2024年 理工学部 シラバス - 物質応用化学科
設置情報
科目名 | 流動・伝熱操作 | ||
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設置学科 | 物質応用化学科 | 学年 | 3年 |
担当者 | 栗原 清文 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 水曜3 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | L33Q |
クラス | A 、 B | ||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 化学工業において流体の輸送および熱の移動はプロセスの重要な要素をなしている.本授業科目では流体や熱の流動機構を解説することで,受講生はプロセスにおける流動操作および熱移動(伝熱)操作の原理と計算法を学ぶことができる.具体的な到達目標は次のようである. 1.流動操作を理解するために必要な基礎(エネルギー収支,層流,乱流,レイノズル数、摩擦損失,摩擦係数)を理解し,説明できる(10%) 2.流体輸送に必要な所要動力および流体の流量測定の計算法を理解し,これらの値を正しく求めることができる(40%) 3.伝熱操作を理解するために必要な基礎(フーリエの法則,伝導伝熱,熱伝導度,対流伝熱,境膜伝熱係数,総括伝熱係数,二重管式熱交換器)を理解し,説明できる(20%) 4.二重管式熱交換器中の流体の境膜伝熱係数,同交換器の伝熱面積および管長の計算法を理解し,これらの値を正しく求めることができる.(30%) |
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授業形態及び 授業方法 |
本授業科目は全15回の講義を対面授業で実施する.また学習したかどうかの確認と,講義内容のより深い理解のため,毎回,課題を与え,その解答の提出を求める. |
履修条件 | 特になし |
ディプロマ・ポリシー(DP)及びカリキュラム・ポリシー(CP)との関連 | 本授業科目はDPの1・3・5及びCPの1・3・5に該当する. |
授業計画
第1回 | 流体輸送および熱移動操作について,講義の概略と学修到達目標が何かを説明する. | 【事前学習】 シラバスの内容を確認の上,授業に出席すること. 【事後学習】 授業後は,その日のうちに授業中に説明した流動操作および熱移動操作を理解する上で鍵となる事項を整理し,本科目における学修到達目標が何かを十分に復習してください. | 【事前学習】40分 【事後学習】120分 |
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第2回 | 流体輸送の物質収支とエネルギー収支式について解説し,例題3.1を各自解き直してレポートにすることを,第2回の講義の課題とする.なお,課題の解説と採点結果は,次回の講義中に行う. | 【事前学習】シラバスで毎回の「授業計画」の内容を確認し,教科書のP.28~32を予習した上で授業に臨んでください. 【事後学習】授業後は,流体輸送の物質収支とエネルギー収支式について十分に復習し,理解を深めてください.その際,例題3.1を解答を見ずに再度自分で解いてみることが肝要です. | 【事前学習】120分 【事後学習】120分 |
第3回 | 流れの状態(層流,乱流,遷移域)を規定するレイノルズ数の定義とその計算法を説明する.また,授業中に例題3.2を説明し,これに関連した「入門 化学工学」からの問題4.1と4.2を出題し,これを第3回の講義の課題とする. なお,課題の解説と採点結果は,次回の講義中に行う. | 【事前学習】シラバスで毎回の「授業計画」の内容を確認し,教科書のP.32~33を予習した上で授業に臨んでください. 【事後学習】授業後は,例題3.2と課題とした問題4.1と4.2を十分に復習し,理解を深めてください. | 【事前学習】120分 【事後学習】120分 |
第4回 | 円管内の流体輸送にともなう摩擦係数の計算法とそれを用いた摩擦損失Ffの計算を説明する. その後,例題3.3を解説し,これに関連した「入門 化学工学」からの問題4.5を出題し,これを第4回の講義の課題とする.なお,課題の解説と採点結果は,次回の講義中に行う. | 【事前学習】シラバスで毎回の「授業計画」の内容を確認し,教科書のP.33~35を予習した上で授業に臨んでください. 【事後学習】授業後は,例題3.3と課題とした問題4.5を十分に復習し,理解を深めてください. | 【事前学習】120分 【事後学習】120分 |
第5回 | 摩擦損失Fe,Fc,F’の計算の解説から始めて,流体輸送の所要動力の計算法を説明する.その後,例題3.5を用いて,その計算手順を解説する.この例題3.5を各自解き直してレポートにすることを,第5回の講義の課題とする.なお,課題の解説と採点結果は,次回の講義中に行う. | 【事前学習】シラバスで毎回の「授業計画」の内容を確認し,教科書のP.35~38を予習した上で授業に臨んでください. 【事後学習】授業後は,例題3.5について十分に復習し,理解を深めてください. | 【事前学習】120分 【事後学習】120分 |
第6回 | 例題3.5に関連した「入門 化学工学」からの問題4.7を出題し,これを第6回の講義の課題とする.なお,課題の解説と採点結果は,次回の講義中に行う. | 【事前学習】課題に備えて,例題3.5について解説した箇所を再読し,理解した上で授業に臨んでください. 【事後学習】授業後は演習した問題を十分に復習し,理解を深めてください.その際,課題とした問題4.7を,解答を見ずに再度自分で解いてみることが肝要です. | 【事前学習】120分 【事後学習】120分 |
第7回 | 流量および流速測定法について,オリフィス計およびピトー管を説明し,関連した「物質応用化学 【基礎と演習】」からの問題9.63と「入門 化学工学」からの問題4.9の前半を出題し,これを第7回の講義の課題とする. なお,課題の解説と採点結果は,次回の講義中に行う. | 【事前学習】シラバスで毎回の「授業計画」の内容を確認し,教科書のP.39~42を予習した上で授業に臨んでください. 【事後学習】授業後は課題とした問題9.63と4.9前半を十分に復習し,理解を深めてください. | 【事前学習】120分 【事後学習】120分 |
第8回 | 伝導伝熱の基礎となるフーリエの法則を説明し,平板状固体層および多重平板状固体層における定常伝導伝熱の理論と計算法を説明し,例題4.2を用いてその計算手順を解説する.その後,関連した「入門 化学工学」からの問題5.2を出題し,これを第8回の講義の課題とする.なお,課題の解説と採点結果は,次回の講義中に行う. | 【事前学習】シラバスで毎回の「授業計画」の内容を確認し,教科書のP.43~47を予習した上で授業に臨んでください. 【事後学習】授業後は,例題4.2と演習した問題5.2について十分に復習し,理解を深めてください. | 【事前学習】120分 【事後学習】120分 |
第9回 | 円筒状固体層および多重円筒状固体層における定常伝導伝熱の理論と計算法を説明し,例題4.3,4.4を用いて,その計算手順を解説する.その後,関連した「入門 化学工学」からの問題5.3を出題し,これを第9回の講義の課題とする.なお,課題の解説と採点結果は,次回の講義中に行う. | 【事前学習】シラバスで毎回の「授業計画」の内容を確認し,教科書のP.47~50を予習した上で授業に臨んでください. 【事後学習】授業後は,例題4.3,4.4と課題とした問題5.3について十分に復習し,理解を深めてください. | 【事前学習】120分 【事後学習】120分 |
第10回 | まず対流伝熱における理論と計算法と,化学プロセスにおいて重要な熱移動装置である熱交換器の原理(熱収支・温度変化・伝熱速度)について説明する. 次に例題4.5と例題4.6を解説し,これらの中で例題4.6を各自解き直すことを,第10回の講義の課題とする.なお,課題の解説と採点結果は,次回の講義中に行う. | 【事前学習】シラバスで毎回の「授業計画」の内容を確認し,教科書のP50~55を予習した上で授業に臨んでください. 【事後学習】授業後は,例題4.5と例題4.6について十分に復習し,理解を深めてください. | 【事前学習】120分 【事後学習】120分 |
第11回 | 熱交換器の中で二重管式熱交換器式を取り上げ,その伝熱面積および管長の計算法を説明し,合わせて,その計算に必要な境膜伝熱係数の求め方(円管内と環状路内の均一な流体)を解説する.最後に関連した「入門 化学工学」からの例題5.5を説明し,この例題5.5を各自解き直すことを,第11回の講義の課題とする.なお,課題の解説と採点結果は,次回の講義中に行う. | 【事前学習】シラバスで毎回の「授業計画」の内容を確認し,教科書のP55~58を予習した上で授業に臨んでください. 【事後学習】授業後は,例題5.5について十分に復習し,理解を深めてください. | 【事前学習】120分 【事後学習】120分 |
第12回 | 二重管式熱交換器の設計に必要な管長の計算法について,例題4.7を参考にして,関連問題として問題4.7‘を出題し,これを第12回の講義の課題とする.なお,課題の解説と採点結果は,次回の講義中に行う. | 【事前学習】シラバスで毎回の「授業計画」の内容を確認し,例題4.7を予習した上で授業に臨んでください. 【事後学習】授業後は,課題とした問題4.7’について十分に復習し,理解を深めてください. | 【事前学習】120分 【事後学習】120分 |
第13回 | 前回に非続き,二重管式熱交換器の設計に必要な管長の計算法について,関連した「入門 化学工学」からの問題5.6を出題し,これを第13回の講義の課題とする.なお,課題の解説と採点結果は,次回の講義中に行う. | 【事前学習】シラバスで毎回の「授業計画」の内容を確認し,例題5.5と問題4.7‘を復習した上で授業に臨んでください. 【事後学習】授業後は,課題とした問題5.6について十分に復習し,理解を深めてください. | 【事前学習】120分 【事後学習】120分 |
第14回 | まず放射伝熱について説明し,次に放射および対流の複合伝熱の計算法を解説し,最後に温室効果ガスによる地球温暖化の簡単なモデルを取り上げる. | 【事前学習】シラバスで毎回の「授業計画」の内容を確認し,教科書のP.59~61を予習した上で授業に臨んでください. 【事後学習】授業後は,放射伝熱について十分に復習し,理解を深めてください. | 【事前学習】120分 【事後学習】120分 |
第15回 | 本科目の理解度を確認するための平常試験を行う.なお,試験の解説と採点結果は,LMS上で行う. | 【事前学習】この試験に備えて,これまでの例題・問題を,解答を見ずに再度自分で解いてみましょう. 【事後学習】授業後は解答を自己採点して,誤答があれば,再度正答できるように解き直してみてください. | 【事前学習】200分 【事後学習】120分 |
その他
教科書 |
日秋俊彦,児玉大輔,栗原清文,松田弘幸,佐藤敏幸,松本真和 『標準化学工学Ⅰ[ISBN978-4-254-25040-4]』 朝倉書店 2018年
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参考書 |
小島和夫,越智健二,本郷尤,加藤昌弘,鈴木功,栃木勝己 『入門化学工学 改訂版[ISBN4-563-04545-4]』 培風館 1996年
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成績評価の方法 及び基準 |
本科目では,2,5,10,11回目の課題の解答(授業中に説明した例題を解きなおした結果)を各5点満点,3,4,6, 7, 8,9,12, 13回目の課題の解答(正答を示さない演習問題の解答)を各10点満点,合計100点満点で採点した結果と,第15回目に行う理解度を確認するための平常試験(100点満点)の点数で評価する.具体的には,前者の採点結果の合計点が60点以上で,かつ,前者の採点結果の合計点と後者の点数の平均点も60点以上であることを,本科目の単位修得の条件とする. |
質問への対応 | 講義中・終了後またはE-Mailで受け付けます. |
研究室又は 連絡先 |
物質応用化学科化学工学研究室(駿河台校舎2号館2階226B号室) Tel: 03-3259-0822 kurihara.kiyofumi@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
水曜 駿河台 10:00 ~ 11:00
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学生への メッセージ |