2024年 理工学部 シラバス - 教養教育・外国語・保健体育・共通基礎
設置情報
科目名 | 教)発達と学習 | ||
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設置学科 | 一般教育 | 学年 | 1年 |
担当者 | 伊藤 令枝 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 水曜5 水曜6 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | X35A X36B |
クラス | 5限は1年生のみクラス指定(学生番号末尾が「偶数」)、6限は1年生のみクラス指定(学生番号末尾が「奇数」) |
概要
学修到達目標 | 乳幼児期から青年期にかけての心身の発達や、学習に関する基礎的な理論とメカニズムを習得する。また、人間は社会との関わりの中で発達することを理解する。 自分自身の発達過程を顧みて、自己と真摯に向き合う姿勢を身につける。 教職に携わる上での発達支援、学習支援のありかたを理解する。 |
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授業形態及び 授業方法 |
板書とスライド掲示を併用した講義であり、対面授業として実施される。 毎回、授業内容に応じた資料を配布する。 |
履修条件 | 教養教育科目「心理学」を受講することが望ましい(ただし、「発達と学習」履修時に、「心理学」を受講済みである必要はない)。 |
ディプロマ・ポリシー(DP)及びカリキュラム・ポリシー(CP)との関連 | |
授業計画
第1回 | 教育心理学へのアプローチ -「発達」と「学習」の概念とその理解、履修するうえでの心構え、学習の進め方 | 【事前学習】教職課程の手引きやシラバスを熟読し、「発達と学習」の履修計画を検討する。 【事後学習】自分自身の現在の「こころ」の状態を顧みて、自分の将来像を熟考する。 | 【事前学習】1時間 【事後学習】3時間 |
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第2回 | 教育心理学研究 -教育心理学の成立と展開、人間の発達における遺伝要因と環境要因 | 【事前学習】教科書を用いて、教育心理学の歴史に関する箇所の予習を行う。 【事後学習】生得説と経験説の特徴を検討し、教育の意義について考察を深める。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第3回 | 発達の理論 -遺伝と環境との輻輳と相互作用、成熟優位説と学習優位説、発達段階と発達課題 | 【事前学習】教科書を用いて、輻輳説と相互作用説、発達段階に関する箇所の予習を行う。 【事後学習】各発達段階で解決すべき発達課題を考える。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第4回 | 発達の諸側面(1) -発達の原理、発達における臨界期、身体と運動機能の発達、発達加速現象 | 【事前学習】早期教育について調べ、その特徴や問題点を考察する。 【事後学習】乳児の原始反射を観察し、また、自分自身の身体的発達の過程をふりかえる。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第5回 | 発達の諸側面(2) -言語機能の獲得と発達、知覚・認知の発達、ピアジェの認知発達理論、自己中心性 | 【事前学習】教科書を用いて、言語発達とピアジェの発達理論に関する箇所の予習を行う。 【事後学習】子どもを観察して、乳幼児期から児童期の言語的・認知的特徴を理解する。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第6回 | 発達の諸側面(3) -社会性の発達、母子相互作用とアタッチメント、三項関係と共同注意 | 【事前学習】教科書を用いて、社会性の発達に関する箇所の予習を行う。 【事後学習】携帯端末の使用が乳幼児期の子どもの社会性の発達に及ぼす影響について考察する。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第7回 | 発達の諸側面(4) -「心の理論」、ギャングからピアへの対人関係の発達 | 【事前学習】誤信念課題を解いて、「心の理論」とその性質について理解する。 【事後学習】児童期から青年期にかけての自己の友人関係の質的変化を顧みる。 | 【事前学習】1時間 【事後学習】3時間 |
第8回 | 発達の諸側面(5) -青年期におけるアイデンティティの確立とアイデンティティ拡散(混乱)、モラトリアム、青年期の思考的特徴 | 【事前学習】教科書を用いて、エリクソンのアイデンティティ理論の箇所の予習を行う。 【事後学習】自己の中高生期を顧みながら、アイデンティティを再考する。 | 【事前学習】1時間 【事後学習】3時間 |
第9回 | 学習理論 -古典的条件づけとオペラント条件づけ、強化と弱化、潜在学習、観察学習 | 【事前学習】教科書を用いて、学習理論に関する箇所の予習を行う。 【事後学習】体罰の問題点を科学的に考察する。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第10回 | 学習への動機づけ(1) -試行錯誤と洞察、動機づけ理論と学習への意識、学習性無力感、アンダーマイニング効果 | 【事前学習】教科書を用いて、動機づけ理論に関する箇所の予習を行う。 【事後学習】自分自身の勉学に対する姿勢を顧みながら、学業への動機づけについて考察する。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第11回 | 学習への動機づけ(2) -帰属理論、教室での学習支援、教師主導型・学習者参加型授業、学習指導形態、グループ学習 | 【事前学習】教科書を用いて、帰属理論に関する箇所の予習を行う。 【事後学習】ブレーン・ストーミングやバズ学習など、グループ学習の代表的な方法について調べる。 | 【事前学習】1時間 【事後学習】3時間 |
第12回 | 授業過程と学習 -有意味受容学習、プログラム学習、発見学習、実験授業的手法 | 【事前学習】教科書を用いて、授業理論に関する箇所の予習を行い、それぞれの特徴を整理する。 【事後学習】有意味な学習のあり方を検討するとともに、本来的なアクティブ・ラーニングとは何か考察する。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第13回 | 教育評価 -教育評価とその信頼性、学力評価の方法、絶対評価と相対評価、ピグマリオン効果 | 【事前学習】教科書を用いて、教育評価・学力評価に関する箇所の予習を行う。 【事後学習】学力評価に影響を与える対人認知バイアスについて具体的に考察する。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第14回 | 個性と教育 -知能に関する理論とモデル、知能検査、パーソナリティの理解と測定方法 | 【事前学習】教科書を用いて、知能検査に関する箇所の予習を行う。 【事後学習】教科書を用いて、性格検査に関する箇所の理解を深める。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第15回 | 学級 -学級集団の構造、学級集団を理解する方法、教師の役割とリーダーシップ、PM理論 | 【事前学習】教科書を用いて、リーダーシップ理論に関する箇所の予習を行う。 【事後学習】自己の将来像を再考し、教師としての指導力の習得のために実践すべきことを検討する。 | 【事前学習】1時間 【事後学習】3時間 |
その他
教科書 |
内藤佳津雄・北村世都・鏡直子(編) 『発達と学習』 Next教科書シリーズ[978-4-335-00244-1] 弘文堂 2020年 第2版
藤田主一・齋藤雅英・宇部弘子(編) 『新 発達と教育の心理学』 [978-4-571-22051-7] 福村出版 2013年
和田万紀(編) 『教育心理学』 Next教科書シリーズ[978-4-335-00212-0] 弘文堂 2014年
いずれか1冊を購入し、日々の学習に活用すること。
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参考書 |
藤田主一・齋藤雅英・宇部弘子・市川優一郎(編) 『こころの発達によりそう教育相談』 [978-4-571-24067-6] 福村出版 2018年
ヨシタケシンスケ(絵・文) 『ぼくのニセモノをつくるには』 [978-4-89309-591-6] ブロンズ新社 2014年
その他、授業中に適宜紹介する。
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成績評価の方法 及び基準 |
定期試験(約60%)、レポート(約20%)、授業内課題への取り組み状況(約20%)による総合評価とする。 レポートと授業内課題の内容や評価基準等の詳細については、授業内で連絡と解説を行う(ただし、提出物は返却しない)。 |
質問への対応 | 授業前後に受け付ける。 |
研究室又は 連絡先 |
授業前に船橋校舎14号館講師室に在室している。 メールや電話等による問い合わせは、原則的に不可とする。 |
オフィスアワー | |
学生への メッセージ |
与えられた学習内容や課題を指示通りにこなすだけでは、真の「学び」にもアクティブ・ラーニングにもならない。普段から教科書やノートを活用して予習復習を心がけ、内容を十分に理解するよう努めてほしい。そして、自分自身の発達過程や経験を顧みながら、自己に真摯に向き合い、また、人間について理解を深めてほしい。 授業に支障をきたすおそれがあるため、授業内容の写真撮影や録音録画等を禁止する。 身体的・精神的健康に十分留意してほしい。 (本シラバスの最終更新日2024/03/11) |