2024年 理工学部 シラバス - 教養教育・外国語・保健体育・共通基礎
設置情報
科目名 |
歴史学
文化財保護から見た歴史研究
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設置学科 | 一般教育 | 学年 | 3年 |
担当者 | 藤島 幸彦 | 履修期 | 後期 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 土曜1 土曜3 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | T61O T63E |
クラス | |||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 歴史学は現代社会をいかに生きるべきかを考える基礎の一つである。この講座では目に見える形で現代に歴史を伝えている文化財に注目し、日本の近現代における文化財保護の歩みを理解した上で、歴史学研究の実例として、世界遺産にも登録されている「奥州平泉文化」(岩手県平泉町)の中尊寺金色堂をはじめとする文化財、考古学遺産群について詳説する。 |
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授業形態及び 授業方法 |
講義形式を基本とするオンデマンド型授業で、Google Classroomに毎回、講義資料とパワーポイントによる講義動画をアップロードする。動画内では、できるだけその回のテーマに関係した文化財の映像を写しながら、視覚的・実感的に理解できるようにする。 毎回、その回に関する簡単な課題を出題し、小レポート・アンケートとして次の授業の前日までに提出していただく。フィードバックは次回以降の授業内でコメント、またはフィードバックファイルのアップロードで行う。 |
履修条件 | ●歴史の基本的な知識を理解していることが望ましいが、専門的な知識は不要。暗記も不要。ただ、広い視野から歴史を現代社会へ生かすという意識を持つこと。 ●日本の文化財(美術工芸・建築・考古学遺跡等)に関心を持つこと。 ※環境ライフサブメジャー・コース設置科目 |
ディプロマ・ポリシー(DP)及びカリキュラム・ポリシー(CP)との関連 | DP1・2及びCP1・2に該当 |
授業計画
第1回 | ガイダンス ・授業について ・「歴史学」について 学問としての歴史学の意味と、文化財保護から見た歴史学という本講座の趣旨を解説 | 【事前学習】シラバスで授業内容を確認し基本的な流れと用語等を確認しておく。 【事後学習】授業の要点をノートに整理し、この回の課題についてまとめる。 | 【事前学習】80分 【事後学習】 160分 |
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第2回 | 国宝・重文とは? 文化財保護の基礎知識として、「文化財」という用語の意味、国宝とか重文と呼ばれているものの意味など、文化財保護の入門的解説 | 【事前学習】原則として授業前日までにアップロードされる資料に目を通し、分からないことがあれば、ネット等で調べておく。 【事後学習】授業の要点をノートに整理し、この回の課題についてまとめる。 | 【事前学習】80分 【事後学習】 160分 |
第3回 | 文化財の焼損と復興 文化財保護史上、痛恨の事態であった法隆寺金堂壁画の焼損・ノートルダム大聖堂の火災半焼を例に、文化財保護の難しさについて解説 | 【事前学習】原則として授業前日までにアップロードされる資料に目を通し、分からないことがあれば、ネット等で調べておく。 【事後学習】授業の要点をノートに整理し、この回の課題についてまとめる。 | 【事前学習】80分 【事後学習】 160分 |
第4回 | 文化財保護の歴史 日本における明治期以降の近代文化財保護制度の歴史を概説 | 【事前学習】原則として授業前日までにアップロードされる資料に目を通し、分からないことがあれば、ネット等で調べておく。 【事後学習】授業の要点をノートに整理し、この回の課題についてまとめる。 | 【事前学習】80分 【事後学習】 160分 |
第5回 | 文化財保護法と文化財の体系 昭和25年に制定された現行の文化財保護法について概説 文化財の体系的分類と価値基準、指定方法を解説 | 【事前学習】原則として授業前日までにアップロードされる資料に目を通し、分からないことがあれば、ネット等で調べておく。 【事後学習】授業の要点をノートに整理し、この回の課題についてまとめる。 | 【事前学習】80分 【事後学習】 160分 |
第6回 | さまざまな文化財保護 俗に言われる「人間国宝」とは何か? 正倉院に伝わっている奈良時代の貴重な美術工芸品が国宝に指定されていないのはなぜか? | 【事前学習】原則として授業前日までにアップロードされる資料に目を通し、分からないことがあれば、ネット等で調べておく。 【事後学習】授業の要点をノートに整理し、この回の課題についてまとめる。 | 【事前学習】80分 【事後学習】 160分 |
第7回 | ・世界遺産概説 ・世界遺産「平泉-仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群-」について | 【事前学習】原則として授業前日までにアップロードされる資料に目を通し、分からないことがあれば、ネット等で調べておく。 【事後学習】授業の要点をノートに整理し、この回の課題についてまとめる。 | 【事前学習】80分 【事後学習】 160分 |
第8回 | 平泉の文化遺産概説(1) ・中尊寺金色堂について ・奥州藤原氏のご遺体(金色堂内に安置)の学術調査 ・金色堂の昭和の大修理 | 【事前学習】原則として授業前日までにアップロードされる資料に目を通し、分からないことがあれば、ネット等で調べておく。 【事後学習】授業の要点をノートに整理し、この回の課題についてまとめる。 | 【事前学習】80分 【事後学習】 160分 |
第9回 | 平泉の文化遺産概説(2) ・発掘調査で解明された12世紀の中尊寺の全貌 ・中尊寺に残る美術工芸品 | 【事前学習】原則として授業前日までにアップロードされる資料に目を通し、分からないことがあれば、ネット等で調べておく。 【事後学習】授業の要点をノートに整理し、この回の課題についてまとめる。 | 【事前学習】80分 【事後学習】 160分 |
第10回 | 平泉の文化財概説(3) ・平泉を仏教文化都市として整備し、中尊寺や毛越寺を造営した奥州藤原氏について ・毛越寺浄土庭園 | 【事前学習】原則として授業前日までにアップロードされる資料に目を通し、分からないことがあれば、ネット等で調べておく。 【事後学習】授業の要点をノートに整理し、この回の課題についてまとめる。 | 【事前学習】80分 【事後学習】 160分 |
第11回 | 平泉の文化財概説(4) ・観自在王院跡の発掘と庭園の復原 ・無量光院跡の発掘と庭園の復原 | 【事前学習】原則として授業前日までにアップロードされる資料に目を通し、分からないことがあれば、ネット等で調べておく。 【事後学習】授業の要点をノートに整理し、この回の課題についてまとめる。 | 【事前学習】80分 【事後学習】 160分 |
第12回 | 平泉の文化財概説(5) ・平泉の神聖なる山「金鶏山」 ・奥州藤原氏の政庁の跡、「柳の御所遺跡」の発掘調査と保存 | 【事前学習】原則として授業前日までにアップロードされる資料に目を通し、分からないことがあれば、ネット等で調べておく。 【事後学習】授業の要点をノートに整理し、この回の課題についてまとめる。 | 【事前学習】80分 【事後学習】 160分 |
第13回 | 黄金都市「平泉」 ・マルコポーロが書いた黄金の国「ジパング」 ・発掘調査で明らかになりつつある、都市平泉 | 【事前学習】原則として授業前日までにアップロードされる資料に目を通し、分からないことがあれば、ネット等で調べておく。 【事後学習】授業の要点をノートに整理し、この回の課題についてまとめる。 | 【事前学習】80分 【事後学習】 160分 |
第14回 | <理解度確認期間> 歴史文化を次代に伝えること 世界遺産としての奥州平泉文化を次代に伝えるために何をすべきか検討する。 | 【事前学習】原則として授業前日までにアップロードされる資料に目を通し、分からないことがあれば、ネット等で調べておく。 【事後学習】授業の要点をノートに整理し、期末レポートの課題を最終的にまとめる。 | 【事前学習】80分 【事後学習】 160分 |
第15回 | ※レポート提出日 この日までに、レポートをGoogle Classroomに提出すること。(平常試験に相当する。レポート課題は約1か月前にGoogle Classroomにアップロードする) <理解度確認期間>これまでの授業のまとめと期末レポートの解説 | 【事前学習】歴史学と文化財保護の関係性について自分なりの見解をまとめておく。 【事後学習】これまでの授業内容を振り返り、配布資料ノート等を整理して、自分なりに終講作業を行う。 | 【事前学習】80分 【事後学習】 160分 |
その他
教科書 |
使用しない。毎回動画授業用の資料を使用する。
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参考書 | |
成績評価の方法 及び基準 |
毎回のオンデマンド授業の視聴状況及び提出課題内容(70%)及び最終レポート(30%)による総合評価とし、GPA制度の基準に従って合否および優劣の評価を行う。 毎回のオンデマンド授業の視聴状況及び課題の提出状況(平常努力点30%)と期末レポート(70%)による総合評価とし、GPA制度の基準に従って合否および優劣の評価を行う。なお、最終レポートが未提出の場合は単位取得を不可とする。 ※Google Classroomはシステム上、遅れて提出が出来る仕様になっているが、遅れて提出された回答は平常努力点に算入しない。必ず締切日までに提出すること。 ※オンライン授業をしっかり聴講して授業の筋道を理解し、教科書とノートを使いこなして努力すれば、合格点は取れ易いはずである。(逆にオンライン授業に集中しない、毎回の課題を提出しない、などであれば期末レポートは難しいだろう。) |
質問への対応 | 下記のメールアドレスにて随時対応する。返信までに1週間前後かかることがある。 質問の際には授業名記載の件名および受講曜日時限・学科・学年・番号・氏名を明記すること。ただし、授業内容以外の、事務所教務課等が対応すべき内容、および評価結果の質問には返信しない。 |
研究室又は 連絡先 |
メールアドレス:fujishima.yukihiko20@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー | |
学生への メッセージ |
専門科目以外の資料を読むことや、講義を聴くことを負担に思う者の受講はお勧め出来ない。この授業では暗記は不要。受講生一人一人が「そこに“文化財がある”歴史景観」に関心を持ち、歴史的環境を見出していただければと思う。 あくまでも選択科目であるから、上記の授業内容・評価方法等をよく吟味して、納得した上で登録していただきたい。 |