2024年 理工学部 シラバス - 物理学科
設置情報
科目名 | 数理統計の基礎Ⅰ | ||
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設置学科 | 物理学科 | 学年 | 3年 |
担当者 | 齋藤 洋樹 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 月曜3 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | M13Q |
クラス | |||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 現代の数理統計学では確率論などに基づき,少数のデータから全体の状況を推定する方法を考える。この授業では, そのための基礎となる知識を学習し,確率論の基本概念を理解出来ること,具体的には ・確率密度関数, 確率分布関数の概念を理解できること ・2項分布, ポアソン分布, 正規分布の性質を理解できること を目標とする. |
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授業形態及び 授業方法 |
対面授業 (資料の配布はCST-VOICEで行うことなどもあるので確認できるようにしておくこと) |
履修条件 | 微分積分学の基本的知識を仮定する. (高等学校数学Ⅰ「データの分析」および数学A「場合の数と確率」程度の基礎知識は仮定する.数学B「確率分布と統計的な推測」の内容も参考になる.) |
ディプロマ・ポリシー(DP)及びカリキュラム・ポリシー(CP)との関連 | 本授業科目はDP3及びCP3に該当しています. |
授業計画
第1回 | イントロダクション:統計的推測の目的や確率論の必要性など,本講義で扱う内容を俯瞰して動機付けを行う.高校で学習する(場合の数に基づく)確率について簡単に復習する. | 【事前学修】履修登録後CST-VOICEで講義資料の入手方法などを確認しておく. 【事後学修】「データの分析」「場合の数と確率」の内容について確認・復習する. | 事前学修 60分 事後学修 180分 |
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第2回 | 記述統計: 特に散布図と相関係数の関係について理解する. | 【事後学修】解説した例題や指示のあった問題を自分でも解いてみる.解らなかった点について質問したり自分で調べたりする. | 事後学修 240分 |
第3回 | 確率の定義と基本的性質:標本空間や事象,確率の数学的な定義と性質について具体例も交えながら理解する. | 【事後学修】解説した例題や指示のあった問題を自分でも解いてみる.解らなかった点について質問したり自分で調べたりする. | 事後学修 240分 |
第4回 | 条件付確率と事象の独立性:数学的な定義・性質と共に,現実的問題に適用する際の注意点を理解する. | 【事後学修】解説した例題や指示のあった問題を自分でも解いてみる.解らなかった点について質問したり自分で調べたりする. | 事後学修 240分 |
第5回 | ベイズの定理:ベイズの定理を導出し,その応用の可能性や注意点などを理解する. | 【事後学修】解説した例題や指示のあった問題を自分でも解いてみる.解らなかった点について質問したり自分で調べたりする. | 事後学修 240分 |
第6回 | 確率変数①:確率変数の分布や期待値の定義と性質・意味を理解する. | 【事後学修】解説した例題や指示のあった問題を自分でも解いてみる.解らなかった点について質問したり自分で調べたりする. | 事後学修 240分 |
第7回 | 確率変数②:分散の定義と性質・意味やその応用例を理解する. | 【事後学修】解説した例題や指示のあった問題を自分でも解いてみる.解らなかった点について質問したり自分で調べたりする. | 事後学修 240分 |
第8回 | 確率変数の独立性:独立同分布な確率変数列の性質について,特に期待値や分散を中心に理解する. | 【事後学修】解説した例題や指示のあった問題を自分でも解いてみる.解らなかった点について質問したり自分で調べたりする. | 事後学修 240分 |
第9回 | 二項分布:定義と基本的性質,典型的な応用例について理解する. | 【事後学修】解説した例題や指示のあった問題を自分でも解いてみる.解らなかった点について質問したり自分で調べたりする. | 事後学修 240分 |
第10回 | ポアソン分布: ポアソン分布を導入し,基本性質を述べる. | 【事後学修】解説した例題や指示のあった問題を自分でも解いてみる.解らなかった点について質問したり自分で調べたりする. | 事後学修 240分 |
第11回 | 正規分布: 正規分布を導入し,基本性質を述べる. | 【事後学修】解説した例題や指示のあった問題を自分でも解いてみる.解らなかった点について質問したり自分で調べたりする. | 事後学修 240分 |
第12回 | 母集団と標本分布:多次元確率変数を導入し、推測統計の枠組みを構築する. | 【事後学修】解説した例題や指示のあった問題を自分でも解いてみる.解らなかった点について質問したり自分で調べたりする. | 事後学修 240分 |
第13回 | 多次元確率変数:多次元確率変数の期待値・分散を調べる. | 【事後学修】解説した例題や指示のあった問題を自分でも解いてみる.解らなかった点について質問したり自分で調べたりする. | 事後学修 240分 |
第14回 | 中心極限定理:中心極限定理を紹介し,そこに現れる正規分布の性質を述べる. | 【事後学修】解説した例題や指示のあった問題を自分でも解いてみる.解らなかった点について質問したり自分で調べたりする. | 事後学修 240分 |
第15回 | 平常試験とその解説:これまでの内容を確認し総合的な理解を得る. | 【事前学修】これまでの内容を復習しておく. | 事前学修 240分 |
その他
教科書 |
伊藤正義、伊藤 公紀、 伊藤 裕康 『身につく統計学[ISBN-13:978-4627082113]』 森北出版株式会社 2018年
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参考書 |
竹村彰通 著 『新装改訂版 現代数理統計学 [ISBN:978-4-7806-0860-1]』 学術図書出版社 2020年
黒木学 著 『数理統計学:統計的推論の基礎 [ISBN:978-4-320-11429-6]』 共立出版 2020年
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成績評価の方法 及び基準 |
平常試験(60%)およびレポート課題等(40%)で評価する. |
質問への対応 | 講義後、オフィスアワーまたは下記メールにて対応します. |
研究室又は 連絡先 |
船橋校舎8号館4階845A研究室 saitou.hiroki@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
月曜 駿河台 12:20 ~ 13:10 タワースコラS1114
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学生への メッセージ |
数理統計学の内容には,確率の計算など純粋に数学的な部分と,現実の問題をいかに数学に落とし込むかというある意味で非数学的な部分とが混在しており,それが難しさの一因ではないかと思います.しかしそのことを意識して頭を切り換えながら勉強すれば,複雑な確率の計算はともかく,推定論の基本的発想はかなり素朴であることがわかるはずです.柔軟な頭で根気強く取り組むことを期待します. |