2024年 理工学部 シラバス - 電気工学科
設置情報
科目名 | 電子デバイス | ||
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設置学科 | 電気工学科 | 学年 | 3年 |
担当者 | 松田 健一 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 木曜2 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | I42O |
クラス | A, B共通 | ||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 電子デバイスは、我々が日常生活で使用しているPCやスマートフォンに限らず、自動車や鉄道などの産業においても欠かせないものとなっている.そのため電気電子系エンジニアにとって電子デバイスを構成する素子に関する基本的な知識を修得することは必要不可欠である.本講義では主に電子デバイスで広く用いられているバイポーラ接合トランジスタ(BJT)や電界効果型トランジスタ(MOSFET)の構造と動作原理について解説する.また,MOSFETを用いたCMOS論理回路の回路構成と動作原理,メモリ(記録回路)の基本構成と種類について解説する.学修到達目標は「これらのデバイスについて自ら説明できる」こと,とする. |
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授業形態及び 授業方法 |
対面型の講義を実施します(社会情勢の変化によってはオンラインでの実施に切り替える場合があります). |
履修条件 | 「半導体デバイスの基礎」(担当:胡桃)を履修していること,または半導体デバイスの基礎知識があれば良い. |
ディプロマ・ポリシー(DP)及びカリキュラム・ポリシー(CP)との関連 | 本授業科目はDP4・5及びCP4・5に該当しています. |
授業計画
第1回 | イントロダクション:学習の動機づけとして電子デバイスが使われる分野とアプリケーションについて講義し,半導体デバイスの基礎(エネルギーバンド,フェルミ準位,真性半導体,不純物半導体等)について復習する. | 【事前学習】シラバス確認および講義資料の予習 【事後学習】講義内容の復習と疑問点の整理. | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
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第2回 | 半導体の基礎1:キャリヤのドリフト・拡散,pn接合等について講義をする. | 【事前学習】講義資料について予習する. 【事後学習】講義内容の復習と疑問点の整理をする. | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第3回 | 半導体の基礎2:半導体に流れる電流,小信号等価回路について講義をする. | 【事前学習】講義資料について予習する. 【事後学習】講義内容の復習と疑問点の整理をする. | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第4回 | バイポーラトランジスタ1:共通ベース配置の素子構造と電流電圧特性について講義する. | 【事前学習】講義資料について予習する. 【事後学習】講義内容の復習と疑問点の整理をする. | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第5回 | バイポーラトランジスタ2:共通エミッタ配置の素子構造と電流電圧特性について講義する. | 【事前学習】講義資料について予習する. 【事後学習】講義内容の復習と疑問点の整理をする. | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第6回 | MOSFET:素子構造と動作原理について講義する. | 【事前学習】講義資料について予習する. 【事後学習】講義内容の復習と疑問点の整理をする. | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第7回 | MOSFET2:電流電圧特性について講義する. | 【事前学習】講義資料について予習する. 【事後学習】講義内容の復習と疑問点の整理をする. | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第8回 | 中間試験と解説,およびこれまでの講義の振り返り | 【事前学習】講義資料について予習する. 【事後学習】講義内容の復習と疑問点の整理をする. | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第9回 | 集積回路:CMOS論理回路(CMOSインバータの構成)について講義する. | 【事前学習】講義資料について予習する. 【事後学習】講義内容の復習と疑問点の整理をする. | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第10回 | 集積回路:CMOS論理回路(CMOSインバータの特徴)について講義する. | 【事前学習】講義資料について予習する. 【事後学習】講義内容の復習と疑問点の整理をする. | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第11回 | 集積回路:CMOS論理回路(論理回路の構成(1))について講義する. | 【事前学習】講義資料について予習する. 【事後学習】講義内容の復習と疑問点の整理をする. | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第12回 | 集積回路:CMOS論理回路(論理回路の構成(2))について講義する. | 【事前学習】講義資料について予習する. 【事後学習】講義内容の復習と疑問点の整理をする. | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第13回 | 集積回路:CMOS論理回路(メモリ)について講義する. | 【事前学習】講義資料について予習する. 【事後学習】講義内容の復習と疑問点の整理をする. | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第14回 | その他の半導体デバイス:光デバイス,次世代メモリ. | 【事前学習】講義資料について予習する. 【事後学習】講義内容の復習と疑問点の整理をする. | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第15回 | 理解度確認試験と講義全体の振り返り. | 【事前学習】講義資料について予習する. 【事後学習】講義内容の復習と疑問点の整理をする. | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
その他
教科書 |
和保 孝夫 『電子デバイス』 電子・情報通信レクチャーシリーズ C-14 コロナ社 2013年
「半導体デバイスの基礎」(担当:胡桃)で使用した教科書(の後半部分)を引き続き使用する.そのほか,最新技術の動向などについては,独自に作成した教材を配布することがある.
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参考書 |
B. L. アンダーソン,他 『「半導体デバイスの基礎」』 丸善出版 2012年
S. M. ジィー 『「半導体デバイス」』 産業図書 2004年
御子柴宜夫 『半導体の物理』 半導体工学シリーズ 培風館 1991年
参考書1:日本語版は上中下の3巻からなる大著であるが,図や写真が多く,実際のデバイスの構造などもわかりやすい.発光素子や太陽電池などについてもページを割いて解説している.
参考書2:世界的に読まれている教科書.将来研究者を目指すなら,この手の本を一冊持っておくと役に立つ.ドーピング量と半導体(Si, GaAs)の抵抗の関係を表すグラフなど,情報量も多い.デバイスを作製するプロセスについてもある程度解説がある.
参考書3:半導体自身の物性等に興味がある場合に役に立つ教科書.
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成績評価の方法 及び基準 |
第8回講義の中間試験:50% 理解度確認期間の平常試験:50% その他,出席状況なども合わせて総合的に評価する. |
質問への対応 | 講義時,オフィスアワーに対面で対応する. また電子メールを利用した質問も可(ただし回答は対面で行う可能性がある). メールアドレスは以下の連絡先を参照. |
研究室又は 連絡先 |
タワースコラ16階 S1615 メールアドレス:matsuda.kenichi@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
金曜 駿河台 10:30 ~ 12:00
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学生への メッセージ |
産業における電子デバイスの応用範囲は非常に広く,講義では基礎知識を網羅する.興味があるデバイス技術については,別途教科書や学術論文を参照することを勧める. |