に必ず教科書を精読してくること。各テーマの第2週終了時にテーマ担当の教員とレポート内容について打ち合わせを行い終了とすること。 |