2024年 理工学部 シラバス - 教養教育・外国語・保健体育・共通基礎
設置情報
科目名 | 教)地学概論 | ||
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設置学科 | 一般教育 | 学年 | 2年 |
担当者 | 梶山 貴弘 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 火曜5 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | X25B |
クラス |
概要
学修到達目標 | 【授業概要】人間生活は、日常の感覚を超えるような長期的・広域的な時空間スケールをもつ地球で展開されている。しかしその認識の欠落により,近年では自然災害や自然環境問題などが多発している。したがって,持続的な発展をしていくためにも,全ての現代人においては、地球の自然環境を正しく理解する必要があるとともに,それを対象とする地学教育の充実が,一般社会からより一層求められている。そこで本授業では,将来の地学(理科)教員を対象として,「地球科学(地学)」の基礎を学修する。とくに地質現象の地層および岩石と,気候・気象現象を中心に扱う。 【到達目標】地球科学の基本概念について説明することが出来る。地質学の基本概念について説明することが出来る。気候学・気象学の基本概念について説明することが出来る。地質・気候環境と人間生活との関わりについて説明することが出来る。地形図読図から地学現象を読み解くことが出来る。 |
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授業形態及び 授業方法 |
《対面授業》基本的な流れは,配布資料を基に学修し,練習問題(Google Forms)を解いて提出する。練習問題の採点結果は,即時Gmailに送信・返却される。 また一部の授業では,地形図読図に関する『実習(小レポート)』を行う。小レポートは,事後学修として作成するが,模範解答を動画(Canvas)で解説するので,それを確認して自分の解答を自己採点・修正してから提出する。採点したレポートは,後日返却する。 なお,受講者数と社会情勢によっては,授業方法と内容を変更する場合がある。 |
履修条件 | 教職課程(理科)の必修科目。 教職「地学実験」(必修)の内容と対応するため,同時に履修することが望ましい。 中学校理科地学分野の内容を復習しておくこと。 一般教育科目「地理学」「自然環境論」を履修することが望ましい。 |
ディプロマ・ポリシー(DP)及びカリキュラム・ポリシー(CP)との関連 | . |
授業計画
第1回 | 授業の到達目標・計画・評価方法,地球の構成要素と関連性,高校地学の対象と分野 ・地球惑星システム,環境,自然資源,自然災害,自然環境問題 | 【事前学習】シラバスを読んでおく。また中学・高校地学の教科書の該当部分を読むとともに,専門用語について専門書やインターネットなどで調べておく。 【事後学習】学修内容について配布資料やメモなどを整理し,各自または学生間で確認して理解を深める。 | 【事前学習】120分 【事後学習】120分 |
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第2回 | 地球の時間・空間と構造 ・地球の時空間スケール、地形と地質,地圏の構造と岩石 | 【事前学習】中学・高校地学の教科書の該当部分を読むとともに,専門用語について専門書やインターネットなどで調べておく。 【事後学習】学修内容について配布資料やメモなどを整理し,各自または学生間で確認して理解を深める。 | 【事前学習】120分 【事後学習】120分 |
第3回 | プレートテクトニクス①:世界スケールの地形・地質現象 ・プレートテクトニクスとプレート運動,主な地形・地質現象,大地形と地震・火山の分布 | 【事前学習】中学・高校地学の教科書の該当部分を読むとともに,専門用語について専門書やインターネットなどで調べておく。 【事後学習】学修内容について配布資料やメモなどを整理し,各自または学生間で確認して理解を深める。 | 【事前学習】120分 【事後学習】120分 |
第4回 | プレートテクトニクス②:島弧-海溝系(日本列島)の地形・地質現象 ・日本列島の地体構造とその分布,日本列島の大地形とその分布,変成岩とその岩種 | 【事前学習】中学・高校地学の教科書の該当部分を読むとともに,専門用語について専門書やインターネットなどで調べておく。 【事後学習】学修内容について配布資料やメモなどを整理し,各自または学生間で確認して理解を深める。 | 【事前学習】120分 【事後学習】120分 |
第5回 | 火成活動①:火山活動と火山災害 ・マグマの発生と火山噴火,火山噴出物と火山噴火の関連現象,マグマの分化と性質,火山地形と火山災害 | 【事前学習】中学・高校地学の教科書の該当部分を読むとともに,専門用語について専門書やインターネットなどで調べておく。 【事後学習】学修内容について配布資料やメモなどを整理し,各自または学生間で確認して理解を深める。 | 【事前学習】120分 【事後学習】120分 |
第6回 | 火成活動②:火成岩とテフラ ・火成岩と珪酸塩鉱物,火成岩とその岩種,テフラの分類とその産状 | 【事前学習】中学・高校地学の教科書の該当部分を読むとともに,専門用語について専門書やインターネットなどで調べておく。 【事後学習】学修内容について配布資料やメモなどを整理し,各自または学生間で確認して理解を深める。 | 【事前学習】120分 【事後学習】120分 |
第7回 | 地層①:地形の変化と地層・堆積岩の形成 ・岩石の移動と地形変化,地層の形成プロセスと層序,堆積岩とその岩種 | 【事前学習】中学・高校地学の教科書の該当部分を読むとともに,専門用語について専門書やインターネットなどで調べておく。 【事後学習】学修内容について配布資料やメモなどを整理し,各自または学生間で確認して理解を深める。 | 【事前学習】120分 【事後学習】120分 |
第8回 | 地層②:地質構造と鉱物資源 ・堆積物に関連する地質構造,地層の堆積時間に関連する地質構造,岩体への応力に関連する地質構造,鉱床と鉱物資源 | 【事前学習】中学・高校地学の教科書の該当部分を読むとともに,専門用語について専門書やインターネットなどで調べておく。 【事後学習】学修内容について配布資料やメモなどを整理し,各自または学生間で確認して理解を深める。 | 【事前学習】120分 【事後学習】120分 |
第9回 | 地層③:地質年代と地層の対比 ・古生物および化石とその分類,岩石および地層の形成年代と時間,岩石および地層の時空間分布と地球史の復元 | 【事前学習】中学・高校地学の教科書の該当部分を読むとともに,専門用語について専門書やインターネットなどで調べておく。 【事後学習】学修内容について配布資料やメモなどを整理し,各自または学生間で確認して理解を深める。 | 【事前学習】120分 【事後学習】120分 |
第10回 | 地形・地質環境の調査方法 ・地形種の空間的階層性と中地形種,室内調査・実験と野外調査,『図上作業と地形図読図』 | 【事前学習】中学・高校地学の教科書の該当部分を読むとともに,専門用語について専門書やインターネットなどで調べておく。 【事後学習】学修内容について配布資料やメモなどを整理し,各自または学生間で確認して理解を深める。 | 【事前学習】60分 【事後学習】180分 |
第11回 | 気候・気象①:大気の構造と気象現象 ・実習の解説,気候と気象,気圏の構造と組成,対流圏の性質と気象現象,気候の構成要素 | 【事前学習】中学・高校地学の教科書の該当部分を読むとともに,専門用語について専門書やインターネットなどで調べておく。 【事後学習】学修内容について配布資料やメモなどを整理し,各自または学生間で確認して理解を深める。 | 【事前学習】120分 【事後学習】120分 |
第12回 | 気候・気象②:放射収支と大気大循環 ・太陽の放射エネルギー,地球のエネルギー収支,世界スケールの大気の運動 | 【事前学習】中学・高校地学の教科書の該当部分を読むとともに,専門用語について専門書やインターネットなどで調べておく。 【事後学習】学修内容について配布資料やメモなどを整理し,各自または学生間で確認して理解を深める。 | 【事前学習】120分 【事後学習】120分 |
第13回 | 気候・気象③:気候変化と近年の気温上昇 ・第四紀の気候変動の要因とそれによる影響,地球温暖化の要因とそれによる影響,ヒートアイランド現象の要因とそれによる影響 | 【事前学習】中学・高校地学の教科書の該当部分を読むとともに,専門用語について専門書やインターネットなどで調べておく。 【事後学習】学修内容について配布資料やメモなどを整理し,各自または学生間で確認して理解を深める。 | 【事前学習】120分 【事後学習】120分 |
第14回 | まとめ,補足事項,平常試験の内容・方法 | 【事前学習】これまでの学修内容を整理して,不明な点を質問できるようにしておく。 【事後学習】学修内容について配布資料やメモなどを整理し,各自または学生間で確認して理解を深める。 | 【事前学習】60分 【事後学習】180分 |
第15回 | 平常試験及びその解説 | 【事前学習】学修内容について配布資料やメモなどを整理し,各自または学生間で確認して理解を深める。 【事後学習】平常試験で分からなかったところは,これまでの学修内容を再確認するとともに,不明な点を教員に質問する。また今後の発展的な学修計画について考える。 | 【事前学習】180分 【事後学習】60分 |
その他
教科書 |
教科書は指定しない。毎回,資料を配布する。
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参考書 |
西村祐二郎ほか 『基礎地球科学』 朝倉書店 2019年 第3版
酒井治孝 『地球学入門』 東海大学出版部 2年 第2016版
数研出版編集部編 『視覚でとらえるフォトサイエンス地学図録』 2018年
その他の参考書については,授業時に紹介する。
なお,高等学校の教科書「地学基礎」および「地学」(出版年・出版社は問わない)が,最も参考になります。
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成績評価の方法 及び基準 |
成績評価は,平常試験(50%),複数回分の小レポート(30%),平常点(20%)から評価する。 |
質問への対応 | 基本的には授業終了後またはオフィスアワーで対応するが,研究室在室時で可能な場合であればいつでも対応する。また,Eメールでも対応する。 |
研究室又は 連絡先 |
駿河台校舎 タワー・スコラ11階S1112室 船橋校舎 8号館4階842室 Eメール:kajiyama.takahiro@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
火曜 船橋 15:00 ~ 16:30
水曜 駿河台 15:00 ~ 16:30
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学生への メッセージ |
教職科目であることから,将来の教員としての自覚を持って授業に臨みましょう。 地学現象を理解するためには,その時空間スケールや,他の現象との相互作用を考える必要があるので,常に広い視野を持つように心掛けましょう。また講義での各現象の説明事項(とくにグラフや地図を用いた説明など)は,必ず配布資料やノートにメモを取るようにしましょう。なお事前・事後学習には,図書館を活用すると効果的です。 |