2023年 短期大学部 シラバス - ものづくり・サイエンス総合学科
設置情報
科目名 | 機械材料 | ||
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設置学科 | ものづくり・サイエンス総合学科 | 学年 | 2年 |
担当者 | 本保 元次郎 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 水曜4 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | E34R |
クラス | |||
ポリシー | ディプロマ・ポリシー【DP】 カリキュラム・ポリシー【CP】 | ||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 機械の構成要素である部品を作るとき、材料選択には機械材料に関する基礎的な情報を理解し、その特性を生かした用途に使用しなければならない。そこで、機械材料の種類やそれらの性質・特性に関する基本的な知識について説明できる。加えて 機械を構成する材料として鉄鋼材料、非鉄金属材料、非金属材料の特性について理解し、活用できるようにする。 本授業科目はDP1及びCP1に該当しています。 科目ナンバリング:MFmMe-309* |
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授業形態及び 授業方法 |
対面型授業 配布資料(パワーポイント資料)を主体にして、パワーポイントを用いて講義を行う。なお、配布資料については予めCST voiceに掲載する。毎講義終了後に、講義内容の理解度を判断するための課題を提出する。 |
履修条件 | 物理、化学に関する基礎知識を修得していること。 |
授業計画
第1回 | 機械材料入門 講義全体の概要を説明する。また、一般的な機械材料と各種性質、選択方法、使用環境、分類等についての概略を学習する。 なお、シラバスの内容を確認の上、授業に臨むこと。 【事前学習】シラバスの内容について熟読し、社会における機械材料の位置付けをまとめておくこと。(120分) 【事後学習】一般的な機械材料と各種性質、分類等についてまとめておくこと(120分) |
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第2回 | 物質の構造 結晶の構造、金属の結晶構造、固体の密度、結晶の幾何学、X線による結晶構造の解析、格子欠陥、アモルファス固体・準結晶について学習する。加えて、すべり変形や双晶変形等の変形機構を理解する。 【事前学習】金属の結晶構造、固体の密度、結晶の幾何学等について予習しておくこと。(120分) 【事後学習】金属の結晶構造と弾性変形及び塑性変形機構についてまとめておくこと(120分) |
第3回 | 材料の変形と欠陥 応力とひずみ、弾性と擬弾性、塑性変形、結晶のすべり変形と転位の関係について学習する。 加えて、加工硬化、すべり変形以外の変形機講、温度と変形速度の影響について学習する。 また、機械材料の破壊形態やクリープ変形について理解する。 【事前学習】結晶のすべり変形と転位の関係について予習しておくこと。(120分) 【事後学習】加工硬化、すべり変形以外の変形機講、温度と変形速度の影響についてまとめておくこと(120分) |
第4回 | 材料の強さと強化法 降伏応力、引張強さや剛性、非強度の定義や、合金化等による析出硬化、時効硬化、固溶強化や複合材料の種類とその強化機構、複合則、複合材料による成形方法について学習する。 【事前学習】降伏応力、引張強さや剛性、非強度について予習しておくこと。(120分) 【事後学習】金属材料の強化機構と複合材料、複合則についてまとめておくこと(120分) |
第5回 | 材料の信頼性と破壊材料試験法 許応応力や安全率と材料の破壊形態(延性-脆性破壊)と材料試験法について学習する。引張試験や疲労試験等の破壊試験と、x線透過や超音波試験等に非破壊試験の原理と特徴を理解する。 【事前学習】許応応力や安全率と材料の破壊形態について予習しておくこと。(120分) 【事後学習】各種材料試験法の種類と特徴についてまとめておくこと(120分) |
第6回 | 相と平衡状態図 物質の状態と温度,圧力,系の組成という状態変数の関係について理解する。状態変化の基本原理、1成分系状態図や全率固溶型,共晶型,包晶型のような2成分系状態図の基本的型および3成分系状態図の概要について学習する。 【事前学習】物質の系、成分、相、相律等の概念について予習し、理解しておくこと。(120分) 【事後学習】全率固溶型,共晶型,包晶型平衡状態図についてまとめておくこと(120分) |
第7回 | 原子の拡散と相変化 固体中の原子の拡散とフィックの第一法則、相変化と材料加工及鉄の状態変化等について理解する。低速拡散と高速拡散の機構、拡散係数と温度の関係、気体-液体-固体の相変化と鋼の変態機構について学習する。 【事前学習】拡散現象や物質の相変化及状態図について予習しておくこと。(120分) 【事後学習】鋼の恒温変態曲線と相変化等をまとめておくこと(120分) |
第8回 | 中間試験とその解説 物質の構造と材料の変形・強度、加工と熱処理等についての試験を行い、機械材料の種類と特徴の理解度を判定する。 【事前学習】物質の構造から相変化までの内容をまとめておくこと。(180分) 【事後学習】中間試験で不得手であった箇所をまとめておくこと(60分) |
第9回 | 鉄鋼材料1-鉄鋼材料の分類 鉄鋼材料の分類、Fe-C系平衡状態図と炭素鋼組織・機械的性質について学習する。 そして、鉄、鉄鋼と鋳鉄の種類と特徴、平衡状態図と炭素鋼組織・機械的性質 、鋼中における合金元素の存在状態等を理解する。 【事前学習】Fe-C系平衡状態図と炭素鋼組織・機械的性質について予習しておくこと。(120分) 【事後学習】鋼中における合金元素の影響についてまとめておくこと(120分) |
第10回 | 鉄鋼材料2-鋼の熱処理組織とその性質 熱処理の種類とその熱操作、焼入れ処理、焼戻し処理、加工熱処理、恒温変態曲線、連続冷却変態曲線、オーステナイトのマルテンサイト変態、マルテンサイト変態の5つの特徴等について学習する。 【事前学習】鋼の熱処理(焼入れ、焼きなまし、焼き戻し等)の方法と性質について予習しておくこと(120分) 【事後学習】マルテンサイトの変態機構と特徴についてまとめておくこと(120分) |
第11回 | 鉄鋼材料3-炭素鋼と各種合金鋼、鋳鉄 炭素鋼、低合金鋼、高合金鋼の種類と特性、鋼の用途別分類、構造用鋼の分類、構造用圧延材、機械構造用合金鋼、炭素工具鋼等の性質について学習する 鋳鉄と鋳鋼の種類と特徴、鋳鉄の状態図と組織および機械的性質、実用鋳鉄の諸性質、球状黒鉛鋳鉄等について学習する。 【事前学習】一般に使用されている鉄鋼材料の種類と特徴について予習しておくこと(120分) 【事後学習】鉄、鉄鋼と鋳鉄の種類と特徴等についてまとめておくこと(120分) |
第12回 | 非鉄金属材料1-アルミニウムとその合金 実用非鉄金属材料の種類と主な特徴について概要を理解する。アルミニウム合金の性質と特徴、加工用アルミニウム合金の種類、鋳造用アルミニウム合金の種類と特徴について学習する。 【事前学習】アルミニウム合金の性質と特徴について予習しておくこと。(120分) 【事後学習】アルミニウム合金の分類、熱処理型及び非熱処理型等についてまとめておくこと(120分) |
第13回 | 非鉄金属材料2-銅と銅合金 銅の性質、純銅の種類、電気伝導率と不純物について学習する。黄銅系合金、特殊黄銅、青銅系合金、アルミニウム青銅等の種類と性質について理解する。 【事前学習】銅及び銅合金の種類と性質について予習しておくこと。(120分) 【事後学習】銅及び銅合金の利用方法や使用箇所についてまとめておくこと(120分) |
第14回 | 非鉄金属材料3-チタン・マグネシウムとその合金 チタンおよびチタン合金の特徴と種類、応用例について学ぶと共に、純マグネシウムの物理的性質、マグネシウムとその合金などの種類と特性について学習する。また、貴金属材料の工業的利用についても理解する。 【事前学習】チタンおよびチタン合金、マグネシウム合金等の特徴と種類等について予習しておくこと。(120分) 【事後学習】非鉄金属材料の全般についてまとめておくこと(120分) |
第15回 | 理解度確認試験(期末試験)とその解説 鉄鋼材料1から非鉄材料3についての試験を行い、機械材料の種類と特徴の理解度を判定する。 【事前学習】鉄鋼材料1から非鉄材料3までの内容をまとめておくこと。(180分) 【事後学習】期末試験で不得手であった箇所をまとめておくこと(60分) |
その他
教科書 |
特定の教科書は使わない。
パワーポイント資料を配布する。
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参考書 |
金子純一、須藤正俊、菅又 信 編著 『 『改訂新版 基礎機械材料学』 』 朝倉書店 2008年
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成績評価の方法 及び基準 |
中間試験30%、理解度確認試験(期末試験)50%、課題20% 出席が総時間数の60%(15回中9回)に満たない場合は,履修放棄扱いとし,学業成績の査定を行わない。 |
質問への対応 | 講義終了時、もしくはメールにて受け付けます。 |
研究室又は 連絡先 |
genjiro.motoyasu@it-chiba.ac.jp |
オフィスアワー | |
学生への メッセージ |
機械材料は、様々な材料の種類、特性などを理解し、実際に使用する上でその基礎となる重要な科目です。十分に理解してください。 【令和4年度成績分布状況】 履修者6名 S:0%,A:33%,B:33%,C:33%,D:0% |