2024年 短期大学部 シラバス - 総合教育科目・補充教育科目
設置情報
科目名 | 化学の基礎 | ||
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設置学科 | 一般教育 | 学年 | 2年 |
担当者 | 赤澤 寛行 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 土曜1 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | N61R |
クラス |
概要
学修到達目標 | 化学とは物質とその変化を知ろうとする学問である. 建築材料は大胆に書けばすべて化学物質である. 例えば金属などは無機物質であり, 木材などは有機物質である. 科学技術の発展の基となる様々な材料は原子からなり, その成り立ちや性質を学ぶことは重要である. 本講義では ①原子の構造について簡単に説明することができる. ②電子配置について規則に沿って記載することができる. ③周期表を観て, 原子の大きさや最外殻電子のエネルギーについて説明することができる. ④化学結合(イオン結合, 金属結合, 共有結合, 分子間力)について説明することができる. ⑤分子軌道を用いて, 化学結合について説明することができる. ⑥気体の性質(ボイルシャルルの法則, 気体の状態方程式)を用いて, 簡単な計算をすることができる. ⑦溶液の性質(溶けるとは, 溶液の濃度の表し方)について説明し, モル濃度の計算をすることができる. ⑧化学エネルギー, エンタルピー, エントロピーについて説明することができる. ⑨反応速度での一次反応について計算し速度定数を導き出すことができる. ⑩平衡状態でのル・シャトリエの原理に基づいて化学平衡の方向がどちらに進むか判別することができる. ⑪酸と塩基の定義を3種類の定義において説明でき, また弱酸について酸解離定数を用いて簡単なpHの計算を行うことができる. ⑫酸化・還元反応式を見て, どの物質が酸化・還元しているか判断することができる. ⑬各元素の性質について資料から必要な情報を抜き出し簡潔に説明することができる. ⑭有機化学(生命・高分子に関わるものを含む)の一般的な高分子について単量体を指摘することができる. また, 糖, 脂質, アミノ酸を判別することができる. の学修到達目標を達成することを目指す. 科目ナンバリング:MCbN-117 |
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授業形態及び 授業方法 |
CST-VOICEなどの学習管理システムを用いたオンデマンド型授業を行う. 講義動画視聴の後, 授業動画視聴の際を出席代わりに指定の回に提出を行う. また、各授業回の課題を回答する. 各回の課題は前半, 後半でそれぞれ最終締め切りがあるので注意すること. 各回の課題について特に問題がある場合は再提出を課し, それらを修正する形で理解を深めてもらう. 全体の内容理解度を確認するため授業期間内で全2回のWeb上の平常試験を行い、同時に平常レポート提出課題を課す. |
履修条件 | 高校で化学を履修しなかった人は図書館などで高校教科書, またはその参考書などを傍らにおいて授業に挑むこと. また, 可能な限り理解しやすいように説明を心がけるが, 疑問点がある場合は別途質問をする心がけを行うこと. |
ディプロマ・ポリシー(DP)及びカリキュラム・ポリシー(CP)との関連 | 本授業科目はDP1及びCP1に該当しています。 |
授業計画
第1回 | 1.授業ガイダンス 2.原子の構造 クーロン力 | 【事前学習】 1.シラバスを読み講義内容を確認すること. 2.教科書p.6~p.8, p.19, p.20を読んでおくこと. 【事後学習】 1.講義日程や課題の提出方法などを理解し, 次回の授業に備えること. 2.原子を構成する粒子についてノートにまとめること. クーロン力についてまとめること. | 【事前学習】 1.1/6時間 2.1 2/3時間 【事後学習】 1.1/6時間 2.2時間 |
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第2回 | 原子軌道 電子配置 周期表 原子の大きさ | 【事前学習】原子軌道, 電子配置, 周期表について調べておくこと. 教科書p.19~p.31までを読んでおくこと. 【事後学習】任意の原子の基底状態の電子配置を規則に沿って書けるようにすること. | 【事前学習】 2時間 【事後学習】 2時間 |
第3回 | イオン結合 イオン化エネルギー 電子親和力 金属結合 金属結晶 | 【事前学習】教科書p.33~p.39をよく読み, イオン結合, 金属結合の違いを理解すること. 【事後学習】イオン化エネルギー, 電子親和力などが周期的に変化している理由を説明できるようにすること. | 【事前学習】 2時間 【事後学習】 2時間 |
第4回 | 共有結合 分子軌道 電気陰性度 分子間力 | 【事前学習】教科書p.39~p.50を読んでおくこと. 【事後学習】共有結合について分子軌道やオクテット則を元に説明できるようにすること. また, 分子間力を具体例を挙げて説明できるようにすること. 課題を作成し提出すること. | 【事前学習】 2時間 【事後学習】 2時間 |
第5回 | 気体の性質 気体の状態方程式 ボイル・シャルルの法則 ドルトンの分圧の法則 | 【事前学習】教科書p.51~p.62をよく読み, 力, 圧力, エネルギーについてそれぞれの用語の定義の説明に目を通しておくこと. 【事後学習】演習問題を参考に, 理想気体の圧力, 体積, 温度の関係についての比例関係などを整理して変化量を計算できるようにすること. | 【事前学習】 2時間 【事後学習】 2時間 |
第6回 | 液体の性質 溶液の濃度の表し方 固体の溶解度 気体の溶解 | 【事前学習】教科書p.62~p.68を読み, それぞれの用語に定義について目を通しておくこと. 【事後学習】演習問題を参考に, モル濃度, 質量パーセント濃度の計算をできるようにすること. | 【事前学習】 2時間 【事後学習】 2時間 |
第7回 | 平常試験・平常レポート提出およびその解説① 第1回目から第6回目までの内容について平常試験・平常レポート提出を行う. 試験後, 解説をするのでわからなかった部分を振り返る. | 【事前学習】原子の構造, 電子配置, 周期表と原子の性質, 結合の違い, 化学結合とは, 分子間力, ボイル・シャルルの法則を用いた計算, 理想気体の状態方程式を用いた計算, 液体のモル濃度, 重量容量百分率の計算などについて復習しておくこと. 【事後学習】提出後で分からなかった点について各自でまとめること. | 【事前学習】 2時間 【事後学習】 2時間 |
第8回 | 化学エネルギー エンタルピー エントロピー | 【事前学習】教科書p.69~p.84を読んでおくこと. 【事後学習】化学エネルギーとは主にどのようなエネルギーで構成されているか, エンタルピーとは何か, エントロピーとは何かをノートにまとめておくこと. | 【事前学習】 2時間 【事後学習】 2時間 |
第9回 | 反応速度 一次反応 ボルツマン分布 アレニウスの式 反応エネルギー図 | 【事前学習】教科書p.85~p.93を読んでおくこと. 【事後学習】一次反応の反応速度を演習問題を通して計算できるようにすること. | 【事前学習】 2時間 【事後学習】 2時間 |
第10回 | 平衡状態 平衡定数とギブスエネルギー ル・シャトリエの原理 | 【事前学習】教科書p.94~p.100を読んでおくこと. 【事後学習】平衡状態とは何かを整理すること. ル・シャトリエの原理について説明できるようにすること. | 【事前学習】 2時間 【事後学習】 2時間 |
第11回 | 酸と塩基 中和反応 | 【事前学習】酸と塩基の定義を中心に教科書p.101~p.108を読んでおくこと. 【事後学習】簡単な弱酸・弱塩基のpHの計算をできるようにすること. | 【事前学習】 2時間 【事後学習】 2時間 |
第12回 | 酸化・還元反応 電位・電流 電池 ギブスエネルギー変化と電位差の関係 | 【事前学習】教科書p.109~p.120を読んでおくこと. 【事後学習】酸化還元反応を通しで, 電流の流れを説明できるようにすること. | 【事前学習】 2時間 【事後学習】 2時間 |
第13回 | 元素の性質 | 【事前学習】周期表を確認し, 周期と族について復習すること. 教科書p.121~p.144を読んでおくこと. 【事後学習】各族各周期の性質について周期表を参照しながらノートにまとめること. | 【事前学習】 2時間 【事後学習】 2時間 |
第14回 | 有機分子と生命 高分子 アミノ酸 タンパク質 糖 脂質 | 【事前学習】教科書p.145~p.160を読んでおくこと. 特に有機物とは何か, 高分子の成り立ち, アミノ酸, タンパク質, 糖, 脂質についてよく目を通しておくこと. 【事後学習】上記用語について整理しておくこと. | 【事前学習】 2時間 【事後学習】 2時間 |
第15回 | 平常試験・平常レポート提出およびその解説② 第8回目から第14回目までの内容について平常試験・平常レポート提出を行う. 試験後, 解説をするのでわからなかった部分を振り返る. | 【事前学習】酸と塩基の定義, 計算式を用いたpHの計算, 酸化数の判別, 元素の性質, 高分子の単量体判別, アミノ酸, タンパク質, 糖, 脂質などについて復習しておくこと. 【事後学習】提出後, 分からなかった点について各自でまとめる. | 【事前学習】 2時間 【事後学習】 2時間 |
その他
教科書 |
大月穣 『基礎の化学』 東京化学同人 2014年 第初版
ISBN-13:978-4807908462
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参考書 |
齋藤勝裕 『ステップアップ 大学の総合化学』 裳華房 2008年 第初版
ISBN: 978-4-7853-3075-0
基礎化学の教科書であれば参考書として問題は無い.
高校の化学の教科書や参考書なども情報がまとまっていて読みやすい.
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成績評価の方法 及び基準 |
各回授業での演習への取り組み内容(67%), 授業への取り組み状況(13%), 平常試験および平常レポートによる平常点(20%). 平常試験(全2回)未受験者や, 授業終了日までに講義の出席確認課題提出が総授業動画設置数の3/5に満たない場合は履修放棄とみなし, 成績の査定は行いません. また前半の課題提出締切を過ぎてしまった場合は、前半期の課題は受領いたしません. 課題提出はCST-VOICEのみを通じて行うことを原則とします. |
質問への対応 | メールやCST-VOICE経由での質問を受け付けます. ただし,2学科共通科目なので、学科・学生番号・氏名を必ず記載し、また教員からのメールを受け取れるようにすること. |
研究室又は 連絡先 |
船橋校舎 8号館3階 835A室 駿河台校舎 2号館地下1階 208B室 メール:akazawa.hiroyuki @ nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
土曜 船橋 10:40 ~ 12:10 船橋校舎835A
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学生への メッセージ |
科学技術の基礎となる化学を学ぶことは理工学系大学に携わるものとして重要である. 自分に足りないところは積極的に勉強し, 以後の専門科目の学習に備えて下さい. 関数電卓が必須になりますので必ず持参してください. 不合格者のほとんどは課題未提出の方です. 【令和5年度成績分布状況】総履修者数115名 建築・生活デザイン学科 履修者数70名 S:8人(11.43%),A:19人(27.14%),B:20人(28.57%),C:14人(20.00%),D:1人(1.4%),E:8人 ものづくり・サイエンス総合学科 履修者数45名 S:12人(26.67%),A:10人(22.22%),B:10人(22.22%),C:4人(8.89%),D:1人(2.22%),E:8人 |