2024年 理工学部 シラバス - 機械工学科
設置情報
科目名 | 熱力学Ⅰ | ||
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設置学科 | 機械工学科 | 学年 | 2年 |
担当者 | 飯島 晃良 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 水曜4 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | F34N |
クラス | B | ||
履修系統図 | 履修系統図の確認 | ||
その他 | 実務経験のある教員による授業科目 |
概要
学修到達目標 | 機械工学系の重要基礎科目である熱力学は最近の科学と工業技術の進歩と共に適用分野が基礎から応用まで非常に広範囲になっている。熱力学Ⅰでは基礎熱力学に重点を置き、熱力学の基礎から応用分野への橋渡しができるようにする。具体的テーマは、(1)熱および熱力学の基礎概念 (2)熱力学第1法則、(3)エネルギ方程式、(4)理想気体の状態変化、(5)熱力学第2法則、(6)ガスサイクルである。 到達目標は、上記の6つのテーマについて、 1.基礎概念が説明できる。 2.基本法則を用いて熱と仕事と状態量変化の解析ができる。 3.熱機械の基本原理と熱効率あるいは成績係数の向上方法を議論できる。 |
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授業形態及び 授業方法 |
「対面授業」 講義中の板書(スライド含む)・解説を中心とした講義形式を行うとともに,演習課題と流体力学・熱力学演習Bを併せて基礎的な概念の理解とその応用力を身につける。 その際,メーカーでの製品開発実務経験を持つ担当教員は,実社会での実例など,この科目で学ぶ内容がどのように応用させるのかを説明する. |
履修条件 | 物理学Ⅱ、物理学Ⅱ演習、微分積分学Ⅰ・Ⅱを修得していることが望ましい。 |
ディプロマ・ポリシー(DP)及びカリキュラム・ポリシー(CP)との関連 | ・本授業科目はDP3及びCP3に該当しています。 |
授業計画
第1回 | 熱力学Ⅰの概要説明 シラバスの内容を確認の上,授業に臨むこと。 | 【事前学修】第1章「熱力学を学ぶための基礎事項」、第2章「熱力学第一法則」、第3章「理想気体の状態方程式」、第4章「熱力学第二法則」、第5章「エクセルギーと最大仕事」を熟読し、熱力学Ⅰで学習する内容を把握すること。 【事後学修】事前学習内容と熱力学Ⅰの概要説明を比較して、熱力学Ⅰの学習内容を振り返ること。 | 事前学修 2時間 事後学修 2時間 |
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第2回 | 熱及び熱力学の基礎概念 状態量、熱平衡と温度、比熱と熱量、 仕事と動力、圧力、単位系に関する講義 | 【事前学修】教科書第1章「熱力学を学ぶための基礎事項」を熟読して理解すること。 【事後学修】熱力学の基礎事項について復習すること。 | 事前学修 2時間 事後学修 2時間 |
第3回 | 熱と仕事、各種エネルギ(熱エネルギ、弾性エネルギ、運動エネルギ)、 閉じた系と開いた系、可逆変化と非可逆変化、絶対仕事と工業仕事に関する講義 | 【事前学修】教科書第2章「熱力学第一法則」の内、p.19-p.28を熟読して理解すること。 【事後学修】熱と仕事の基礎事項について復習すること。 | 事前学修 2時間 事後学修 2時間 |
第4回 | 熱力学第一法則 内部エネルギー、閉じた系の熱力学第一法則、エンタルピーに関する講義 | 【事前学修】教科書第2章「熱力学第一法則」の内、p.29-p.35を熟読して理解すること。 【事後学修】閉じた系及びエンタルピーについて復習すること。 | 事前学修 2時間 事後学修 2時間 |
第5回 | 一般エネルギー式 開いた系のエネルギー式、一般エネルギー式の応用(タービン、圧縮機、絞り)に関する講義 | 【事前学修】教科書第2章「熱力学第一法則」の内、p.36-p.39を熟読して理解すること。 【事後学修】開いた系のエネルギー式及び一般エネルギー式について復習すること。 | 事前学修 2時間 事後学修 2時間 |
第6回 | 理想気体の状態方程式 理想気体と状態方程式、定容比熱と定圧比熱、比熱比とマイヤーの関係に関する講義 | 【事前学修】教科書第3章「理想気体の状態変化」の内、p.43-p.52を熟読して理解すること。 【事後学修】理想気体の状態方程式について復習すること。 | 事前学修 2時間 事後学修 2時間 |
第7回 | 理想気体の状態変化(その1) 理想気体の状態変化の種類と概要、等容変化、等圧変化に関する講義 | 【事前学修】教科書第3章「理想気体の状態変化」の内、p.53-p.58を熟読して理解すること。 【事後学修】理想気体の等容変化と等圧変化について復習すること。 | 事前学修 2時間 事後学修 2時間 |
第8回 | 理想気体の状態変化(その2) 等温変化、断熱変化に関する講義 | 【事前学修】教科書第3章「理想気体の状態変化」の内、p.58-p.65を熟読して理解すること。 【事後学修】理想気体の等温変化と断熱変化について復習すること。 | 事前学修 2時間 事後学修 2時間 |
第9回 | 理想気体の状態変化(その3) ポリトロープ変化、理想気体の状態変化まとめ | 【事前学修】教科書第3章「理想気体の状態変化」の内、p.65-p.68を熟読して理解すること。 【事後学修】理想気体のポリトロープ変化及び状態変化全般について復習すること。 | 事前学修 2時間 事後学修 2時間 |
第10回 | 理解度確認演習及び解説 | 【事前学修】教科書第1章「熱力学を学ぶための基礎事項」、第2章「熱力学第一法則」及び第3章「理想気体の状態変化」を復習すること。 【事後学修】理解度確認演習でできなかった問題を解けるようにすること。 | 事前学修 2時間 事後学修 2時間 |
第11回 | 熱機械とサイクル サイクル、熱機関の熱効率、冷凍機とヒートポンプの成績係数に関する講義 | 【事前学修】教科書第4章「熱力学第二法則」の内、p.71-p.75を熟読して理解すること。 【事後学修】熱機関のサイクルと熱効率及び成績係数について復習すること。 | 事前学修 2時間 事後学修 2時間 |
第12回 | 可逆カルノーサイクル カルノーサイクル、逆カルノーサイクルに関する講義 | 【事前学修】教科書第4章「熱力学第二法則」の内、p.76-p.78を熟読して理解すること。 【事後学修】可逆カルノーサイクルについて復習すること。 | 事前学修 2時間 事後学修 2時間 |
第13回 | 熱力学第二法則とエントロピ(その1) クラウジウス積分、エントロピー、T-S線図に関する講義 | 【事前学修】教科書第4章「熱力学第二法則」の内、p.79-p.83.を熟読して理解すること。 【事後学修】エントロピーとT-S線図について復習すること。 | 事前学修 2時間 事後学修 2時間 |
第14回 | 熱力学の第二法則とエントロピ(その2) 理想気体のエントロピー変化、熱力学第二法則とエントロピー増大の法則に関する講義 | 【事前学修】教科書第4章「熱力学第二法則」の内、p.84-p.91を熟読して理解すること。 【事後学修】理想気体のエントロピー変化について復習すること。 | 事前学修 2時間 事後学修 2時間 |
第15回 | エクセルギーと最大仕事 エクセルギーとアネルギー、自由エネルギー、非可逆変化とエクセルギー損失に関する講義 | 【事前学修】教科書第5章「エクセルギーと最大仕事」の内、p.97-p.109を熟読して理解すること。 【事後学修】エクセルギーと最大仕事について復習すること。 | 事前学修 2時間 事後学修 2時間 |
その他
教科書 |
吉田幸司、岸本健、木村元昭、田中勝之、飯島晃良 『基礎から学ぶ熱力学 [ISBN: 978-4-274-21854-5]』 オーム社 2016年
授業は、このテキストに沿って実施します。テキストに掲載されている例題や演習問題などを利用しますので、授業の初回までに必ず入手してください。なお、本テキストは熱力学Ⅱ、熱力学Ⅲでも使用します。
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参考書 |
『基礎熱力学』 斎間 厚・江良嘉信・増田哲三・庄司秀夫 産業図書 2002年
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成績評価の方法 及び基準 |
授業中の演習及び宿題20%,理解度確認演習20%,定期試験60% |
質問への対応 | ・授業前後随時またはe-mail等で随時対応 |
研究室又は 連絡先 |
飯島晃良(駿河台校舎タワー・スコラ17階S1704室) iijima.akira@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
水曜 駿河台 12:10 ~ 13:20 飯島晃良(駿河台校舎タワー・スコラ17階S1704室)
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学生への メッセージ |
熱力学は,機械系4力学の一つであり,エネルギーを総合的に扱うための根幹をなす学問である.熱力学を理解した上で、熱流体工学、伝熱工学、内燃機関、ガスタービンなどの応用科目を学ぶことで,最先端のエネルギー機器の開発,地球環境問題への対応等に係る基礎知識を修得してほしい. |