2023年 短期大学部 シラバス - ものづくり・サイエンス総合学科
設置情報
科目名 | 分析化学・無機化学実験 | ||
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設置学科 | ものづくり・サイエンス総合学科 | 学年 | 2年 |
担当者 | 萩原・赤澤・平戸 | 履修期 | 前期 |
単位 | 3 | 曜日時限 | 月曜3・4・5 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | E13J |
クラス | |||
ポリシー | ディプロマ・ポリシー【DP】 カリキュラム・ポリシー【CP】 | ||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 分析化学・無機化学実験では,容量分析,電気化学的分析,および無機化合物の合成の実験を行い,基本的な実験手法や解析方法を修得する。具体的な到達目標は以下のとおりである。 ・分析化学,無機化学の基本的な実験操作を修得できる。 ・事実を注意深く観察し,起きている現象を解釈,考察することができる。 ・実験で得られたデータから,系統的な傾向や反応の最適点を見つけ出すことができる。 ・X線回折などの機器分析手法について,簡単な原理や解析方法を修得できる。 |
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授業形態及び 授業方法 |
「対面授業」 実験講義で理論的な解説を行った後,実験室で対面実験を行う。その結果を考察してレポートを作成し提出する。実験は個人実験とし,実験結果について学生間でディスカッションすることで実験内容の理解と考察を深める。 提出したレポートに不備がある場合は,その箇所を指摘した上で再提出を求めることがある。 |
履修条件 | 分析化学,無機化学の初歩的な知識を有することが望ましい。例えば,分析化学 II,無機化学 II を履修していることが望ましい。また,無機化学 I,分析化学 I を履修していることは理解を深める手助けとなる。 |
授業計画
第1回 | 容量分析(キレート滴定)についての実験講義 【事前学習】テキストの該当箇所をよく読んでおくこと。(30分) 【事後学習】講義内容を復習し,予習ノートを作成すること。(60分) |
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第2回 | キレート滴定実験(1) 1/100M EDTA標準溶液の調製 【事前学習】EDTA溶液を調製する際に必要な試薬の量を計算しておくこと。(30分) 【事後学習】EDTA溶液の保存について調べておくこと。(30分) |
第3回 | キレート滴定実験(2) 水の硬度測定 【事前学習】水の硬度について調べておくこと。(30分) 【事後学習】データをまとめてレポートを作成し,提出すること。(120分) |
第4回 | 容量分析(酸化還元滴定)についての実験講義 【事前学習】テキストの該当箇所をよく読んでおくこと。(30分) 【事後学習】講義内容を復習し,予習ノートを作成すること。(60分) |
第5回 | 酸化還元滴定実験(1) 1/10M チオ硫酸ナトリウム標準溶液の調製 【事前学習】チオ硫酸ナトリウム溶液を調製する際に必要な試薬の量を計算しておくこと。(30分) 【事後学習】チオ硫酸ナトリウム溶液の保存について調べておくこと。(30分) |
第6回 | 酸化還元滴定実験(2) 漂白剤中の有効塩素の定量 【事前学習】有効塩素を求めるための式について予習し,理解しておくこと。(30分) 【事後学習】データをまとめてレポートを作成し,提出すること。(120分) |
第7回 | 電気化学的分析(電位差滴定)についての実験講義 【事前学習】テキストの該当箇所をよく読んでおくこと。(30分) 【事後学習】講義内容を復習し,予習ノートを作成すること。(60分) |
第8回 | 電位差滴定実験 過マンガン酸カリウム標準溶液の標定 【事前学習】過マンガン酸カリウム標準溶液の取り扱い方法について調べておくこと。(30分) 【事後学習】得られた測定データを整理しておくこと。(30分) |
第9回 | 電位差滴定データ解析 グラフの作図および当量点の算出 【事前学習】当量点を見出す方法は複数種あるので調べておくこと。(30分) 【事後学習】得られたデータを整理し,それらのデータをまとめてレポートを作成し提出すること。(120分) |
第10回 | 無機化合物の合成(炭酸カルシウムの合成)についての実験講義 【事前学習】配布されたテキストをよく読んでおくこと。(30分) 【事後学習】講義内容を復習し,予習ノートを作成すること。(60分) |
第11回 | 炭酸カルシウムの合成実験 【事前学習】予習ノートを元に実験のイメージをしておくこと。(30分) 【事後学習】得られたデータをまとめ、炭酸化率を計算すること。(60分) |
第12回 | 炭酸カルシウムの物性測定とデータ解析 【事前学習】テキストからカルサイト,アラゴナイトなどのX線回折パターンを調べておくこと。(30分) 【事後学習】解析データをまとめ,レポートを作成して提出すること。(120分) |
第13回 | 無機化合物の合成(銀ナノ粒子の作製)についての実験講義 【事前学習】配布されたテキストをよく読んでおくこと。(30分) 【事後学習】講義内容を復習し,予習ノートを作成すること。(60分) |
第14回 | 銀ナノ粒子の作製実験 【事前学習】予習ノートを元に実験のイメージをしておくこと。(30分) 【事後学習】得られたデータをまとめ,銀ナノ粒子の収率を計算すること。(30分) |
第15回 | 銀ナノ粒子の粒径および吸収スペクトルの測定とデータ解析 【事前学習】テキストからX線回折パターンを使用して粒径を導き出す計算方法を調べておくこと。(30分) 【事後学習】解析データをまとめ,レポートを作成して提出すること。(120分) |
その他
教科書 |
別途,実験テキストを配布します。
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参考書 |
本水昌二 他 『新版 分析化学実験』 基礎教育シリーズ 東京教学社 2008年
栗田公夫,栃木勝己,西宮伸幸 『改訂 物質工学実験と解析』 化学工業社 2008年
大月穣,青山忠,浮谷基彦,遠山岳史,松田弘幸 他 『理工系のための化学実験 -基礎化学からバイオ・機能材料まで』 共立出版 2016年 第1版
萩野 博,飛田博美,岡崎雅明 『基本無機化学』 東京化学同人 2016年 第3版
本水昌二 他 『分析化学<基礎編>』 基礎教育シリーズ 東京教学社 2011年 第1版
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成績評価の方法 及び基準 |
実験への取り組み状況50%,レポート50%で評価する。 出席数が総授業時間数の3/5に満たない場合は履修放棄とみなし,成績の査定は行わない。 |
質問への対応 | 対面授業の時間内およびその前後の時間の他は,原則としてメールで対応する。オフィスアワーの時間帯以外は返信が後日になることもあるので注意すること。 |
研究室又は 連絡先 |
萩原俊紀:8号館837号室,hagiwara.toshiki@nihon-u.ac.jp 赤澤寛行:8号館835A号室,akazawa.hiroyuki@nihon-u.ac.jp 平戸祐喜:8号館838号室,hirato.yuki22@nihon-u.ac.jp アットマーク(@)は半角で入力すること。 |
オフィスアワー |
月曜 船橋 12:10 ~ 13:20 個別質問対応時間(萩原,赤澤,平戸)
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学生への メッセージ |
前日までにテキストをよく読み,実験内容を充分に理解して実験に臨むこと。 2日に渡って行う実験もある。むやみに欠席や遅刻をしないこと。 【令和4年度成績分布状況】履修者数6名 S:5人(83%),A:0人,B:1人(17%),C:0人,D:0人,E:0人 この科目は,「生物化学実験」,「物理化学・化学工学実験」,「高分子・有機化学実験」とあわせて修得すると,理工学部物質応用化学科編入時に,必修科目「専門化学実験 I~IV」に認定される。 |