2023年 短期大学部 シラバス - ものづくり・サイエンス総合学科
設置情報
科目名 | 解析学基礎論 | ||
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設置学科 | ものづくり・サイエンス総合学科 | 学年 | 1年 |
担当者 | 眞中 裕子 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 月曜4 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | E14N |
クラス | |||
ポリシー | ディプロマ・ポリシー【DP】 カリキュラム・ポリシー【CP】 | ||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 解析学の基本的事項である実数及び1変数実関数の基礎について、論理的に深い知識を学び理解を深めることができ、理論展開力を身につけることができる。授業計画の内容について理解し、関連する問題を解くことができる。 本授業科目はDP1及びCP1に該当しています。 科目ナンバリング:MFmMa-205 |
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授業形態及び 授業方法 |
[対面授業] 講義を聴いて理解し、演習問題に取り組んで理解を深め、解答を発表する機会も設ける。 |
履修条件 | 微分積分1、2。数学専門分野の科目であるので数学を専門的に学びたいという学生を対象とする。 |
授業計画
第1回 | イントロダクション:近代解析学を発展させたε-δ論法に必要な記号を紹介し、その証明方法を学ぶ意味を考察する。 事前学習:シラバスに目を通して内容を確認する。(30分) 事後学習:シラバスに記載されている参考書を実際に手にとって内容を確認する。(210分) |
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第2回 | 数の性質:数の概念を見直しその性質を確認する。最大値・最小値の存在について問題提起し考察する。また、今まで学んできた証明法について演習を解きながら復習する 事前学習:前回の講義内容を確認する。(120分) 事後学習:講義内容を復習し、新しい言葉の定義を覚える。演習問題を見直し解けるようにする。(120分) |
第3回 | 有理数の稠密性:自然数の全体集合におけるアルキメデスの原理と有理数の稠密性について紹介し、解析学におけるその意味と役割について問題を解きながら考察する。 事前学習:前回の講義内容を確認する。(120分) 事後学習:講義内容を復習し、新しい言葉の定義を覚える。演習問題を見直し解けるようにする。(120分) |
第4回 | 実数の性質:無理数の存在について確認し、デデキントの切断など実数の公理について学ぶ。上限・下限の定義から問題を解いてその意味を探る。 事前学習:前回の講義内容を確認する。(120分) 事後学習:講義内容を復習し、新しい言葉の定義を覚える。演習問題を見直し解けるようにする。(120分) |
第5回 | 数列の極限:数列の極限について定義から考察する。上限や下限、収束列の性質について定理と証明を紹介する。 事前学習:前回の講義内容を確認する。(120分) 事後学習:講義内容を復習し、新しい言葉の定義を覚える。演習問題を見直し解けるようにする。(120分) |
第6回 | 収束列の性質:収束列の演算法について定義から証明し、演習問題を解いてその適用法を学ぶ。 事前学習:前回の講義内容を確認する。(120分) 事後学習:講義内容を復習し、新しい言葉の定義を覚える。演習問題を見直し解けるようにする。(120分) |
第7回 | 収束条件:Bolzano-Weierstrass の定理を紹介しその適用例としてネピアの数eの発見を導く。さらに、級数におけるCauchyの収束判定法、d’Alembert の判定法などを紹介し問題解法に適用する。 事前学習:前回の講義内容を確認する。(120分) 事後学習:講義内容を復習し、新しい言葉の定義を覚える。演習問題を見直し解けるようにする。(120分) |
第8回 | 関数の極限:数列の極限概念を関数の極限へと拡張しε-δ論法により定義する。定義からε-δ論法で証明される定理を確認し、問題解法に適用する。 事前学習:前回の講義内容を確認する。(120分) 事後学習:講義内容を復習し、新しい言葉の定義を覚える。演習問題を見直し解けるようにする。(120分) |
第9回 | 関数の連続性:関数の極限概念から連続の定義をする。連続関数の極限計算についてε-δ論法によって導き、問題解法に適用する。 事前学習:前回までの講義内容を確認する。(240分) 事後学習:試験で解けなかった問題を確認する。(60分) |
第10回 | 中間値の定理:各点における連続関数の性質から、区間上における連続関数の性質へと考察を進め、中間値の定理を証明し、問題解法への適用を試みる。 事前学習:試験で解けなかった問題を確認する。(60分) 事後学習:講義内容を復習し、新しい言葉の定義を覚える。演習問題を見直し解けるようにする。(120分) |
第11回 | 連続関数の性質:閉区間上で定義された連続関数の性質である有界性や最大値・最小値の存在定理を証明し、同符号性について証明しその適用について探る。 事前学習:前回の講義内容を確認する。(120分) 事後学習:講義内容を復習し、新しい言葉の定義を覚える。演習問題を見直し解けるようにする。(120分) |
第12回 | まとめと中間試験:今までの講義内容を振り返り、理解度を確認するためのテストを受ける。 事前学習:前回の講義内容を確認する。(120分) 事後学習:講義内容を復習し、新しい言葉の定義を覚える。演習問題を見直し解けるようにする。(120分) |
第13回 | 微分係数と導関数の定義:関数の極限から微分係数と導関数を定義し、その意味と性質についてε-δ論法を用いて調べる。 微分係数の定義から導関数を定義し、微分可能性とその性質について調べる。 事前学習:前回の講義内容を確認する。(120分) 事後学習:講義内容を復習し、新しい言葉の定義を覚える。演習問題を見直し解けるようにする。(120分) |
第14回 | まとめと理解度確認テスト:解析学基礎論の講義全般にわたる理解の確認と知識の定着化を図る。 事前学習:前回までの講義内容を確認する。(240分) 事後学習:試験で解けなかった問題を確認する。(60分) |
第15回 | 理解度確認テストの解説と展望:理解と知識の定着についての確認と、解析学における実数やε-δ論法の役割や有用性について述べる。 事前学習:試験で解けなかった問題を確認する。(120分) 事後学習:講義内容を復習し、新しい言葉の定義を覚える。演習問題を見直し解けるようにする。(120分) |
その他
教科書 |
教科書は特に指定しない。
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参考書 |
杉浦光夫 『解析学入門』 東京大学出版会 2012年 第29版
斎藤正彦 『数学の基礎 集合・数・位相』 東京大学出版会 2014年 第7版
吹田信之、新保経彦 『理工系の微分積分学』 学術図書出版会 2016年 第31版
西岡國雄、石村直之 『例題で学ぶ 基礎からの微積分』 培風館 2019年 第1版
高木貞治 『解析学概論』
高橋渉 『現代解析学入門』 近代科学社
講義の進展に応じて紹介する。
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成績評価の方法 及び基準 |
平常点(レポートや中間テスト、演習問題等の解答発表など)50%、理解度確認テストが50%. テストは採点後に配点を公表し採点した答案はコピーして返却する。期限の守れなかった提出物については50%評価とする。 出席回数はCSTポータル2の履修履歴により確認し総授業回数の5分の3(9回)に満たない場合は,履修放棄として取り扱い,学業成績を評価E(判定不可)とする。 |
質問への対応 | 初回講義で指示する。授業中に積極的に質問し発言することを奨励する。 |
研究室又は 連絡先 |
初回講義で紹介する。 |
オフィスアワー |
月曜 船橋 12:20 ~ 13:00 授業中に積極的に質問する事を奨励する。
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学生への メッセージ |
高校まで勉強してきた数学の対象を、改めて数学者の先達から正確に数学の言葉で表現することを学び、定理とその証明法についても学ぶ。自分の言葉で事象の本質を論理的にとらえ表現することにもチャレンジしよう。 【令和4年度成績分布状況】履修者数6名 S:2人(40%),A:1人(20%),B:1人(20%),C:0人(0%),D:1人(20%),E:1人 |