2024年 大学院理工学研究科 シラバス - 電気工学専攻
設置情報
科目名 | エネルギー環境工学特論 | ||
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設置学科 | 電気工学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 吉川 将洋 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 金曜6 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | I56B |
クラス | A・B | ||
その他 | 実務経験のある教員による授業科目 |
概要
学修到達目標 | 本講義では、①日本のエネルギー事情、電気エネルギー需給の概要、②高効率発電技術の近代における歴史的発展の経緯、③発電技術がシステム工学、熱工学、材料工学、化学工学および環境工学の集体系である事を理解できるようになる。さらに、環境にやさしい重要技術となる④燃料電池、ガスタービン技術、石炭ガス化技術については、必要な知識を持つことができると共に、⑤高効率発電と環境保全技術との関連を説明できるようになる。 |
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授業形態及び 授業方法 |
本講義は対面方式の講義で行う。受講者は、発電技術がシステム工学、熱工学、材料工学、化学工学および環境工学の集体系である事を理解する。また、 電気事業の中央研究機関で実施してきた研究活動を基に、今後の重要技術となる燃料電池、ガスタービン、石炭ガス化について最先端の技術と問題点を紹介し、高効率発電と環境保全技術を両立するために取り組まれている研究課題がどのようなものであるかを理解する。 |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
発変電工学I,発変電工学IIを受講していること |
授業計画
第1回 | 【講義内容】全講義の概要説明と最近のエネルギーに関するトピックの紹介 北海道で起きた日本初のブラックアウトについて | 【事前準備】シラバスの内容を確認の上、授業に臨むこと(60分) 【事後学習】紹介したトピックについて各自が調査し、学生間でさらに議論してまとめること(180分) | 4時間 |
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第2回 | 【講義内容】世界・日本のエネルギー事情について 現状の世界・日本のエネルギー事情について理解を深める | 【事前準備】指定した最新資料を読み日本のエネルギー事情について疑問点を整理すること(120分) 【事後学習】日本のエネルギー事情と電力事情について整理し、ノートにまとめること(120分) | 4時間 |
第3回 | 【講義内容】電力と各種発電システム 学部の講義である発変電工学I、IIで学んだ内容の復習を中心に講義を行う | 【事前準備】教科書P80~P108ならびに発変電工学Ⅰで使用した教科書該当部分について読み発電システムの概要について忘れている点等を整理しておくこと(120分) 【事後学習】日本における過去の電源構成と現在の電源構成との違い・変化を整理しまとめておくこと(120分) | 4時間 |
第4回 | 【講義内容】エネルギーと環境1(電気事業におけるCO2対策、温室効果ガス排出状況等 京都議定書(COP3)から現在に至るCOP会議等の内容を理解する | 【事前準備】地球温暖化問題への世界の取り組みや、日本の取り組みについて調べ、質問を取りまとめておくこと(120分) 【事後学習】京都議定書の約束値と日本の目標値達成状況についてまとめておくこと(120分) | 4時間 |
第5回 | 【講義内容】エネルギーと環境2 第2約束期間~パリ協定以降までの流れを理解する | 【事前準備】第二約束期間以降の地球温暖化取り組み状況について調べておくこと(120分) 【事後学習】現在の日本の削減目標を達成するための具体的な取り組みについて調査すること(120分) | 4時間 |
第6回 | 【講義内容】エネルギーと環境3 各自のプレゼンテーション(15分)とその内容に関するディスカッション | 【事前準備】各自が調査したSBTについてプレゼン資料(10分発表+5分質疑)を作成すること(120分) 【事後学習】講義中の質疑を反映させた資料の再作成を行うこと(120分) | 4時間 |
第7回 | 【講義内容】熱力学基礎と宿題内容の説明 環境問題解決2050年CO2排出0へ向けた取組みとして火力が取り組んでいる内容を理解する | 【事前準備】火力発電技術の理解に不可欠な熱力学について予習しておくこと(120分) 【事後学習】講義内容に関連する例題を解き、宿題を行うこと(120分) | 4時間 |
第8回 | 【講義内容】ガスタービン複合発電技術 | 【事前準備】ガスタービンや汽力発電の基本サイクルであるブレイトンサイクルとランキンサイクルについて予習しておくこと(120分) 【事後学習】宿題を行うこと(120分) | 4時間 |
第9回 | 【講義内容】石炭ガス化技術 | 【事前準備】石炭の微粉炭燃焼とガス化技術に関して該当する教科書を読み、理解できない箇所をまとめておくこと(120分) 【事後学習】空気吹き、酸素吹きIGCCについて両者の特徴をまとめておくこと(120分) | 4時間 |
第10回 | 【講義内容】宿題の解説と演習(発展問題) | 【事前準備】これまでに提出した宿題を復習し、質問点を整理しておくこと(120分) 【事後学習】解けなかった問題について復習すること(120分) | 4時間 |
第11回 | 【講義内容】負荷平準化の必要性と電力貯蔵技術 | 【事前準備】教科書P116~P137を読み、質問点を整理しておくこと(120分) 【事後学習】電力貯蔵技術を5つのエネルギー変換技術で整理できることや、電池の種類をまとめておくこと(120分) | 4時間 |
第12回 | 【講義内容】燃料電池基礎(開発背景・原理・歴史) | 【事前準備】燃料電池に関する効率や起電力の計算方法について予習すること(120分) 【事後学習】講義で出題した宿題について実施すること(120分) | 4時間 |
第13回 | 【講義内容】低温形燃料電池 | 【事前準備】燃料電池の種類を調べ、PEFCに関して事前に調べておくこと(120分) 【事後学習】講義で出題した宿題について実施すること(120分) | 4時間 |
第14回 | 【講義内容】高温形燃料電池発電 | 【事前準備】溶融炭酸塩形および固体酸化物形燃料電池についてその発電原理原理を事前に調べ、質問点をまとめておくこと(120分) 【事後学習】燃料電池の起電力計算方法やガス流量計算方法を取りまとめておくこと(120分) | 4時間 |
第15回 | 【講義内容】 各自のプレゼンテーション(15分)とその内容に関するディスカッション | 【事前準備】これまでに学んだ環境とエネルギーの知識を踏まえ、現在各人が取り組んでいる研究テーマが環境問題に対してどのように貢献できるか考えをまとめる(120分) 【事後学習】他人の意見を取り入れた上で再考してレポートとしてまとめ、提出すること(120分) | 4時間 |
その他
教科書 |
田中忠良 『環境エネルギー工学』 パワー社 1999年 第2版
関連する資料を適宜配布
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参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
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成績評価の方法 及び基準 |
成績の評価項目と評価基準は以下の通り。 ①講義参画度等の平常点による評価:20 ②提出物による評価:80 以上によりレポート、平常点を総合的に評価しS~Eの成績評価を行う。 |
質問への対応 | 随時対応します。メールまたは電話で連絡下さい。日時・場所を設定します。 |
研究室又は 連絡先 |
研究室:タワースコラS1502 連絡先:yoshikawa.masahiro@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
火曜 駿河台 10:00 ~ 11:30
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学生への メッセージ |