2023年 短期大学部 シラバス - ものづくり・サイエンス総合学科
設置情報
科目名 | 流体力学Ⅰ | ||
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設置学科 | ものづくり・サイエンス総合学科 | 学年 | 2年 |
担当者 | 宮城 徳誠 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 水曜3 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | E33F |
クラス | |||
ポリシー | ディプロマ・ポリシー【DP】 カリキュラム・ポリシー【CP】 | ||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 工学の基礎は力学の考えを基本とするが、「流体力学」で学習する流体は連続体であるため、その運動は概念的に捕えにくい。できるだけ身近にある実例をまじえて講義し、理解を深めるようにする。 板書が必要な箇所はスライド資料にて示すので,しっかりノートを記述するように. 本授業科目はDP1及びCP1に該当しています。 科目ナンバリング:MFmMe-203* |
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授業形態及び 授業方法 |
「流体力学」は、工業設備に限らず、上・下水道、都市ガス、農業用水など流体を取扱う設備の設計、評価を行う場合等に必要な応用範囲の広い重要な科目である。ここでは、応用面を重視した「流体力学Ⅱ」に先立ち、「流体力学」の基礎的な概念について講義する。 授業内または時間外学修として課題問題を提示する.提出後に課題についての解説をおこなう.CSTーVOICEを課題提供・課題提出および解説の場として活用するので,よく確認すること. |
履修条件 | 選択必修科目 多くの編入先では必修科目となるので,きちんと履修することが望ましい. |
授業計画
第1回 | 講義の概要および実施方法についての説明(1)授業方針 (2)流体力学Ⅰの概要 (3)教科書および参考書 (4)課題提出 流体力学の全体像と流体の性質 流体の性質 (1) 密度と比体積,および流体の物性値 ①流体(気体,液体)と固体 ②流体力学で取り扱う物理量と単位 ③流体の物性値(密度と比体積) ④粘性力 復習課題:流体の物性値(密度と比重の関係)をしっかり理解すること。(60分) |
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第2回 | 流体の物性(2)粘性,圧縮性,表面張力 ①密度と比重 ②気体の状態方程式(流体の圧力と密度) ③粘性と圧縮性,表面張力 予習課題:流体の単位系をしっかり理解すること(60分) 復習課題:流体の物性値(密度と比重,粘性の関係)をしっかり理解すること。(60分) |
第3回 | 静止流体の力学 (1)圧力の性質 ①圧力の等方性(パスカルの原理) ②圧力の単位と表示方法(絶対圧力とゲージ圧力) ③静止流体中の圧力(流体力学の基礎式) 予習課題:圧力の基本概念(パスカルの原理)と圧力の計算法を確認すること(60分) 復習課題:パスカルの原理の証明、および流体力学の基礎式の導出(60分) |
第4回 | 静止流体の力学 (2)圧力計 ①マノメータ ②ピエゾメータ,U字管マノメータ ③示差圧力計 ④微圧計 予習演習:流体力学の基礎式を理解すること。 復習演習:マノメータの読み方、圧力の換算方法について理解すること。(60分) |
第5回 | 静止流体の力学 (3)壁面に働く流体力 ①壁面に作用する圧力による力(全圧力) ②圧力による力の作用点(圧力の中心) ③曲面に作用する圧力による力 予習演習:教科書を読み込んで(壁面にかかる圧力、全圧力)について確認すること。(60分) 復習演習:掲示された演習問題より、壁面にかかる圧力、全圧力について理解すること。(60分) |
第6回 | 静止流体の力学 (4)浮力と浮揚体の安定性 ①浮力 ②浮揚体の安定性 予習演習:教科書を読み込んで(浮力)について確認すること。(60分) 復習演習:掲示された演習問題より、浮力について理解すること。(60分) |
第7回 | 静止流体の力学 (5)容器とともに運動する液体中の圧力 ①直線運動する場合 ②回転運動する場合 予習演習:教科書を読み込んで(相対的静止している流体の力のつり合い)について確認すること。(60分) 復習演習:掲示された演習問題より、相対的静止している流体の力のつり合いについて理解すること。(60分) |
第8回 | 理解度確認演習および解説 理解度確認演習は、授業におけるノート内容を要約して記述する。 しっかりノートをまとめること。 |
第9回 | 流体の運動と保存則 (1)流体に関連する用語 ①流れの捉え方(定常流,一様流,流線) ②流体の運動と渦(渦と渦度) ③流れの形態(層流と乱流) ④連続の式 予習演習:教科書を読み込んで(流体に関連する用語)について確認すること。(60分) 復習演習:掲示された演習問題より、流体に関連する用語と連続の式について理解すること。(60分) |
第10回 | 流体の運動と保存則 (2)連続の式(流体の質量保存則)(3)流線に沿うエネルギーの式(ベルヌーイの定理) 予習演習:教科書を読み込んで(連続の式とベルヌーイの式)について確認すること。(60分) 復習演習:掲示された演習問題より、連続の式とベルヌーイの式の考え方について理解すること。(60分) |
第11回 | 流体の運動と保存則 (4)ベルヌーイの定理の応用 ①ピトー管 ②ベンチュリ管 ③エネルギ保存式 予習演習:教科書を読み込んで(ベルヌーイの定理)について確認すること。(60分) 復習演習:掲示された演習問題より、ベルヌーイの定理の応用ついて理解すること。(60分) |
第12回 | 流体の運動方程式と運動量の法則 (1)流体の運動方程式 (2)運動量の法則 予習演習:教科書を読み込んで(流体のもつ加速度,運動方程式,運動量の関係)について確認すること。(60分) 復習演習:掲示された演習問題より、流体の運動方程式,運動用保存則について理解すること。(60分) |
第13回 | 流体の運動方程式と運動量の法則 (3)運動量法則の応用 ①曲面板に衝突する自由噴流 ②タンクからの自由噴流 ③航空宇宙推進機器の推力 予習演習:教科書を読み込んで(流体の運動量の式)について確認すること。(60分) 復習演習:掲示された演習問題より、流体の運動量の考え方について理解すること。(60分) |
第14回 | 流体の運動方程式と運動量の法則 (4)角運動量の保存則 ①流体の回転運動 ②強制渦と自由渦 予習演習:教科書を読み込んで(流体の回転運動)について確認すること。(60分) 復習演習:掲示された演習問題より、強制渦と自由渦の考え方について理解すること。(60分) |
第15回 | 理解度確認テスト |
その他
教科書 |
鈴木 康方, 関谷 直樹, 彭 國義, 松島 均, 沖田 浩平 『流体力学』 機械系コアテキストシリーズ コロナ社 2018年
日本大学の機械系学科の流体力学系教員が執筆した流体力学のテキストです.
理工学部,生産工学部,工学部の機械工学科で授業テキストとして使用されています.
編入学に向けてしっかり基盤を学びましょう.
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参考書 |
池森亀鶴、黒瀬元雄、越智光昭 『改訂 水力学』 コロナ社 2004年
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成績評価の方法 及び基準 |
授業への取り組み20%、平常試験および理解度確認テストによる評価80% 出席回数が総授業回数の5分の3(9回)に満たない場合は,履修放棄と取り扱い,学業成績を評価E(判断不可)とする. |
質問への対応 | 授業実施日(水曜日) |
研究室又は 連絡先 |
宮城徳誠 9号館916B室 miyagi.norimasa@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
水曜 船橋 12:10 ~ 13:20
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学生への メッセージ |
流体の考え方については慣れないことが多いと思います。 しっかりノートをまとめながら、理解を進めてください。 【令和4年度成績分布状況】履修者数11名 S:3人(27.27%),A:3人(27.27%),B:1人(9.09%),C:3人(27.27%),D:1人(9.09%) S:11% A:53% B:16% C:5% D:16% |