2024年 理工学部 シラバス - 航空宇宙工学科
設置情報
科目名 | 伝熱工学Ⅱ | ||
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設置学科 | 航空宇宙工学科 | 学年 | 3年 |
担当者 | 齊藤 允教 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 木曜3 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | H43B |
クラス | |||
履修系統図 | 履修系統図の確認 | ||
その他 | 実務経験のある教員による授業科目 |
概要
学修到達目標 | 伝熱工学Ⅰでは熱の移動現象,すなわち伝熱現象の基本的な取り扱い方と基礎的な問題が解けるようになることを目的とした.伝熱工学Ⅱでは,伝熱工学Ⅰでは扱えなかった熱伝導の問題と対流熱伝達(高速気流の熱伝達や相変化を伴う場合も含む)に関して工学的に必要となる問題について取り扱う.伝熱工学ⅠとⅡの両方で機械工学系の学生が知っておくべき伝熱工学を身につけることが目標である. |
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授業形態及び 授業方法 |
対面授業で実施する. 講義形式.必要に応じて宿題を課す.教科書で不足する事項(主に対流熱伝達,数値解法)はプリントを配布する.エンジン開発の経験を基に,伝熱工学がどのような場面で役に立っているか等も交えて解説をする. |
履修条件 | 伝熱工学Ⅰ学習した事項を理解していることを前提として授業を進める.また,粘性流体力学で学習する事項も必須であるので,併せて受講していただきたい. 選択必修 |
ディプロマ・ポリシー(DP)及びカリキュラム・ポリシー(CP)との関連 | 本授業科目はDP1・3及びCP1・3に該当しています. |
授業計画
第1回 | 授業の目的と概要.伝熱工学Ⅰで学習した事項の復習,熱輸送の3様式(伝導,対流,熱放射) | 【事前学習】教科書の1章をよく読んでくる. 【事後学習】配布資料を復習し,関連する演習問題を解く. | 【事前学習】 2時間 【事後学習】 2時間 |
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第2回 | 熱輸送の3様式(伝導,対流,熱放射) 対流熱伝達1 対流熱伝達の分類 平均熱伝達率と局所熱伝達率 速度境界層,温度境界層,及び濃度境界層 層流及び乱流境界層 発達した流れ | 【事前学習】配布資料の関連するページをよく読んでくる. 【事後学習】関連する演習問題を解く. | 【事前学習】 2時間 【事後学習】 2時間 |
第3回 | 対流熱伝達2 エネルギ方程式の導出 境界層近似と境界層方程式 境界条件とヌセルト数 | 【事前学習】配布資料の関連するページをよく読んでくる. 【事後学習】関連する演習問題を解く. | 【事前学習】 2時間 【事後学習】 2時間 |
第4回 | 対流熱伝達3 流れ(運動量の輸送)と熱移動,物質移動のアナロジー 乱流モデル | 【事前学習】配布資料の関連するページをよく読んでくる. 【事後学習】関連する演習問題を解く. | 【事前学習】 2時間 【事後学習】 2時間 |
第5回 | 対流熱伝達4 熱伝達率の測定法 アクティブスカラー | 【事前学習】配布資料の関連するページをよく読んでくる. 【事後学習】関連する演習問題を解く. | 【事前学習】 2時間 【事後学習】 2時間 |
第6回 | 対流熱伝達5 強制対流熱伝達(平板に形成される層流境界層) | 【事前学習】配布資料の関連するページをよく読んでくる. 【事後学習】関連する演習問題を解く. | 【事前学習】 2時間 【事後学習】 2時間 |
第7回 | 対流熱伝達6 強制対流熱伝達(平板に形成される乱流境界層と円管内の発達した層流) | 【事前学習】配布資料の関連するページをよく読んでくる. 【事後学習】関連する演習問題を解く. | 【事前学習】 2時間 【事後学習】 2時間 |
第8回 | 対流熱伝達7 高速気流中の熱伝達(全温・動温・静温,回復係数,断熱壁温度,平板の場合) | 【事前学習】配布資料の関連するページをよく読んでくる. 【事後学習】関連する演習問題を解く. | 【事前学習】 2時間 【事後学習】 2時間 |
第9回 | 対流熱伝達8 自然対流熱伝達(垂直平板,水平平板,水平円柱,球) | 【事前学習】配布資料の関連するページをよく読んでくる. 【事後学習】関連する演習問題を解く. | 【事前学習】 2時間 【事後学習】 2時間 |
第10回 | 中間試験 | 【事前学習】これまで講義した事項の復習をする 【事後学習】試験問題の復習をする | 【事前学習】 3時間 【事後学習】 1時間 |
第11回 | 相変化を伴う対流熱伝達1 沸騰熱伝達 | 【事前学習】教科書の5.1~5.4節をよく読んでくる. 【事後学習】関連する演習問題を解く. | 【事前学習】 2時間 【事後学習】 2時間 |
第12回 | 相変化を伴う対流熱伝達2 沸騰熱伝達(続き),凝縮熱伝達 | 【事前学習】教科書の5.5~5.8節をよく読んでくる. 【事後学習】関連する演習問題を解く. | 【事前学習】 2時間 【事後学習】 2時間 |
第13回 | 熱伝導の数値解法1(2次元定常熱伝導,差分方程式,各種境界条件) | 【事前学習】配布資料の関連するページをよく読んでくる. 【事後学習】関連する演習問題を解く. | 【事前学習】 2時間 【事後学習】 2時間 |
第14回 | 熱伝導の数値解法2(2次元非定常熱伝導の陽解法及び陰解法) | 【事前学習】配布資料の関連するページをよく読んでくる. 【事後学習】関連する演習問題を解く. | 【事前学習】 2時間 【事後学習】 2時間 |
第15回 | 平常試験およびその解説 | 【事前学習】これまで講義した事項の復習をする 【事後学習】試験問題の復習をする | 【事前学習】 3時間 【事後学習】 1時間 |
その他
教科書 |
日本機械学会, 伝熱工学, JSMEテキストシリーズ , 日本機械学会, 2005, 1 edition
日本機械学会が機械系学生が標準的に知らなければならない内容をまとめた教科書.伝熱工学の場合,内容が多岐にわたるが,要領よくまとめられている.伝熱工学Ⅰで使用した教科書と同じものです.
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参考書 |
初回の授業で紹介する.
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成績評価の方法 及び基準 |
定期試験(中間試験と平常試験)を約60%と課題を約40%として総合的に評価 |
質問への対応 | 授業後または研究室で対応する. |
研究室又は 連絡先 |
3号館336B室,saitou.masanori@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
月曜 船橋 12:10 ~ 13:10
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学生への メッセージ |
難しい内容を含みますが,伝熱機器の設計において重要な内容です.また,流体力学の重要性にもあらためて気づくことになると思います.予習・復習をしながら理解するように努めてください. |