2024年 短期大学部 シラバス - ものづくり・サイエンス総合学科
設置情報
科目名 | 化学Ⅰ | ||
---|---|---|---|
設置学科 | ものづくり・サイエンス総合学科 | 学年 | 1年 |
担当者 | 赤澤 寛行 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 月曜2 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | E12A |
クラス | |||
ポリシー | ディプロマ・ポリシー【DP】 カリキュラム・ポリシー【CP】 | ||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 化学とは物質とその変化を知ろうとする学問である. 科学技術の発展の基となる様々な材料は原子からなり, その成り立ちや性質を学ぶことは重要である. 本講義では ①原子の構造について簡単に説明することができる. ②電子配置について3つの構成原理に基づいて記載することができる. ③周期表を観て, 原子の大きさの違いや最外殻電子のエネルギーと原子の違いについて説明することができる. ④化学結合等(イオン結合, 金属結合, 共有結合, 分子間力)について説明することができる. ⑤分子軌道を用いて, 化学結合について説明することができる. ⑥気体の性質(ボイルシャルルの法則, 気体の状態方程式)を用いて, 簡単な説明および計算をすることができる. ⑦溶液の性質(溶けるとは, 溶液の濃度の表し方)について説明し, モル濃度の計算をすることができる. ⑧化学エネルギー, エンタルピー, エントロピーについてその内容を説明することができる. ⑨反応速度での一次反応について計算し速度定数を導き出すことができる. ⑩平衡状態でのル・シャトリエの原理およびファントホッフの式に基づいて化学平衡の方向がどちらに進むか判別することができる. ⑪酸と塩基の定義を3種類の定義において説明でき, また弱酸について酸解離定数を用いて簡単なpHの計算を行うことができる. ⑫酸化・還元反応式を見て, どの物質が酸化・還元しているか判断することができる. ⑬各元素の性質について教科書から必要な情報を抜き出し簡潔に説明することができる. ⑭有機化学(生命・高分子に関わるものを含む)およびその一般的な高分子について説明することができる. また, 糖, 脂質, アミノ酸を判別することができる. の学修到達目標を達成することを目指す. 科目ナンバリング:MFmIs-107 |
---|---|
授業形態及び 授業方法 |
対面による講義形式の授業を行う。 講義後, 各回の課題をCST-VOICE上で回答する. 授業期間内で全2回の平常試験を課す. 各回の課題および平常試験は解説をするので内容を振り返りより深い理解をすること. |
履修条件 | 高校で化学を履修しなかった人は図書館などで高校教科書, またはその参考書などを傍らにおいて授業に挑むこと. また, 可能な限り理解しやすいように説明を心がけるが, 疑問点がある場合は別途質問をする心がけを行うこと. |
ディプロマ・ポリシー(DP)及びカリキュラム・ポリシー(CP)との関連 | 本授業科目はDP1及びCP1に該当しています。 |
授業計画
第1回 | 1.授業ガイダンス 2.原子の構造 クーロン力 | 【事前学習】 1.シラバスを読み講義内容を確認すること. 2.教科書p.6~p.8, p.19, p.20を読んでおくこと. 【事後学習】 1.講義日程や課題の提出方法などを理解し, 次回の授業に備えること. 2.原子を構成する粒子についてノートにまとめること. クーロン力についてまとめること. | 【事前学習】 1.1/6時間 2.1 2/3時間 【事後学習】 1.1/6時間 2.2時間 |
---|---|---|---|
第2回 | 原子軌道 電子配置 周期表 原子の大きさ | 【事前学習】原子軌道, 電子配置, 周期表について調べておくこと. 教科書p.19~p.31までを読んでおくこと. 【事後学習】任意の原子の基底状態の電子配置を規則に沿って書けるようにすること. | 【事前学習】 2時間 【事後学習】 2時間 |
第3回 | イオン結合 イオン化エネルギー 電子親和力 金属結合 金属結晶 | 【事前学習】教科書p.33~p.39をよく読み, イオン結合, 金属結合の違いを理解すること. 【事後学習】イオン化エネルギー, 電子親和力などが周期的に変化している理由を説明できるようにすること. | 【事前学習】 2時間 【事後学習】 2時間 |
第4回 | 共有結合 分子軌道 電気陰性度 分子間力 | 【事前学習】教科書p.39~p.50を読んでおくこと. 【事後学習】共有結合について分子軌道やオクテット則を元に説明できるようにすること. また, 分子間力を具体例を挙げて説明できるようにすること. 課題を作成し提出すること. | 【事前学習】 2時間 【事後学習】 2時間 |
第5回 | 気体の性質 気体の状態方程式 ボイル・シャルルの法則 ドルトンの分圧の法則 | 【事前学習】教科書p.51~p.62をよく読み, 力, 圧力, エネルギーについてそれぞれの用語の定義の説明に目を通しておくこと. 【事後学習】演習問題を参考に, 理想気体の圧力, 体積, 温度の関係についての比例関係などを整理して変化量を計算できるようにすること. | 【事前学習】 2時間 【事後学習】 2時間 |
第6回 | 液体の性質 溶液の濃度の表し方 固体の溶解度 気体の溶解 | 【事前学習】教科書p.62~p.68を読み, それぞれの用語に定義について目を通しておくこと. 【事後学習】演習問題を参考に, モル濃度, 質量パーセント濃度の計算をできるようにすること. | 【事前学習】 2時間 【事後学習】 2時間 |
第7回 | 平常試験およびその解説① 第1回目から第6回目までの内容について平常試験を行う. 試験後, 解説をするのでわからなかった部分を振り返る. | 【事前学習】原子の構造, 電子配置, 周期表と原子の性質, 結合の違い, 化学結合とは, 分子間力, ボイル・シャルルの法則を用いた計算, 理想気体の状態方程式を用いた計算, 液体のモル濃度, 重量容量百分率の計算などについて復習しておくこと. 【事後学習】提出後で分からなかった点について各自でまとめること. | 【事前学習】 2時間 【事後学習】 2時間 |
第8回 | 化学エネルギー エンタルピー エントロピー | 【事前学習】教科書p.69~p.84を読んでおくこと. 【事後学習】化学エネルギーとは主にどのようなエネルギーで構成されているか, エンタルピーとは何か, エントロピーとは何かをノートにまとめておくこと. | 【事前学習】 2時間 【事後学習】 2時間 |
第9回 | 反応速度 一次反応 ボルツマン分布 アレニウスの式 反応エネルギー図 | 【事前学習】教科書p.85~p.93を読んでおくこと. 【事後学習】一次反応の反応速度を演習問題を通して計算できるようにすること. | 【事前学習】 2時間 【事後学習】 2時間 |
第10回 | 平衡状態 平衡定数とギブスエネルギー ル・シャトリエの原理 | 【事前学習】教科書p.94~p.100を読んでおくこと. 【事後学習】平衡状態とは何かを整理すること. ル・シャトリエの原理について説明できるようにすること. | 【事前学習】 2時間 【事後学習】 2時間 |
第11回 | 酸と塩基 中和反応 | 【事前学習】酸と塩基の定義を中心に教科書p.101~p.108を読んでおくこと. 【事後学習】簡単な弱酸・弱塩基のpHの計算をできるようにすること. | 【事前学習】 2時間 【事後学習】 2時間 |
第12回 | 酸化・還元反応 電位・電流 電池 ギブスエネルギー変化と電位差の関係 | 【事前学習】教科書p.109~p.120を読んでおくこと. 【事後学習】酸化還元反応を通しで, 電流の流れを説明できるようにすること. | 【事前学習】 2時間 【事後学習】 2時間 |
第13回 | 元素の性質 | 【事前学習】周期表を確認し, 周期と族について復習すること. 教科書p.121~p.144を読んでおくこと. 【事後学習】各族各周期の性質について周期表を参照しながらノートにまとめること. | 【事前学習】 2時間 【事後学習】 2時間 |
第14回 | 有機分子と生命 高分子 アミノ酸 タンパク質 糖 脂質 | 【事前学習】教科書p.145~p.160を読んでおくこと. 特に有機物とは何か, 高分子の成り立ち, アミノ酸, タンパク質, 糖, 脂質についてよく目を通しておくこと. 【事後学習】上記用語について整理しておくこと. | 【事前学習】 2時間 【事後学習】 2時間 |
第15回 | 平常試験およびその解説② 第8回目から第14回目までの内容について平常試験を行う. 試験後, 解説をするのでわからなかった部分を振り返る. | 【事前学習】酸と塩基の定義, 計算式を用いたpHの計算, 酸化数の判別, 元素の性質, 高分子の単量体判別, アミノ酸, タンパク質, 糖, 脂質などについて復習しておく. 【事後学習】提出後, 分からなかった点について各自でまとめる. | 【事前学習】 2時間 【事後学習】 2時間 |
その他
教科書 |
大月穣 『基礎の化学』 東京化学同人 2014年 第初版
|
---|---|
参考書 |
M.J.Shultz著 長谷川哲也訳 『エンジニアのための化学』 東京化学同人 2012年 第1版
基礎化学の教科書であれば問題はない. 高校の化学の教科書や参考書なども情報がまとまっているので読みやすい.
|
成績評価の方法 及び基準 |
各回授業での演習への取り組み(25%), 授業への取り組み状況(15%), 平常試験による平常点(60%) 授業終了日までに講義の出席日数が総授業数の3/5に満たない場合は履修放棄とみなし, 成績の査定は行いません. |
質問への対応 | 授業後に質問時間を設ける予定なのでその時間に対応する. メールやCST-VOICE経由での質問も受け付けます. ただし,教員からのメールを受け取れるようにしておいてください. |
研究室又は 連絡先 |
船橋校舎 8号館3階 835A室 駿河台校舎 2号館地下1階 208B室 メール:akazawa.hiroyuki @ nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
月曜 船橋 12:20 ~ 13:00 船橋校舎835A
|
学生への メッセージ |
科学技術の基礎となる化学を学ぶことは理工学系大学に携わるものとして重要である. 自分に足りないところは積極的に勉強し, 以後の専門科目の学習に備えて下さい. 関数電卓が必須になりますので必ず持参してください. 【令和5年度成績分布状況】履修者数16名 S:3人(18.75%),A:5人(31.25%),B:2人(12.50%),C:2人(12.50%),D:0人(0%),E:4人 |