2024年 大学院理工学研究科 シラバス - 建築学専攻
設置情報
科目名 | 司法と建築 | ||
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設置学科 | 建築学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 井上・大森・冨田 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 金曜4 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | C54D |
クラス |
概要
学修到達目標 | 建築の計画・設計・施工・管理・契約等に関わり、建築主と建築事業者・販売者・管理者間でトラブルや訴訟事件が多発している。本講では、各種建築紛争の実情を学修し、建築の専門家の立場から、技術者責任、アカウンタビリティーの重要性・必要性を示すと共に、実際の民事訴訟事件を示し、紛争の未然防止及び解決のための方法を理解することを学修到達目標とする。 |
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授業形態及び 授業方法 |
対面授業 |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
専攻している専門分野における不具合事象について調べておくこと。 毎回の授業後には、復習を行うこと。授業終了時に次回の授業内容について解説するので、対象の範囲を予習しておくこと。 |
授業計画
第1回 | 教科ガイダンス 建築関連の民事紛争の実態を解説し,本講座の扱う内容,授業の進め方等について説明する。 | 【事前学習】事前に建築関連の民事紛争について質問できるようにまとめておくこと。 【事後学習】授業内での配布資料を読みこみ復習しておくこと。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
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第2回 | 建築紛争の解決への建築学会の取組み~司法支援建築会議と裁判所~ 建築学会に設置されている「司法支援建築会議」の内容を解説し,紛争解決・未然防止のための対応方法を示す。 | 【事前学習】「司法支援建築会議」について質問できるようにまとめておくこと。 【事後学習】授業内での配布資料を読みこみ復習しておくこと。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第3回 | 「遮音とカビ」判例解説 吸湿しやすいグラスウールなど繊維系の吸音材とカビに関連する裁判例を解説し、同種の紛争予防方法について示す。 | 【事前学習】吸音材と湿気の問題について質問できるようにまとめておくこと。 【事後学習】授業内での配布資料を読みこみ復習しておくこと。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第4回 | 音環境と建築紛争:ADR制度の必要性 建築紛争を裁判外で処理する方法としてのADR手続きについて解説し、建築紛争の多様な解決の在り方について解説する。 | 【事前学習】裁判外紛争手続(ADR)について質問できるようにまとめておくこと。 【事後学習】授業内での配布資料を読みこみ復習しておくこと。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第5回 | 公法と私法:法体系の構成 建築生産活動に不可避的に関わる公法と私法の分類を適切に理解し、それぞれの趣旨目的、機能を把握することを目標とする。 | 【事前学習】事前に「公法」「私法」について質問できるようにまとめておくこと。 【事後学習】授業内での配布資料を読みこみ復習しておくこと。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第6回 | 建築設計者の法的責任 建築生産主体のうち、建築設計者の法的責任について理解することを目標とする。 | 【事前学習】事前に、建築設計者に関係する法律について質問できるようにまとめておくこと。 【事後学習】授業内での配布資料を読みこみ復習しておくこと。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第7回 | 建築施工者の法的責任 建築生産主体のうち、建築設計者の法的責任について理解することを目標とする。 | 【事前学習】事前に、建築施工者に関係する法律について質問できるようにまとめておくこと。 【事後学習】授業内での配布資料を読みこみ復習しておくこと。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第8回 | 建築主と工事監理者の法的責任 建築生産主体のうち、建築主と工事監理者の法的責任について理解することを目標とする。 | 【事前学習】事前に、建築主や工事監理者に関係する法律について質問できるようにまとめておくこと。 【事後学習】授業内での配布資料を読みこみ復習しておくこと。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第9回 | 建築訴訟の実態と問題点 建築紛争が裁判手続の中でどのように審理され、どういった点が判決上重視されるのかを理解することを目標とする。 | 【事前学習】事前に、建築訴訟について質問できるようにまとめておくこと。 【事後学習】授業内での配布資料を読みこみ復習しておくこと。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第10回 | 鑑定の必要性と内容 建築専門家が関与して実施され、訴訟上も重要な証拠となりうる鑑定について理解することを目標とする。 | 【事前学習】事前に、鑑定について質問できるようにまとめておくこと。 【事後学習】授業内での配布資料を読みこみ復習しておくこと。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第11回 | 民事裁判と当事者の対応:特に民法に関連して 建築訴訟の主要な法領域となる民法分野を中心に、民事訴訟に関連して建築生産者がどのような対応をすべきか(あるいは、すべきでないか)を理解することを目標とする。 | 【事前学習】事前に、民事裁判について質問できるようにまとめておくこと。 【事後学習】授業内での配布資料を読みこみ復習しておくこと。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第12回 | 判例解説⑴地盤の問題 建築紛争の主要な原因の一つである「地盤」に関する問題を扱った裁判例をいくつか検討し、地盤に関連する法的問題に対する対処方法を理解することを目標とする。 | 【事前学習】事前に、地盤に関する建築トラブルについて質問できるようにまとめておくこと。 【事後学習】授業内での配布資料を読みこみ復習しておくこと。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第13回 | 判例解説⑵構造上の問題 建築紛争の主要な原因の一つである「構造」に関する問題を扱った裁判例をいくつか検討し、構造に関連する法的問題に対する対処方法を理解することを目標とする。 | 【事前学習】事前に、構造に関する建築トラブルについて質問できるようにまとめておくこと。 【事後学習】授業内での配布資料を読みこみ復習しておくこと。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第14回 | 判例解説⑶環境性能の問題 建築紛争の主要な原因の一つである「環境性能」に関する問題を扱った裁判例をいくつか検討し、環境性能に関連する法的問題に対する対処方法を理解することを目標とする。 | 【事前学習】事前に、環境性能に関する建築トラブルについて質問できるようにまとめておくこと。 【事後学習】授業内での配布資料を読みこみ復習しておくこと。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第15回 | 裁判所の見学・レポートの課題:東京地裁民事22部を中心に 実際に裁判所を訪問し、建築訴訟の実相を学ぶとともに、建築紛争に関する現状および問題点の総括を行い,「環境工学的課題とその解決手段」という観点からレポートの作成を行う。 | 【事前学習】これまでの資料を読み復習しておくこと。 【事後学習】授業内で出題された課題のレポートを作成すること。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
その他
教科書 |
必要なプリントを適宜配布する。
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参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
参考書は講義中に紹介する。
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成績評価の方法 及び基準 |
複数回のレポートによって評価する。 |
質問への対応 | 随時 |
研究室又は 連絡先 |
inoue.katsuo@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
金曜 駿河台 13:00 ~ 15:00 SB208
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学生への メッセージ |