2024年 短期大学部 シラバス - ものづくり・サイエンス総合学科
設置情報
科目名 | 無機化学Ⅱ | ||
---|---|---|---|
設置学科 | ものづくり・サイエンス総合学科 | 学年 | 2年 |
担当者 | 遠山 岳史 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 木曜1 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | E41H |
クラス | |||
ポリシー | ディプロマ・ポリシー【DP】 カリキュラム・ポリシー【CP】 | ||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 21世紀の先端技術の基盤となる無機材料を理解するに必要な基礎知識の習得を目的として,無機化学Ⅰで修得した原理,法則をもとにトピックスも含め工学的実例を交えて水素,s-ブロック元素およびp-ブロック元素(ホウ素族,炭素族,窒素族)の物質各論を重点的に取り上げ講義する.これにより,周期表における各元素の位置と性質との相関と,それぞれの元素の工業的利用における意義を理解することができる. |
---|---|
授業形態及び 授業方法 |
「対面授業」 無機化学の最近のトピックス,工学的な実例について板書形式で講義を行う.無機化学Ⅱおよび無機化学Ⅲの講義ノートを作り上げることで,無機化学の教科書となる.なお,授業内容を把握してもらうために毎回課題を提示するとともに,必要に応じてレポート提出も行う. |
履修条件 | 無機化学Ⅰを受講していることが望ましい. |
ディプロマ・ポリシー(DP)及びカリキュラム・ポリシー(CP)との関連 | 本授業科目はDP1及びCP1に該当しています。 |
授業計画
第1回 | 無機化学概論 周期表と元素の種類について電子軌道から解説する. | 【事前学修】無機化学Ⅰの範囲について復習しておくこと。 【事後学修】周期表の歴史・変遷について調査し,レポートにまとめること。 | 【事前学修】2時間 【事後学修】2時間 |
---|---|---|---|
第2回 | 水素 水素の一般的性質と製造法,水素の利用と水素エネルギーについて解説する. | 【事前学修】酸・アルカリの定義について予習しておくこと. 【事後学修】水素エネルギーについて調査し,燃料電池の構造について理解しておくこと. | 【事前学修】2時間 【事後学修】2時間 |
第3回 | s-ブロック元素およびアルカリ金属(1) s-ブロック元素およびアルカリ金属の性質とリチウムの性質について解説する. | 【事前学修】s軌道の特徴について予習するとともに,電池の原理について調べて理解しておくこと. 【事後学修】どのような過酸化物,超酸化物が存在するか,またそれらの用途について調べておくこと. | 【事前学修】2時間 【事後学修】2時間 |
第4回 | アルカリ金属(2) ナトリウムの性質と製法,およびカリウムの性質について解説する. | 【事前学修】NaとKの性質について予習しておくこと. 【事後学修】Naの製造方法についてまとめ,説明できるようにしておくこと. | 【事前学修】2時間 【事後学修】2時間 |
第5回 | アルカリ金属(3)およびアルカリ土類金属(1) ルビジウム,セシウム,フランシウムの性質とアルカリ土類金属の性質について解説する. | 【事前学修】Rb,Cs,Frの性質について予習しておくこと.(120分) 【事後学修】アルカリ金属の一般的な特徴と製造方法についてまとめておくこと. | 【事前学修】2時間 【事後学修】2時間 |
第6回 | アルカリ土類金属(2) ベリリウム,マグネシウム,カルシウムの性質と製法について解説する. | 【事前学修】Be,Mg,Caの性質について予習しておくこと. 【事後学修】アルカリ金属とアルカリ土類金属の違いと特徴についてレポートにまとめておくこと. | 【事前学修】2時間 【事後学修】2時間 |
第7回 | アルカリ土類金属(3)およびp-ブロック元素 ストロンチウム,バリウム,ラジウムの性質とp-ブロック元素の性質について解説する. | 【事前学修】Sr,Ba,Raの性質について予習しておくこと. 【事後学修】アルカリ土類金属の一般的な特徴と製造方法についてまとめておくこと. | 【事前学修】2時間 【事後学修】2時間 |
第8回 | ホウ素族(1) ホウ素,アルミニウムの性質と製法について解説する. | 【事前学修】s軌道の特徴について予習するとともに,B,Alの性質について予習しておくこと. 【事後学習】不活性電子対効果について説明できるように復習しておくこと. | 【事前学修】2時間 【事後学修】2時間 |
第9回 | ホウ素族(2) ガリウム,インジウム,タリウム,ニホニウムの性質について解説する. | 【事前学修】Ga,In,Ta,Nhの性質について予習しておくこと. 【事後学修】不活性電子対効果による同族中の元素の性質の変化について,融点などを調べることにより理解しておくこと. | 【事前学修】2時間 【事後学修】2時間 |
第10回 | 炭素族(1) 炭素の性質について解説する. | 【事前学修】Cの性質(各種変態:ダイヤモンド,グラファイト,活性炭,フラーレン,ナノチューブ)について予習しておくこと. 【事後学修】炭素族の特徴についてまとめておくこと. | 【事前学修】2時間 【事後学修】2時間 |
第11回 | 炭素族(2) ケイ素の性質および製法について解説する. | 【事前学修】Siおよびケイ酸塩化合物の性質について予習しておくこと. 【事後学修】光ファイバーの製造方法について調べ,レポートにまとめること. | 【事前学修】2時間 【事後学修】2時間 |
第12回 | 炭素族(3) ゲルマニウム,スズ,鉛,フレロビウムの性質について解説する. | 【事前学修】Ge,Zn,Pb,Flの性質について予習しておくこと. 【事後学修】炭素族の中でもGeより下の元素は不活性電子対効果により炭素とは性質が大きく異なる.どのように性質が変化していくのか,整理して,理解しておくこと. | 【事前学修】2時間 【事後学修】2時間 |
第13回 | 窒素族(1) 窒素の性質と製法について解説する. | 【事前学修】Nの性質と製造法(ハーバーボッシュ法,オストワルト法)について予習しておくこと. 【事後学修】窒素族の特徴と超原子価化合物についてしっかりと理解をしておくこと. | 【事前学修】2時間 【事後学修】2時間 |
第14回 | 窒素族(2) リン,アンチモン,ヒ素,ビスマスの性質と製法について解説する. | 【事前学修】P,Sb,As,Biの性質について予習しておくこと. 【事後学修】リンの用途とわが国で重要な役割を果たすリン資源について調査しておくこと. | 【事前学修】2時間 【事後学修】2時間 |
第15回 | 平常試験とその解説 | 【事前学修】これまでの演習問題を参考に勉強をしておくこと。 【事後学修】平常試験で解けなかった問題について解き直すこと。 | 【事前学修】2時間 【事後学修】2時間 |
その他
教科書 |
教科書はとくに指定はしないが,以下のいずれかの参考書があると講義の理解に役立つ.
|
---|---|
参考書 |
萩野 博,飛田博実,岡崎雅明 『基本無機化学』 東京化学同人 2016年 第3版
|
成績評価の方法 及び基準 |
3回のレポートによる評価(15点)のほか,平常試験(85点)により評価する.平常試験は筆記試験にて行う. 【令和5年度成績分布状況】 履修者9名 S:1名(11.1%),A:0名(0.0%),B:2名(22.2%),C:5名(55.6%),D:0名(0.0%),E:1名(11.1%) |
質問への対応 | 質問は講義終了後に講義教室で直接受け付けるほか,CST-VOICEの掲示板でも受け付ける. |
研究室又は 連絡先 |
駿河台校舎2号館 3階 237室 E-mail:touyama.takeshi@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
土曜 駿河台 14:00 ~ 16:00
|
学生への メッセージ |
無機化学の勉強はとかく暗記のように思われがちですが,電子軌道から考えれば元素ごとの特徴や用途が見えてきます.この講義では電子軌道を中心にして各元素の性質について講義します. |