2024年 理工学部 シラバス - 建築学科
設置情報
科目名 | 建築デザインと歴史 | ||
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設置学科 | 建築学科 | 学年 | 1年 |
担当者 | 田所・小島 他 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 月曜1・2 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | C11E |
クラス | |||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 各回の第1限は西洋の建築の歴史を扱い、各時代の様式の特徴について概説します。それぞれの時代に独自の発展をみせる「様式」にもとづく建築デザインが、その時代背景や社会状況とどのように関連しているかを読み解いていきます。 第2限は近現代建築を対象とし、各回ごとにテーマを設定して建築のさまざまな読み取り方を紹介します。新たな時代をつくり出していった建築デザインが、建築家のどのような考えにもとづいて生み出されていったものか、またその考えがつぎの時代にどのような影響を与えていったのかを振り返ります。 いずれも、建築のなかにひそむ多様な考え方を浮かび上がらせることを意図しています。そして、これから建築を考えていくうえで、複数性を備えた視点を獲得していくことを目標とします。 |
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授業形態及び 授業方法 |
1)授業形態:対面授業 2)授業方法: 隔週の授業形態となり、第1限および第2限を以下にしたがい講義形式で授業を進める。 第1限:西洋建築史の各様式の変遷と時代・社会背景について 第2限:近現代建築を読み解く個別のテーマ・建築家・作品等について いずれも、代表的な建築作品とそのデザインをパワーポイント等により紹介しながら、各テーマの広がりや時代性を浮き彫りにし、建築のもつ多義的な側面を明らかにしていく。 各回の授業についてリアクションシートの作成、中間レポート、および学期末に最終レポートの作成を行い、理解を深める。 |
履修条件 | 「デザイン基礎Ⅰ」を習得していることが望ましい。 |
ディプロマ・ポリシー(DP)及びカリキュラム・ポリシー(CP)との関連 | 本授業科目はDP1・2・3・5・6及びCP1・2・3・5・6に該当しています。 |
授業計画
第1回 | イントロダクション-建築史をなぜ学ぶのか/時代・社会との関わりのなかで建築を理解する/広い視野の獲得/「なぜ?」を問うこと | [事前学習]シラバスを通読し、授業の主旨と講義内容の全体構成について理解する。 [事後学習]西欧における建築史の流れのなかで、各様式の特徴や時代背景について、テキスト(教科書)や配布プリント、参考書等を参照して概要を知る。 | [事前学習]:120分 [事後学習]:120分 |
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第2回 | [ふるまいと建築] 椅子の造形をつうじてみる美意識の変遷 | [事前学習]配布されるプリントを読解し、講義内容の概要と主旨を理解する。 [事後学習]講義の内容を振り返り、関連する建築家やその作品、建築デザインのテーマなど関連事項について調べる。 | [事前学習]:120分 [事後学習]:120分 |
第3回 | パルテノン神殿(アテネ)-エジプト・メソポタミアの建築/「建築」の誕生/古代ギリシア建築における「美」のありか/オーダーとは | [事前学習]テキスト(教科書)の関連ページををあらかじめ通読し、各様式を代表する建築とその時代背景について予備知識を得る。 [事後学習]授業内で扱った各建築が生み出されていった時代背景、および社会状況についてさらに調べ、各様式が確立されていった経緯についてより広い観点から理解を深める。 | [事前学習]:120分 [事後学習]:120分 |
第4回 | [哲学と建築] 哲学者・ウィトゲンシュタインの『論理哲学論考』をめぐって-住宅と哲学のあいだをめぐる思考を捉える | [事前学習]配布されるプリントを読解し、講義内容の概要と主旨を理解する。 [事後学習]講義の内容を振り返り、関連する建築家やその作品、建築デザインのテーマなど関連事項について調べる。 | [事前学習]:120分 [事後学習]:120分 |
第5回 | パンテオン(ローマ)-ギリシア建築からの継承と展開/内部空間の誕生/古代ギリシア・ローマの世界観/都市居住のあり方 | [事前学習]テキスト(教科書)の関連ページををあらかじめ通読し、各様式を代表する建築とその時代背景について予備知識を得る。 [事後学習]授業内で扱った各建築が生み出されていった時代背景、および社会状況についてさらに調べ、各様式が確立されていった経緯についてより広い観点から理解を深める。 | [事前学習]:120分 [事後学習]:120分 |
第6回 | [風土と建築]-アジアにおけるヴァナキュラー建築の多様性 | [事前学習]配布されるプリントを読解し、講義内容の概要と主旨を理解する。 [事後学習]講義の内容を振り返り、関連する建築家やその作品、建築デザインのテーマなど関連事項について調べる。 | [事前学習]:120分 [事後学習]:120分 |
第7回 | ハギア・ソフィア大聖堂(イスタンブール)-キリスト教とは何か?/ローマ帝国の分裂/初期キリスト教の建築/ビザンチン建築へ | [事前学習]テキスト(教科書)の関連ページををあらかじめ通読し、各様式を代表する建築とその時代背景について予備知識を得る。 [事後学習]授業内で扱った各建築が生み出されていった時代背景、および社会状況についてさらに調べ、各様式が確立されていった経緯についてより広い観点から理解を深める。 | [事前学習]:120分 [事後学習]:120分 |
第8回 | [時代と建築] 1970年代における建築批評の展開-建築家の作家性のありかについて | [事前学習]配布されるプリントを読解し、講義内容の概要と主旨を理解する。 [事後学習]講義の内容を振り返り、関連する建築家やその作品、建築デザインのテーマなど関連事項について調べる。 | [事前学習]:120分 [事後学習]:120分 |
第9回 | ノートルダム大聖堂(パリ)-「ヨーロッパ」の成立/都市の発展/神は光なり/「森」の建築化/ロマネスク建築からゴシック建築へ | [事前学習]テキスト(教科書)の関連ページををあらかじめ通読し、各様式を代表する建築とその時代背景について予備知識を得る。 [事後学習]授業内で扱った各建築が生み出されていった時代背景、および社会状況についてさらに調べ、各様式が確立されていった経緯についてより広い観点から理解を深める。 | [事前学習]:120分 [事後学習]:120分 |
第10回 | [自然と建築]フランク・ロイド・ライトと有機的建築-「流動する空間(Space in motion)」が切り開いたもの | [事前学習]配布されるプリントを読解し、講義内容の概要と主旨を理解する。 [事後学習]講義の内容を振り返り、関連する建築家やその作品、建築デザインのテーマなど関連事項について調べる。 | [事前学習]:120分 [事後学習]:120分 |
第11回 | サン・ピエトロ大聖堂(ローマ)-古典古代への回帰/人間中心主義の建築/「建築家」の誕生/ルネサンス建築からマニエリスムへ | [事前学習]テキスト(教科書)の関連ページををあらかじめ通読し、各様式を代表する建築とその時代背景について予備知識を得る。 [事後学習]授業内で扱った各建築が生み出されていった時代背景、および社会状況についてさらに調べ、各様式が確立されていった経緯についてより広い観点から理解を深める。 | [事前学習]:120分 [事後学習]:120分 |
第12回 | [メディアと建築] 建築家たちによる出版活動-日本における「モダニズム」の伝播をめぐって | [事前学習]配布されるプリントを読解し、講義内容の概要と主旨を理解する。 [事後学習]講義の内容を振り返り、関連する建築家やその作品、建築デザインのテーマなど関連事項について調べる。 | [事前学習]:120分 [事後学習]:120分 |
第13回 | ヴェルサイユ宮殿(パリ)-反宗教改革と絶対主義の台頭/拡大する「ヨーロッパ」/国民国家の成立/バロック・ロココの建築 | [事前学習]テキスト(教科書)の関連ページををあらかじめ通読し、各様式を代表する建築とその時代背景について予備知識を得る。 [事後学習]授業内で扱った各建築が生み出されていった時代背景、および社会状況についてさらに調べ、各様式が確立されていった経緯についてより広い観点から理解を深める。 | [事前学習]:120分 [事後学習]:120分 |
第14回 | [歴史と建築]いま、建築は歴史から何を学ぶか? | [事前学習]配布されるプリントを読解し、講義内容の概要と主旨を理解する。 [事後学習]講義の内容を振り返り、関連する建築家やその作品、建築デザインのテーマなど関連事項について調べる。 | [事前学習]:120分 [事後学習]:120分 |
第15回 | [近代と建築]ル・コルビュジエとミース・ファン・デル・ローエ-近代建築の5原則/ユニヴァーサル・スペース(普遍的空間)とは | [事前学習]配布されるプリントを読解し、講義内容の概要と主旨を理解する。 [事後学習]講義の内容を振り返り、関連する建築家やその作品、建築デザインのテーマなど関連事項について調べる。 | [事前学習]:120分 [事後学習]:120分 |
その他
教科書 |
日本建築学会編『西洋建築史図集』(彰国社刊)
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参考書 | |
成績評価の方法 及び基準 |
リアクションシート(30%)、中間レポート(30%)、および最終レポート(40%)を総合して評価する。 |
質問への対応 | 授業終了後に対応します。あるいは、下記のアドレスへメールにて連絡ください。 |
研究室又は 連絡先 |
駿河台校舎タワー・スコラ8階S817室(建築史・建築論研究室) 連絡先:tadokoro.shinnosuke@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
水曜 駿河台 17:00 ~ 17:30
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学生への メッセージ |
世界へ目を向け、また時代を遡り、これまでにどのような建築が生み出されてきたのか、まずは知ってほしいと思います。さらに、なぜそのような建築が必要とされたのか、建築をめぐっての「なぜ」を読み解いていきます。近現代の建築も、こうした「なぜ」がその建築をつくり出す大きな力となってきました。デザインのたんに良し悪しの問題だけでなく、建築が誕生する時代背景や社会状況との関わりに目を向け、広い視座のもと建築を見ていく目を養っていきたいと思います。 |