2024年 大学院理工学研究科 シラバス - 機械工学専攻
設置情報
科目名 | 静粛工学特論 | ||
---|---|---|---|
設置学科 | 機械工学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 栗田 健 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 土曜2 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | F62A |
クラス | |||
その他 | 実務経験のある教員による授業科目 |
概要
学修到達目標 | 騒音制御工学の全般と機械騒音の制御技術の基本的内容について説明できる。また社会で利用されている機械製品の静粛化技術要素を理解できる。 |
---|---|
授業形態及び 授業方法 |
「対面授業」 講義はパワーポイントおよび板書により行う。必要に応じて資料を配布する。 鉄道事業者において新幹線車両の静粛化(騒音・振動の低減)の技術開発経験のある講師が、実務で経験した事例を交えて、静粛化技術の基礎と応用を講義する。 |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
流体工学と振動工学を履修していることが望ましい。 |
授業計画
第1回 | 静粛工学とは ・機械の静粛化事例を紹介し、静粛工学の概要を学ぶ。 | 【事前学修】 機械技術が人間社会に与えるメリット・デメリットを、参考資料やインターネットを利用しないで、リストアップして考察する。 【事後学修】 自分の周囲にある各種の騒音をリストアップして、その原因を推察する。 | 【事前学修】 2時間 【事後学修】 2時間 |
---|---|---|---|
第2回 | 音響学と騒音の基礎 ・音に関する基礎式、騒音の定義、dBの計算など、音響学と騒音の基礎を学ぶ。 | 【事前学修】 小学校、中学校、高校、学部で学んだ各種の授業・講義の中で「音」に関して知り得たことを整理する。 【事後学修】 配布資料を再度読み直して、疑問点を整理する。 | 【事前学修】 2時間 【事後学修】 2時間 |
第3回 | 波動方程式の導出、音波の特性 ・騒音の基本となる音波の波動方程式を学び、共鳴が絡む流体騒音の事例を紹介する。 | 【事前学修】 流体力学の基礎式、振動力学の基礎式および数学で学んだ「積関数の微分」について再確認する。 【事後学修】 配布資料を再度読み直して、疑問点を整理する。 | 【事前学修】 2時間 【事後学修】 2時間 |
第4回 | 音響エネルギーと音の流れ、反射音 ・音響エネルギー、音響インテンシティについて学び、音響インテンシティの測定事例を紹介する。 | 【事前学修】 音響インテンシティについて参考書、インターネットなどで調べる。 【事後学修】 配布資料を再度読み直して、疑問点を整理する。 | 【事前学修】 2時間 【事後学修】 2時間 |
第5回 | 室内音響、残響 ・壁、天井などに囲まれた室内空間での音の特性について学ぶ。 | 【事前学修】 屋外と比較して、室内の音環境にはどんな特徴があるか、参考書、インターネットなどを使って調べる。 【事後学修】 配布資料を再度読み直して、疑問点を整理する。 | 【事前学修】 2時間 【事後学修】 2時間 |
第6回 | 騒音測定と音源探査 ・効果的な騒音対策のために必要な騒音測定法と音源探査技術について学ぶ。 | 【事前学修】 各種の音源探査技術についてインターネット、文献などで調査する。 【事後学修】 配布資料を再度読み直して、疑問点を整理する。 | 【事前学修】 2時間 【事後学修】 2時間 |
第7回 | 流体騒音と波動方程式 ・流体音に関する波動方程式、流体音の特性、流体騒音低減の基本的な考え方について学ぶ。 | 【事前学修】 粘性流体の運動方程式、圧縮性流体の運動方程式を復習しておく。 【事後学修】 配布資料を再度読み直して、疑問点を整理する。 | 【事前学修】 2時間 【事後学修】 2時間 |
第8回 | 流れの騒音、エオルス音 ・流体騒音低減の入門としてのエオルス音の特性と制御手法を学ぶ。 | 【事前学修】 流体の運動に伴って発生する音をリストアップし、その発生原因を推定する。 【事後学修】 配布資料を再度読み直して、疑問点を整理する。 | 【事前学修】 2時間 【事後学修】 2時間 |
第9回 | ファン騒音 ・冷却装置や換気設備に用いられる送風機の騒音発生メカニズムと静粛化技術を学ぶ。 | 【事前学修】 送風機の種類と用途に関して参考書、インターネットなどで調べて、理解する。 【事後学修】 配布資料を再度読み直して、疑問点を整理する。 | 【事前学修】 2時間 【事後学修】 2時間 |
第10回 | 遮音と吸音 ・騒音の伝搬特性および遮音、吸音による伝搬系対策について学ぶ。 | 【事前学修】 遮音材料、吸音材料の種類と特徴について参考書、インターネットなどで調べる。 【事後学修】 配布資料を再度読み直して、疑問点を整理する。 | 【事前学修】 2時間 【事後学修】 2時間 |
第11回 | 消音器(サイレンサー) ・消音器の種類と消音メカニズムについて学び、吸音ダクトの設計事例を紹介する。 | 【事前学修】 消音器(サイレンサー)の種類と用途について参考書、インターネットなどで調べて、理解する。 【事後学修】 配布資料を再度読み直して、疑問点を整理する。 | 【事前学修】 2時間 【事後学修】 2時間 |
第12回 | 低周波音 ・低周波の発生源と特性について学ぶ。 | 【事前学修】 最近増加傾向にある低周波音問題にどんなものがあるのか、インターネット、文献などで調べる。 【事後学修】 配布資料を再度読み直して、疑問点を整理する。 | 【事前学修】 2時間 【事後学修】 2時間 |
第13回 | 交通機械の騒音制御 ・道路交通、航空機、鉄道の騒音と制御の概要について紹介する。 | 【事前学修】 交通騒音による社会問題についてインターネット、文献などで調べて、概要を理解する。 【事後学修】 配布資料を再度読み直して、疑問点を整理する。 | 【事前学修】 2時間 【事後学修】 2時間 |
第14回 | 静粛設計および最終レポート課題の提示 ・静粛設計検討事例を紹介し、静粛化技術の要点を学ぶ。 | 【事前学修】 売れる機械製品に必要な技術要素を調べて、リストアップする。 【事後学修】 講義全体を振り返り、疑問点を整理する。課題レポート作成に必要な情報について調べる。 | 【事前学修】 2時間 【事後学修】 2時間 |
第15回 | 最終レポート課題の解説 ・静粛化課題の解決方法を解説し、講義全体のQ & Aを行う。 | 【事前学修】 課題レポートの作成 | 【事前学修】 4時間 |
その他
教科書 | |
---|---|
参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
(一社)日本機械学会編 機械工学便覧 α2編「機械力学」, α4編「流体工学」, γ2編「流体機械」, γ3編「熱機器」, γ10編「環境システム」
これらの参考図書を、適宜利用して事前学習の参考にしてください。
|
成績評価の方法 及び基準 |
課題レポートの成績で評価(60点以上で合格) |
質問への対応 | 講義の前後に、質問に対して口頭で回答します。 それ以外の時間での質問は、下記のメールアドレスへ連絡ください。 |
研究室又は 連絡先 |
メールアドレス:kurita.takeshi21@nihon-u.ac.jp なお、メールの件名の冒頭に【静粛工学特論】と表記してください。 |
オフィスアワー | |
学生への メッセージ |