2024年 短期大学部 シラバス - ものづくり・サイエンス総合学科
設置情報
| 科目名 |
力学Ⅰ
質点の力学
|
||
|---|---|---|---|
| 設置学科 | ものづくり・サイエンス総合学科 | 学年 | 1年 |
| 担当者 | 山田 賢治 | 履修期 | 後期 |
| 単位 | 2 | 曜日時限 | 水曜1 |
| 校舎 | 船橋 | 時間割CD | E31L |
| クラス | |||
| ポリシー | ディプロマ・ポリシー【DP】 カリキュラム・ポリシー【CP】 | ||
| 履修系統図 | 履修系統図の確認 | ||
概要
| 学修到達目標 | 力学I・IIを通じて，古典力学（ニュートン力学）の基本的事項について学習することにより，ニュートン力学を体系的に理解することを目標とする。 古典力学を学ぶことは，空間・時間や質量・力・運動量・角運動量・エネルギーなどの基本的な物理量の概念を明確にするとともに，自然現象に対する物理学的なものの見方や方法を習得する上でも極めて重要である。また，物理学で使われる数学的概念や方法の習熟にも最適である。 力学Iでは，質点の力学について学習する。始めに，運動を記述する方法（運動学 Kinematics ）について学び，続いて力と運動の関係（動力学 Dynamics )について学習する。 |
|---|---|
| 授業形態及び 授業方法 |
【対面授業】 （1）基本的重要事項の解説は，板書を中心とした講義形式で行う。 （2）基本的重要事項について，理解度確認テストを実施する。 【レポート課題の提出及びフィードバックの方法等】 （1）解答をレポート用紙にまとめて，原則として１週間以内に提出する。 （2）提出したレポートは，評価を付して返却する。 （3）課題の解説は，必要に応じて授業内で行う。 |
| 履修条件 | 専門教育科目／選択（物理学分野） （1）力学演習Iを履修すること。 （2）微分積分I・II，数学演習I・IIを履修していること。 （3）ベクトル解析，ベクトル解析演習を履修していること。 |
| ディプロマ・ポリシー（DP）及びカリキュラム・ポリシー（CP）との関連 | 本授業科目はDP1及びCP1に該当している。 科目ナンバリング：MFmPh-203 |
授業計画
| 第1回 | ・講義ガイダンス 【講義Ⅰ】物理学とは何か １ 物理学の方法論 ２ デカルトの規則 | 【事前学習】物理Ⅰで学習した力学に関する内容について，しっかり復習しておくこと。 【事後学習】講義の内容について，数式をチェックしながら十分復習すること。理解できない点については，その内容を整理し質問の準備をすること。 | 【事前学習】3時間 【事後学習】1時間 |
|---|---|---|---|
| 第2回 | 【講義Ⅱ】物理量と国際単位系（SI） １ 物理量と単位 ２ 国際単位系（SI） ３ 国際単位系（SI）の定義 【講義Ⅲ】物理量の次元と次元解析 １ 物理量の次元 ２ 次元解析（その１） ① 単振り子の周期 | 【事前学習】前回の授業内容について，理解を深めておくこと。 【事後学習】講義の内容について，数式をチェックしながら十分復習すること。理解できない点については，その内容を整理し質問の準備をすること。 | 【事前学習】1時間 【事後学習】3時間 |
| 第3回 | 【講義Ⅲ】物理量の次元と次元解析 ２ 次元解析（その２） ② シュワルツシルト半径（重力半径） ③ プランク長さ，プランク質量，プランク時間 【講義Ⅳ】質点の運動学 １ 運動の記述 ２ 質点 ３ 基準系 ４ 質点の力学的状態とその時間発展 | 【事前学習】前回の授業内容について，理解を深めておくこと。 【事後学習】講義の内容について，数式をチェックしながら十分復習すること。理解できない点については，その内容を整理し質問の準備をすること。 | 【事前学習】1時間 【事後学習】3時間 |
| 第4回 | 【講義Ⅴ】慣性系とガリレイの相対性原理 １ 慣性系と慣性の法則 ① 慣性系 ② 慣性の法則 ２ ガリレイの相対性原理 ① ガリレイの相対性原理の要請 ② 絶対空間 ③ 絶対時間 ④ 運動法則の数学的表現 ３ 空間・時間の性質 ① 空間の一様性 ② 空間の等方性 ③ 時間の一様性 ４ ガリレイ変換 ① ガリレイ変換の表式 ② 速度の変換則 ③ 速度の合成則 ④ 加速度の不変性 ５ ニュートンの運動方程式の形不変性 | 【事前学習】前回の授業内容について，理解を深めておくこと。 【事後学習】講義の内容について，数式をチェックしながら十分復習すること。理解できない点については，その内容を整理し質問の準備をすること。 | 【事前学習】1時間 【事後学習】3時間 |
| 第5回 | 【講義Ⅵ】ニュートンの運動法則（その１） １ 運動の第１法則 ─ 慣性の法則 ２ 運動の第２法則 ─ 運動方程式 ① 運動方程式 ② 質量が変化しない場合の運動方程式 ③ 特殊相対性理論における質量 ④ 運動の決定 ３ 運動の第３法則 ─ 作用反作用の法則 | 【事前学習】前回の授業内容について，理解を深めておくこと。 【事後学習】講義の内容について，数式をチェックしながら十分復習すること。理解できない点については，その内容を整理し質問の準備をすること。 | 【事前学習】1時間 【事後学習】3時間 |
| 第6回 | 【講義Ⅵ】ニュートンの運動法則（その２） ４ 積分形の運動方程式と力積 ① 積分形の運動方程式 ② 力積 ５ 撃力と運動状態の変化 ① 撃力 ② 微小時間での運動量変化 ③ 撃力の働く直前，直後の物体の位置 | 【事前学習】前回の授業内容について，理解を深めておくこと。 【事後学習】講義の内容について，数式をチェックしながら十分復習すること。理解できない点については，その内容を整理し質問の準備をすること。 | 【事前学習】1時間 【事後学習】3時間 |
| 第7回 | 【講義Ⅶ】力とその性質 １ 力の定義 ２ 力の合成と分解 ３ 力の種類 ① 力の場 ② 弾性力とフックの法則 ③ 速度に依存する力 ─ 流体の抵抗 （1）抵抗の大きさ （2）粘性抵抗と慣性抵抗 ④ 速度に依存する力 ─ ローレンツ力 （1）遅延相互作用 （2）電場，磁場とローレンツ力 ⑤ 束縛力 ⑥ 摩擦力 （1）静止摩擦 （2）動摩擦 （3）静止摩擦係数と動摩擦係数の関係 | 【事前学習】前回の授業内容について，理解を深めておくこと。 【事後学習】講義の内容について，数式をチェックしながら十分復習すること。理解できない点については，その内容を整理し質問の準備をすること。 | 【事前学習】1時間 【事後学習】3時間 |
| 第8回 | 【講義Ⅷ】万有引力とクーロン力 １ 万有引力（重力） ① 万有引力の法則 ② 万有引力のベクトル表式 ２ クーロン力（電気力） ① クーロン力の法則 ② クーロン力のベクトル表式 ３ 万有引力とクーロン力に対する力の場 ① 重力場 ② クーロン電場 ③ 遠隔作用と近接作用 ４ 空間的広がりを持つ物体と重力場 ① 質量と質量密度 ② 大きさを持つ物体による重力場 ５ 空間的広がりを持つ電荷分布とクーロン電場 ① 電荷と電荷密度 ② 空間的広がりを持つ電荷分布によるクーロン電場 | 【事前学習】前回の授業内容について，理解を深めておくこと。 【事後学習】講義の内容について，数式をチェックしながら十分復習すること。理解できない点については，その内容を整理し質問の準備をすること。 | 【事前学習】1時間 【事後学習】3時間 |
| 第9回 | 【講義Ⅸ】慣性質量と重力質量 １ 慣性質量 ２ 弱い等価原理 ３ 弱い等価原理の実験的検証 ① エトベッシュの実験 ② 実験結果 | 【事前学習】前回の授業内容について，理解を深めておくこと。 【事後学習】講義の内容について，数式をチェックしながら十分復習すること。理解できない点については，その内容を整理し質問の準備をすること。 | 【事前学習】1時間 【事後学習】3時間 |
| 第10回 | 【講義Ⅹ】作用反作用の法則と保存法則 １ 運動量保存則 ２ 角運動量と角運動量保存則 ① 角運動量 ② 角運動量保存則 | 【事前学習】前回の授業内容について，理解を深めておくこと。 【事後学習】講義の内容について，数式をチェックしながら十分復習すること。理解できない点については，その内容を整理し質問の準備をすること。 | 【事前学習】1時間 【事後学習】3時間 |
| 第11回 | 【講義Ⅺ】仕事と運動エネルギー １ 仕事 ① 仕事の定義 ② 仕事の次元と単位 ③ 仕事率 （1）仕事率の定義 （2）仕事率の次元と単位 ２ 運動エネルギー ① 仕事とエネルギー ② 運動エネルギーの表式 ３ 外力のなす仕事と運動エネルギーの変化 ① 外力のなす仕事 ② 一般的な外力の場合 ③ 位置だけに依存する外力の場合 ④ 外力と変位が直交する場合 ４ 運動エネルギーの変化と運動量の変化の比較 | 【事前学習】前回の授業内容について，理解を深めておくこと。 【事後学習】講義の内容について，数式をチェックしながら十分復習すること。理解できない点については，その内容を整理し質問の準備をすること。 | 【事前学習】1時間 【事後学習】3時間 |
| 第12回 | 【講義Ⅻ】仕事と力学的エネルギー １ 保存力と位置エネルギー（ポテンシャルエネルギー） ① 保存力 ② 位置エネルギー（ポテンシャルエネルギー） ２ 力学的エネルギー保存則 ３ 保存力とポテンシャル ① 保存力のポテンシャル ② 保存力の等価な条件 ４ 非保存力と力学的エネルギー ① 非保存力のなす仕事と力学的エネルギーの変化 ② 摩擦力や空気の抵抗 ③ 滑らかな束縛 | 【事前学習】前回の授業内容について，理解を深めておくこと。 【事後学習】講義の内容について，数式をチェックしながら十分復習すること。理解できない点については，その内容を整理し質問の準備をすること。 | 【事前学習】1時間 【事後学習】3時間 |
| 第13回 | 【講義XIII】角運動量と角運動量保存則（その１） １ 角運動量 ① 角運動量の定義 ② 角運動量の次元と単位 ２ 角運動量の時間的変化 ① 原点のまわりの角運動量の時間的変化 ② 任意の点のまわりの角運動量の時間的変化 ③ 角運動量保存則 ３ 中心力と角運動量保存則 ① 中心力の定義 ② 中心力の作用下での角運動量 | 【事前学習】前回の授業内容について，理解を深めておくこと。 【事後学習】講義の内容について，数式をチェックしながら十分復習すること。理解できない点については，その内容を整理し質問の準備をすること。 | 【事前学習】1時間 【事後学習】3時間 |
| 第14回 | 【講義XIII】角運動量と角運動量保存則（その２） ４ 中心力の主な性質 ① 中心力の性質１ ─ 保存力としての中心力 （1）保存力であることの証明 （2）力学的エネルギー保存則 ② 中心力の性質２ ─ 同一平面内の運動 ③ 中心力の性質３ ─ 面積速度の一定性 （1）面積速度の定義 （2）角運動量保存則と面積速度の一定性 ５ 万有引力のポテンシャル | 【事前学習】前回の授業内容について，理解を深めておくこと。 【事後学習】講義の内容について，数式をチェックしながら十分復習すること。理解できない点については，その内容を整理し質問の準備をすること。 | 【事前学習】1時間 【事後学習】3時間 |
| 第15回 | ・理解度確認テスト及びその解説 | 【事前学習】与えられた課題について，十分学習しておくこと。 | 【事前学習】4時間 |
その他
| 教科書 |
（1）藤原邦男 著 『物理学序論としての力学［ISBN: 978-4-13-062071-0］』 基礎物理学１ （東京大学出版会） 1984年 第1版
（2）今井功・高見穎郎・高木隆司・吉澤徴・下村裕 著 『演習 力学［新訂版］［ISBN: 978-4-7819-1138-0］』 セミナーライブラリ物理学＝2 （サイエンス社） 2006年 第1版
|
|---|---|
| 参考書 |
（1）並木雅俊 著 『大学生のための物理入門［ISBN: 978-4-06-157200-3］』 講談社基礎物理学シリーズ ０ （講談社） 2010年 第1版
（2）二宮正夫・並木雅俊・杉山忠男 著 『物理のための数学入門［ISBN: 978-4-06-157210-2］』 講談社基礎物理学シリーズ 10 （講談社） 2009年 第1版
|
| 成績評価の方法 及び基準 |
（1）授業及びレポート課題への取組状況30％，理解度確認テスト70％の割合で総合的に評価する。 （2）出席回数が総授業回数の5分の3（9回）に満たない場合は，履修放棄として取り扱い，学業成績を評価E（判定不可）とする。 （3）授業開始から30分を経過した後に入室した場合は，欠席として取り扱うことがある。 |
| 質問への対応 | 授業終了後又は電子メール等により，随時対応する。 |
| 研究室又は 連絡先 |
E-mail：yamada.kenji＠nihon-u.ac.jp |
| オフィスアワー |
水曜 船橋 12:10 ～ 12:50 【場所】９号館１階 913講師室
|
| 学生への メッセージ |
【令和５年度成績分布状況】履修者数 23名 S：7人(41.2%)，A：0人(0.0%)，B：3人(17.6%)，C：5人(29.4%)，D：2人(11.8%)，E：6人 |