2024年 大学院理工学研究科 シラバス - 精密機械工学専攻
設置情報
科目名 | 有限要素法 | ||
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設置学科 | 精密機械工学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 青木 義男 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 木曜5 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | G45A |
クラス |
概要
学修到達目標 | 近似解法である有限要素法の基礎理論と実際の解析手順を学んで解析モデルを作り、数値解析を実践できるようになる。また解析結果とその妥当性について評価・分析することができる。 |
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授業形態及び 授業方法 |
対面授業を基本とし,後日、授業録画をオンデマンド配信するハイブリット型授業とする。 有限要素法の基本原理ならびに、二次元弾性体の応力解析法について定式化と数値解析と結果評価法について学ぶ。 |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
偏微分方程式,材料力学,工業力学,弾性学などの基礎知識があることが望ましい。 |
授業計画
第1回 | 境界値問題と偏微分方程式の基礎 | 【事前学習】有限要素法の予備知識として必要となる境界値問題と偏微分方程式について学んでおくこと。 【事後学習】境界値問題と偏微分方程式に基づいた構造解析や強度計算の手法について理解を深めておくこと。 | 4 |
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第2回 | エネルギー変分原理の基礎 | 【事前学習】エネルギー変分原理の連続体力学における応用とその考え方について学んでおくこと。 【事後学習】エネルギー変分原理に基づいた構造解析や強度計算の手法について理解を深めておくこと。 | 4 |
第3回 | 仮想仕事の原理 | 【事前学習】有限要素法で重要となる仮想仕事の原理について学んでおくこと。 【事後学習】仮想仕事の原理における停留ポテンシャルエネルギーがエネルギー最小値と等価であることを理解し、定式化できるようにしておくこと。 | 4 |
第4回 | 離散化解析の基礎 | 【事前学習】有限要素法における離散化手法の原理と考え方について学んでおくこと。 【事後学習】離散化解析における定式化について理解し、プログラミングに繋げられるよう理解を深めておくこと。 | 4 |
第5回 | 有限要素法の定式化 -内挿関数による変位の近似ー | 【事前学習】離散化された要素内での変形を定義する関数についての基本的な考え方を学んでおくこと。 【事後学習】要素内での変形様式を定義する変位関数を決定し、定式化していく手順について理解を深めておくこと。 | 4 |
第6回 | 有限要素法の定式化 -ひずみ変換マトリクスー | 【事前学習】離散化された要素内でのひずみを定義するひずみ変換マトリクスについて考え方を学んでおくこと。 【事後学習】ひずみー変位関係式(ひずみ変換マトリクス)を使って変位関数を要素内ひずみ成分に定式化する手順について理解を深めておくこと。 | 4 |
第7回 | 有限要素法の定式化 -応力ーひずみ関係と剛性方程式ー | 【事前学習】離散化された要素内での応力成分を定義する応力ーひずみ関係式と一般化されたフックの法則との関連性を学んでおくこと。 【事後学習】各応力成分を節点変位量ベクトルと関係づける行列式と要素剛性方程式を定式化する手順について理解を深めておくこと。 | 4 |
第8回 | 有限要素法の定式化 -節点自由度の考え方と境界条件の設定ー | 【事前学習】要素間の変形の連続性を保証する節点とその自由度のもつ物理的な意味合いについて学んでおくこと。 【事後学習】解析対象の荷重条件や境界条件に応じた節点自由度と境界条件の設定方法について理解を深めておくこと。 | 4 |
第9回 | 各種有限要素について -適合要素と非適合要素ー | 【事前学習】適合要素と非適合要素の違いやどのような種類があるかについて学んでおくこと。 【事後学習】適合要素や非適合要素それぞれの利点・欠点やその選択方法について理解を深めておくこと。 | 4 |
第10回 | 有限要素法による曲げ問題の定式化 | 【事前学習】有限要素法による曲げ問題の定式化と数値計算手順について学んでおくこと。 【事後学習】有限要素法による曲げ問題の定式化と数値計算手順について理解を深めておくこと。 | 4 |
第11回 | 二次元弾性体の平面応力問題の定式化 | 【事前学習】有限要素法による平面応力問題、例えば円孔板の応力集中現象の数値解析事例などについて学んでおくこと。 【事後学習】二次元の平面応力問題における定式化と数値計算の事例を参考に、適切な要素分割、荷重条件設定の設定法などについて理解を深めておくこと。 | 4 |
第12回 | 二次元弾性体の振動解析の事例 | 【事前学習】有限要素法による振動解析、例えば平板の固有値問題の数値解析事例などについて学んでおくこと。 【事後学習】平板の固有値問題における定式化と数値計算事例を参考に、固有値解法や連続体の振動モードについて理解を深めておくこと。 | 4 |
第13回 | 近似解の精度評価と解析モデル改善方法 | 【事前学習】有限要素法における近似解の精度評価ならびに解析モデルの改善法について学んでおくこと。 【事後学習】有限要素法における近似解の精度や解析モデルの改善方法について理解を深めておくこと。 | 4 |
第14回 | 非線形問題への拡張 | 【事前学習】有限要素法の非線形問題への適用について定式化の基礎式について学んでおくこと。 【事後学習】有限要素法の非線形問題の定式化と解析手順について、座屈問題や材料非線形問題の事例を参考に理解を深めておくこと。 | 4 |
第15回 | 応力法、ハイブリット法、フレキシビリティ法 | 【事前学習】一般的な変位法に対して、異なる定式化法となる応力法、ハイブリット法、フレキシビリティ法について学んでおくこと。 【事後学習】応力法、ハイブリット法、フレキシビリティ法の定式化法と共に変位法に対する優位点・欠点について理解を深めておくこと。 | 4 |
その他
教科書 | |
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参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
鷲津 久一郎 『有限要素法ハンドブック 1 -基礎編ー』 培風館 1981年
有限要素法の原理と定式化、解析モデルの設定についての基本的な知識を習得するための情報が網羅されている参考書
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成績評価の方法 及び基準 |
LMSを利用した演習課題(40%)、最終課題レポート(60%)から総合的に判断する。 |
質問への対応 | E-mailならびに研究室への連絡にて対応する。 |
研究室又は 連絡先 |
船橋校舎7号館2階726号室 TEL: 047-469-5238, FAX: 047-467-9504 E-mail: aoki.yoshio@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
木曜 船橋 18:20 ~ 19:30
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学生への メッセージ |
有限要素法の原理と定式化、解析モデルの設定と様々な境界値問題への適用法の基礎知識を身につけてもらいたい。 |