2024年 理工学部 シラバス - 数学科
設置情報
科目名 | 複素解析学及び演習A | ||
---|---|---|---|
設置学科 | 数学科 | 学年 | 3年 |
担当者 | 利根川 聡 | 履修期 | 前期 |
単位 | 3 | 曜日時限 | 火曜1・2 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | N21M |
クラス | |||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 複素関数論の基礎である以下の事柄・技術を修得し、具体的な計算問題が解けるようになる。 ・複素数の演算と複素平面におけるその幾何学的意味 ・正則性の概念、べき級数関数の正則性 ・(複素)指数関数・三角関数・双曲線関数の定義と性質 ・Cauchyの積分定理・積分公式とその応用 ・Cauchyの積分公式に基づく正則関数の諸性質の証明 |
---|---|
授業形態及び 授業方法 |
対面授業 板書による講義と演習 原則として、1限と2限の前半に講義を行い、2限の後半に演習(計算や証明の練習、黒板発表など)を行う。 |
履修条件 | 高校で学んだ、複素数の簡単な計算 1,2年生の微分積分学で学んだ、実関数の極限・微分・積分に関する知識 必須ではないが、解析学入門B を履修してあると(複素積分の直前までの)理解が進み易い。 |
ディプロマ・ポリシー(DP)及びカリキュラム・ポリシー(CP)との関連 | 本授業科目はDP1・6及びCP1・6に該当しています。 |
授業計画
第1回 | 複素数(1) 四則演算、極形式、複素平面(Gauss平面) | 事前学修:高校の数学や解析学入門Bで学んだ複素数に関する知識の確認を行なう。 事後学修:講義で配付されたプリントの演習問題を解き、講義内容の理解度を確認する。 | 事前学修 2時間 事後学修 3時間 |
---|---|---|---|
第2回 | 複素数(2) 複素平面における位相、極限 | 事前学修:微分積分学A,Cで扱う一変数・多変数関数の極限、数学入門C,Dで扱う開集合・閉集合・コンパクト集合、解析学入門Aで扱う関数列の一様収束について復習する。また、演習の時間に黒板発表ができるよう、演習問題を解いて準備する。 事後学修:講義で配付されたプリントの演習問題を解き、講義内容の理解度を確認する。 | 事前学修 2時間 事後学修 3時間 |
第3回 | 正則関数(1) 微分・正則性の定義、Cauchy-Riemannの関係式 | 事前学修:微分積分学Cで扱う多変数関数の偏微分、全微分可能性について復習する。また、演習の時間に黒板発表ができるよう、演習問題を解いて準備する。 事後学修:講義で配付されたプリントの演習問題を解き、講義内容の理解度を確認する。 | 事前学修 2時間 事後学修 3時間 |
第4回 | 正則関数(2) べき級数関数、収束半径、収束円、項別微分 | 事前学修:無限和(無限級数)の収束・発散の定義、数列・関数列の極限の性質を復習する。また、演習の時間に黒板発表ができるよう、演習問題を解いて準備する。 事後学修:講義で配付されたプリントの演習問題を解き、講義内容の理解度を確認する。 | 事前学修 2時間 事後学修 3時間 |
第5回 | 正則関数(3) 指数関数・三角関数・双曲線関数、Eulerの公式 | 事前学修:前回の講義で扱ったべき級数関数の収束半径・収束円・項別微分可能性について復習する。また、演習の時間に黒板発表ができるよう、演習問題を解いて準備する。 事後学修:講義で配付されたプリントの演習問題を解き、講義内容の理解度を確認する。 | 事前学修 2時間 事後学修 3時間 |
第6回 | 正則関数(4) べき乗根関数、対数関数、累乗関数、Riemann面 | 事前学修:方程式 z^n=a の解(解き方)、指数関数について復習する。また、演習の時間に黒板発表ができるよう、演習問題を解いて準備する。 事後学修:講義で配付されたプリントの演習問題を解き、講義内容の理解度を確認する。 | 事前学修 2時間 事後学修 3時間 |
第7回 | 複素積分(1) 複素平面上の曲線、複素積分の定義 | 事前学修:前回の講義のノートや配付プリントの内容を復習し、分からないことがあれば質問事項を整理する。また、演習の時間に黒板発表ができるよう、演習問題を解いて準備する。 事後学修:講義で配付されたプリントの演習問題を解き、講義内容の理解度を確認する。 | 事前学修 2時間 事後学修 3時間 |
第8回 | 複素積分(2) 具体的な複素積分の例と計算 | 事前学修:前回の講義のノートや配付プリントの内容を復習し、分からないことがあれば質問事項を整理する。また、演習の時間に黒板発表ができるよう、演習問題を解いて準備する。 事後学修:講義で配付されたプリントの演習問題を解き、講義内容の理解度を確認する。 | 事前学修 2時間 事後学修 3時間 |
第9回 | Cauchyの積分定理(1) 定理の証明 | 事前学修:前回の講義のノートや配付プリントの内容を復習し、分からないことがあれば質問事項を整理する。また、演習の時間に黒板発表ができるよう、演習問題を解いて準備する。 事後学修:講義で配付されたプリントの演習問題を解き、講義内容の理解度を確認する。 | 事前学修 2時間 事後学修 3時間 |
第10回 | Cauchyの積分定理(2) 定理の応用 | 事前学修:前回の講義のノートや配付プリントの内容を復習し、分からないことがあれば質問事項を整理する。また、演習の時間に黒板発表ができるよう、演習問題を解いて準備する。 事後学修:講義で配付されたプリントの演習問題を解き、講義内容の理解度を確認する。 | 事前学修 2時間 事後学修 3時間 |
第11回 | Cauchyの積分公式 | 事前学修:前回の講義のノートや配付プリントの内容を復習し、分からないことがあれば質問事項を整理する。また、演習の時間に黒板発表ができるよう、演習問題を解いて準備する。 事後学修:講義で配付されたプリントの演習問題を解き、講義内容の理解度を確認する。 | 事前学修 2時間 事後学修 3時間 |
第12回 | べき級数展開 正則関数のべき級数展開可能性・展開の一意性 | 事前学修:前回の講義のノートや配付プリントの内容を復習し、分からないことがあれば質問事項を整理する。また、演習の時間に黒板発表ができるよう、演習問題を解いて準備する。 事後学修:講義で配付されたプリントの演習問題を解き、講義内容の理解度を確認する。 | 事前学修 2時間 事後学修 3時間 |
第13回 | 正則関数の基本的性質(1) 零点の孤立性、零点の位数、一致の定理 | 事前学修:前回の講義のノートや配付プリントの内容を復習し、分からないことがあれば質問事項を整理する。また、演習の時間に黒板発表ができるよう、演習問題を解いて準備する。 事後学修:講義で配付されたプリントの演習問題を解き、講義内容の理解度を確認する。 | 事前学修 2時間 事後学修 3時間 |
第14回 | 正則関数の基本的性質(2) 平均値の定理、最大値の原理 | 事前学修:前回の講義のノートや配付プリントの内容を復習し、分からないことがあれば質問事項を整理する。また、演習の時間に黒板発表ができるよう、演習問題を解いて準備する。 事後学修:講義で配付されたプリントの演習問題を解き、講義内容の理解度を確認する。 | 事前学修 2時間 事後学修 3時間 |
第15回 | 理解度確認テストとその解説 | 事前学修:これまでの講義内容を総復習し、分からないことがあれば質問事項を整理する。また、演習の時間に黒板発表ができるよう、演習問題を解いて準備する。 | 事前学修 5時間 |
その他
教科書 |
教科書は特に指定しない。
|
---|---|
参考書 |
相川弘明 『複素関数入門』 共立講座 数学探検 共立出版 2016年
岸正倫、藤本担孝 『複素関数論』 学術図書出版
L.V.アールフォルス著/笠原乾吉訳 『複素解析』 現代数学社
E.M.スタイン、R.シャカルチ著/新井仁之、杉本充、高木啓行、千原浩之訳 『複素解析』 日本評論社
洲之内治男、猪股清二 『改訂関数論』 サイエンスライブラリ理工系の数学 3 サイエンス社 1992年
複素解析に関する本は、非常に多く出版されています。複素解析(学)、関数論・函数論、複素関数論などの名前の本が、この科目の内容に該当します。学科図書室、学部図書館、神保町に並ぶ書店などで、自分に合う本を探してみて下さい。
|
成績評価の方法 及び基準 |
テスト(理解度確認テスト)・提出課題・黒板発表を総合的に評価します。 なお、成績評価に使う割合は テスト 70%以上, 提出課題 15%以下, 黒板発表 15%以下 とします。 テストは、授業計画に記したものに加え、第8回前後に1回実施します。(テスト実施日は、授業内でお知らせします) この科目の単位修得には、2回のテストを両方受けることが必須です。 |
質問への対応 | 随時 |
研究室又は 連絡先 |
駿河台校舎 タワースコラ 14階 S1412 連絡先は講義資料で伝えます。 |
オフィスアワー |
金曜 駿河台 12:30 ~ 13:00 タワースコラ 14階 S1412
|
学生への メッセージ |
講義で板書をとったり、配付プリントを眺めたりするだけでは、力は付きません。 手を動かし、頭を使って、能動的に演習に取り組んで下さい。 |