2024年 理工学部 シラバス - 物理学科
設置情報
科目名 | 流体力学 | ||
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設置学科 | 物理学科 | 学年 | 3年 |
担当者 | 飯尾 俊二 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 火曜2 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | M22Q |
クラス | |||
履修系統図 | 履修系統図の確認 | ||
その他 | 実務経験のある教員による授業科目 |
概要
学修到達目標 | 研究・開発の現場では、力学、電磁気学とならんで流体力学の知識が必要な場面が多々ある。現場でのトラブルでは雑音や熱が絡むことがしばしば発生するが、熱問題の解決には流体力学の応用力が必須である。流体力学は数理物理学の最も美しい部門の一つであるが、本講義ではそれだけでなく現場で役立つ応用力を身につける。国の研究機関における研究者としての経験をもとに、流体力学の様々な応用分野であるプラズマ・核融合科学、航空・機械工学、土木工学、環境・気象学、数値流体力学なへの応用への基本的な考え方などについても合わせて修得する。 |
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授業形態及び 授業方法 |
対面授業、講義形式 基礎的内容は板書するが、数式の多くと図はスクリーンに表示する。 授業で使用したスライドは、後でダウンロードできるようにする。 |
履修条件 | 図が豊富で記述が簡潔な教科書を使用するが、絶版となっているため、ほとんどのページをpdfにしてダウンドードできるようにする。大学で習う微積分、偏微分の知識を必要とする。 |
ディプロマ・ポリシー(DP)及びカリキュラム・ポリシー(CP)との関連 | 本授業科目はDP3及びCP3に該当しています。 |
授業計画
第1回 | 流体の基礎と運動 連続体としての流体、流体の状態量、流体の性質 流跡、流線、流脈、変形と回転 | 【事前学修】今回の講義内容を予習する。 【事後学修】講義で学習した内容を復習する。 | 【事前学修】120分 【事後学修】120分 |
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第2回 | 循環、速度ポテンシャル、流れ関数、ポテンシャル流れ、渦の法則・運動 コーシー・リーマンの方程式、ラプラスの方程式、 ビオ・サバールの定理 | 【事前学修】今回の講義内容を予習する。 【事後学修】講義で学習した内容を復習する。 | 【事前学修】120分 【事後学修】120分 |
第3回 | 運動量・角運動量の法則、理想流体の流れ 衝突噴流、噴流と後流、ラグランジュの方法、 オイラーの運動方程式、連続の式 | 【事前学修】今回の講義内容を予習する。 【事後学修】講義で学習した内容を復習する。 | 【事前学修】120分 【事後学修】120分 |
第4回 | ベルヌーイの定理、 静止流体、トリチェリの定理、管路における流れ、 円柱まわりの流れとピトー管 | 【事前学修】今回の講義内容を予習する。 【事後学修】講義で学習した内容を復習する。 | 【事前学修】120分 【事後学修】120分 |
第5回 | 物体に働く力 浮力、揚力と抗力 | 【事前学修】今回の講義内容を予習する。 【事後学修】講義で学習した内容を復習する。 | 【事前学修】120分 【事後学修】120分 |
第6回 | 粘性流体の流れ ナビェ・ストークスの運動方程式、境界条件と初期条件 ナビェ・ストークス運動方程式の厳密解 | 【事前学修】今回の講義内容を予習する。 【事後学修】講義で学習した内容を復習する。 | 【事前学修】120分 【事後学修】120分 |
第7回 | 流れの相似則、境界層近似 境界層の流れ、境界層近似による解法 | 【事前学修】今回の講義内容を予習する。 【事後学修】講義で学習した内容を復習する。 | 【事前学修】120分 【事後学修】120分 |
第8回 | 乱流と乱流境界層 流れの遷移、乱流の取り扱い、乱流境界層 | 【事前学修】今回の講義内容を予習する。 【事後学修】講義で学習した内容を復習する。 | 【事前学修】120分 【事後学修】120分 |
第9回 | いろいろな粘性流体の流れ 円管内の流れ、円柱回りの流れと抗力、 球の抗力、翼の性能 | 【事前学修】今回の講義内容を予習する。 【事後学修】講義で学習した内容を復習する。 | 【事前学修】120分 【事後学修】120分 |
第10回 | 圧縮性流体の流れ 気体の状態式、エンタルピ、エントロピ、音速、 断面積の変化する管路における1次元流れ | 【事前学修】今回の講義内容を予習する。 【事後学修】講義で学習した内容を復習する。 | 【事前学修】120分 【事後学修】120分 |
第11回 | 衝撃波、薄い2次元物体まわりの圧縮性流れ 微小攪乱をもつ流れの基礎式、 亜音速流れ、超音速流れ | 【事前学修】今回の講義内容を予習する。 【事後学修】講義で学習した内容を復習する。 | 【事前学修】120分 【事後学修】120分 |
第12回 | 流れの計測 圧力の計測、流量の計測、流速の計測 | 【事前学修】今回の講義内容を予習する。 【事後学修】講義で学習した内容を復習する。 | 【事前学修】120分 【事後学修】120分 |
第13回 | いろいろな流れの現象 2次流れ、物体による渦の生成、流体関連振動 | 【事前学修】今回の講義内容を予習する。 【事後学修】講義で学習した内容を復習する。 | 【事前学修】120分 【事後学修】120分 |
第14回 | 流れの可視化と数値解析 流れの可視化の分類と概要、差分法、有限要素法、境界要素法 | 【事前学修】今回の講義内容を予習する。 【事後学修】講義で学習した内容を復習する。 | 【事前学修】120分 【事後学修】120分 |
第15回 | 平常試験 | 【事前学修】第14回までの講義内容を復習する。 【事後学修】解けなかったトピックを中心に復習する。 | 【事前学修】120分 【事後学修】120分 |
その他
教科書 |
谷田好通 『流体の力学』 朝倉書店 1994年 第1版
厚くはない本ながら、流体力学について一通りの知識が得られる。
豊富な図が理解を深めるのに役立つ。
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参考書 |
日野幹雄 『流体力学』 朝倉書店 1992年 第1版
図や写真が多用されており、独習するのに向いている。
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成績評価の方法 及び基準 |
レポート(50%)と試験(50%) レポート締め切り後と試験後に解答例をClassroomにアップロードする。 |
質問への対応 | メールで受け付ける。 |
研究室又は 連絡先 |
iio.shunji@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー | |
学生への メッセージ |
流体力学は物理学の基礎の1つであるが、偏微分方程式を多用するため理解しにくい。反復復習を必要とする。 |