2024年 理工学部 シラバス - 電気工学科
設置情報
科目名 | 回路とシステムの基礎 | ||
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設置学科 | 電気工学科 | 学年 | 3年 |
担当者 | 古川 慎一 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 火曜2 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | I22S |
クラス | A・B | ||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 「回路とシステムの基礎」では,情報通信ネットワークの伝送系を線形ブラックボックスとしてとらえ,入力と出力の関係からシステムとしての性質をまとめる。この科目の内容は,基礎工学を支える振動・波動・拡散などの情報通信ネットワークシステムに共通した考え方を最も高度に体系化された伝送回路網の理論を通じて学習する。 |
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授業形態及び 授業方法 |
【対面による教室での授業(対面授業)】 電気回路の計算には,受動線形系に共通した基本的な性質を意識しないで利用している。受動線形系の入力(原因)と出力(結果)の基本的な性質をまとめた「公理系A」から出発しR,C,Lで合成できる伝達関数の条件とインピーダンス関数の条件とを学習する。授業と演習は出席者とのコニュニケーションをとりながら進める。 |
履修条件 | 電気回路の基礎,電気回路Ⅰ及び演習,電気回路Ⅱ及び演習,回路の応答を履修していることが望ましい。 |
ディプロマ・ポリシー(DP)及びカリキュラム・ポリシー(CP)との関連 | 本授業科目はDP3・5及びCP3・5に該当しています。 |
授業計画
第1回 | 伝送システムの理論は,電気回路に限るのではなく電磁波系,音響系など線形微分方程式で表される一般的な線形システムにも適用できる。例をあげ説明し,本講義の目的と内容,講義の進め方を述べる。 | 【事前学修】履修した科目(電気回路の基礎,電気回路Ⅰ及び演習,電気回路Ⅱ及び演習,回路の応答)を概観する 【事後学修】授業で学んだこと(授業内の演習・例題解説を含む)を復習する | 【事前学修】 0時間 【事後学修】 4時間 |
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第2回 | nポートで用いる電源と信号(因果関数、有界関数、複素周波数)及び回路素子について学ぶ。 | 【事前学修】教科書の1.を読んで疑問点等を纏めておく 【事後学修】授業で学んだこと(授業内の演習・例題解説を含む)を復習する | 【事前学修】 1時間 【事後学修】 3時間 |
第3回 | エネルギー有界な伝送系(EBS)の公理系Aについて学ぶ。 | 【事前学修】教科書の2.1を読んで疑問点等を纏めておく 【事後学修】授業で学んだこと(授業内の演習・例題解説を含む)を復習する | 【事前学修】 1時間 【事後学修】 3時間 |
第4回 | EBSの伝達関数と有界実関数(BRF)について学ぶ。 | 【事前学修】教科書の2.2,2.3を読んで疑問点等を纏めておく 【事後学修】授業で学んだこと(授業内の演習・例題解説を含む)を復習する | 【事前学修】 1時間 【事後学修】 3時間 |
第5回 | 正実関数(PRF)とインピーダンス関数及びアドミタンス関数について学ぶ。 | 【事前学修】教科書の2.4を読んで疑問点等を纏めておく 【事後学修】授業で学んだこと(授業内の演習・例題解説を含む)を復習する | 【事前学修】 1時間 【事後学修】 3時間 |
第6回 | BRFとPRFの性質と判定方法について学ぶ。 | 【事前学修】教科書の3.を読んで疑問点等を纏めておく 【事後学修】授業で学んだこと(授業内の演習・例題解説を含む)を復習する | 【事前学修】 1時間 【事後学修】 3時間 |
第7回 | リアクタンス関数の回路合成について学ぶ(1)。 Fosterの直列回路 | 【事前学修】教科書の5.2(p.76-77,p.80)を読んで疑問点等を纏めておく 【事後学修】授業で学んだこと(授業内の演習・例題解説を含む)を復習する | 【事前学修】 1時間 【事後学修】 3時間 |
第8回 | リアクタンス関数の回路合成について学ぶ(2)。 Fosterの並列回路 | 【事前学修】教科書の5.2(p.76-77,p.80)を読んで疑問点等を纏めておく 【事後学修】授業で学んだこと(授業内の演習・例題解説を含む)を復習する | 【事前学修】 1時間 【事後学修】 3時間 |
第9回 | リアクタンス関数の回路合成について学ぶ(3)。 Cauerのはしご型合成法(Cauerの第1回路) | 【事前学修】教科書の5.2(p.77-79,p.81-82)を読んで疑問点等を纏めておく 【事後学修】授業で学んだこと(授業内の演習・例題解説を含む)を復習する | 【事前学修】 1時間 【事後学修】 3時間 |
第10回 | リアクタンス関数の回路合成について学ぶ(4)。 Cauerのはしご型合成法(Cauerの第2回路) | 【事前学修】教科書の5.2(p.77-79,p.81-82)を読んで疑問点等を纏めておく 【事後学修】授業で学んだこと(授業内の演習・例題解説を含む)を復習する | 【事前学修】 1時間 【事後学修】 3時間 |
第11回 | RC1ポートの回路合成方法 リアクタンス関数との関係について学ぶ。 | 【事前学修】教科書の5.4(p.87-88)を読んで疑問点等を纏めておく 【事後学修】授業で学んだこと(授業内の演習・例題解説を含む)を復習する | 【事前学修】 1時間 【事後学修】 3時間 |
第12回 | RC1ポートの回路合成方法 RC1ポートのFosterの直列・並列回路、Cauerの第1回路・第2回路の合成方法について学ぶ。 | 【事前学修】教科書の5.4(p.88-91)を読んで疑問点等を纏めておく 【事後学修】授業で学んだこと(授業内の演習・例題解説を含む)を復習する | 【事前学修】 1時間 【事後学修】 3時間 |
第13回 | リアクタンス関数の性質とリアクタンス関数の性質を利用したHurwitz多項式の判定法などについて学ぶ。 | 【事前学修】教科書の5.3を読んで疑問点等を纏めておく 【事後学修】授業で学んだこと(授業内の演習・例題解説を含む)を復習する | 【事前学修】 1時間 【事後学修】 3時間 |
第14回 | RC回路の合成に関する性質について学ぶ。 | 【事前学修】教科書のp.83-84を参考にRC回路の周波数特性を考察し、疑問点等を纏めておく 【事後学修】授業で学んだこと(授業内の演習・例題解説を含む)を復習する | 【事前学修】 1時間 【事後学修】 3時間 |
第15回 | 1ポートのLC回路とRC回路の合成方法(まとめ) 各合成方法にて合成できる条件等を再度整理し、応用できるようにする。 | 【事前学修】これまで学んだ各合成方法の疑問点等を纏めておく 【事後学修】授業で学んだこと(授業内の演習・例題解説を含む)を復習する | 【事前学修】 2時間 【事後学修】 2時間 |
その他
教科書 |
細野敏夫 『線形ブラックボックスの基礎』 コロナ社 1980年 第9版
必要に応じて補足資料を配付します。
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参考書 |
高橋秀俊 『振動と回路』 岩波現代物理学講座 岩波書店
瀧 保夫 『伝送回路』 共立出版株式会社 1960年
武部 幹 『回路の応答』 電子通信学会大学シリーズ コロナ社 1981年
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成績評価の方法 及び基準 |
理解度確認試験期間中の平常試験、授業中の演習及び授業において出題したレポート課題から総合的に評価する。 評価の指針は次の通りとする。 平常試験:80%、講義中の演習:10%、レポート10%。 (変更が生じた場合は授業内またはポータル等にてお知らせします) |
質問への対応 | 随時。「この問題はどの様にして解くか」ではなく「ここまでできたが、この先は」のような質問にしてください。 |
研究室又は 連絡先 |
研究室、メールアドレス等は授業中に指示します。 |
オフィスアワー |
月曜 駿河台 16:40 ~ 18:10
火曜 駿河台 16:40 ~ 18:10
木曜 駿河台 16:40 ~ 18:10
金曜 駿河台 16:40 ~ 18:10
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学生への メッセージ |
教科書を良く読み、講義中に行った例題は再度自分で解いて見ること。式を目で追うだけの勉強法では新しい問題を解けません。 |