2024年 大学院理工学研究科 シラバス - 電子工学専攻
設置情報
科目名 | 電子計測工学特論 | ||
---|---|---|---|
設置学科 | 電子工学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 作田・田邊 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 月曜3 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | J13A |
クラス | |||
その他 | 実務経験のある教員による授業科目 |
概要
学修到達目標 | 近年の計測技術はより先進的な社会創造のための方向性を見据えて進んでいる。電子計測の基本は国家標準の維持であり,絶対測定の確立とトレーサビリティ強化が重要であることから説き起す。次に,計測の分野ではアイデアが大切であることを,外部研究機関(電気計測部門)での勤務経験を生かしつつ幾つかの例を挙げて説明する。本講義では先駆者達の知恵やアイデア・工夫等を勉強し,計測に関する知識を深めるだけでなく,更には柔軟な発想力を養うことを目的とする。この講義を学修することにより,国際標準化の意義やその動向,および,最新の計測の根底にある考え方を理解することができる。 |
---|---|
授業形態及び 授業方法 |
基本的に対面授業で実施する。 講義,輪講及び発表会形式を組み合わせて行う。 理解を深めるため、課題や演習を行う。 |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
シラバス内に記載されている事前学修・事後学修を実施すること。 |
授業計画
第1回 | ガイダンス: まず初めに,作田より,この講義の目的・エレクトロニクス分野の中の位置づけと共に,担当する講義内容について概説する。また,併せて国家標準・絶対測定の確立とトレーサビリティなどについても説明する。次に,田邊より担当する講義に関して,電磁界理論に基づく計測について概説する。更に,社会における計量技術の実例として電力量計測についても紹介する。 | 【事前学習】学部で勉強した計測系科目の要点を復習しておくこと。 【事後学習】今回の内容について要点を整理し,理解を深める。 | 【事前学習】[2時間] 【事後学習】[2時間] |
---|---|---|---|
第2回 | スマートグリッドと計量技術: 震災復興以来,省CO2対策の一環として,スマートグリッドとこれに付随した計量技術が重要となっている。この概要と課題等について概説する。 | 【事前学習】講義資料を事前に配布するので,資料中にある専門用語などについて調べておくこと。 【事後学習】資料教材の内容を見返しながら,授業中に議論した事柄について理解を深める。 | 【事前学習】[2時間] 【事後学習】[2時間] |
第3回 | 国際単位系と国際標準: 国際単位系の仕組みと国際標準の重要性と国際標準化機関の役割などについて勉強する。 | 【事前学習】講義資料を事前に配布するので,資料中にある専門用語などについて調べておくこと。 【事後学習】資料教材の内容を見返しながら,授業中に議論した事柄について理解を深める。 | 【事前学習】[2時間] 【事後学習】[2時間] |
第4回 | 不確かさについて(1): 「不確かさ」の概念とその評価の概要について勉強する。 | 【事前学習】講義資料を事前に配布するので,資料中にある専門用語などについて調べておくこと。 【事後学習】資料教材の内容を見返しながら,授業中に議論した事柄について理解を深め,資料中の演習問題を解いておくこと。 | 【事前学習】[2時間] 【事後学習】[2時間] |
第5回 | 不確かさについて(2): タイプA,Bの不確かさ評価,不確かさの合成と拡張不確かさについて勉強し,更に,課題を利用した総合演習を通じて,理解を深める。 | 【事前学習】前回の講義内容について復習し,さらに講義資料の残りの部分について予習しておくこと。 【事後学習・レポート】「不確かさ」に関する一連の講義内容の理解を深めることとして,資料内のすべての演習問題を解き,レポートとして提出すること。提出期限および注意すべきことについては講義の際に連絡する。 | 【事前学習】[2時間] 【事後学習・レポート】[2時間] |
第6回 | ポインティングベクトルの計測とその実際(I), GISにおける電界,磁界,電位,ベクトルポテンシャル,ポインティングベクトルの理論について勉強する。 | 【事前学習】ポインティングベクトルについて後掲の参考書などにより復習する。 【事後学習・レポート】資料教材の内容を見返しながら,授業中に議論した事柄について理解を深める。また,各自にレポート課題,提出期限,フィードバック方法などを提示する。 | 【事前学習】[2時間] 【事後学習・レポート】[2時間] |
第7回 | ポインティングベクトルの計測とその実際(II),ポインティングベクトル変換器について勉強する。 | 【事前学習】前回議論した事柄について質問をまとめる,また今回部分について予習する。 【事後学習】資料教材の内容を見返しながら,授業中に議論した事柄について理解を深める。またレポートの構想を練ること。 | 【事前学習】[2時間] 【事後学習】[2時間] |
第8回 | ポインティングベクトルの計測とその実際(III),ポインティングベクトル計測システムについて勉強する。 | 【事前学習】前回議論した事柄について質問をまとめる,また今回部分について予習する。 【事後学習】課題レポートを完成させる。 | 【事前学習】[2時間] 【事後学習】[2時間] |
第9回 | 周波数標準とその動向: SI単位系の中で最も精度の高い周波数源について,その構成や近年の動向,応用分野等について概説する。 | 【事前学習】講義資料を事前に配布するので,資料中にある専門用語などについて調べておくこと。 【事後学習】資料教材の内容を見返しながら,授業中に議論した事柄について理解を深める。 | 【事前学習】[2時間] 【事後学習】[2時間] |
第10回 | 周波数標準と周波数安定度の計測(1): 周波数安定度の尺度と位相雑音の評価法について,位相雑音測定系の数理,特に,周波数領域と時間領域間の関係について勉強する。 | 【事前学習】講義資料を事前に配布する。学部で勉強したフーリエ変換等の数式が多く出てくるので,内容を確認し,要点を押さえておくこと。 【事後学習】資料教材の内容を見返しながら,授業中に議論した事柄について理解を深める。 | 【事前学習】[2時間] 【事後学習】[2時間] |
第11回 | 周波数標準と周波数安定度の計測(2): ディジタル通信など応用に係わるジッタ評価と共に,近年の超低位相雑音測定への道筋について勉強する。 | 【事前学習】講義資料を事前に配布する。内容を確認し,要点を押さえておくこと。 【事後学習・レポート】資料教材の内容を見返しながら,授業中に議論した事柄について理解を深める。また,作田担当文を総括し,課題・提出期限等について説明する。 | 【事前学習】[2時間] 【事後学習・レポート】[2時間] |
第12回 | 有限差分時間領域法(FDTD法)と電磁界計測(I), Maxwellの電磁方程式の時間差分について勉強する。 | 【事前学習】Maxwellの電磁方程式について後掲の参考書などにより復習する。 【事後学習・レポート】資料教材の内容を見返しながら,授業中に議論した事柄について理解を深める。各自にレポート課題,提出期限,フィードバック方法などを提示する。 | 【事前学習】[2時間] 【事後学習・レポート】[2時間] |
第13回 | 有限差分時間領域法(FDTD法)と電磁界計測(II),Maxwellの電磁方程式の空間差分,Courant条件について勉強する。 | 【事前学習】前回議論した事柄について質問をまとめる,また今回部分について予習する。 【事後学習】資料教材の内容を見返しながら,授業中に議論した事柄について理解を深める。またレポートの構想を練ること。 | 【事前学習】[2時間] 【事後学習】[2時間] |
第14回 | 有限差分時間領域法(FDTD法)と電磁界計測(III),FDTD法のフローチャート,電磁界シミュレーションと計測について勉強する。 | 【事前学習】前回議論した事柄について質問をまとめる,また今回部分について予習する。 【事後学習】資料教材の内容を見返しながら,授業中に議論した事柄について理解を深める。またレポートの構想を練ること。 | 【事前学習】[2時間] 【事後学習】[2時間] |
第15回 | 有限差分時間領域法(FDTD法)と電磁界計測(IV),一次元電磁界シミュレーション演習を行う。 | 【事前学習】前回議論した事柄について質問をまとめる,また今回部分について予習する。 【事後学習】課題レポートを完成させる。 | 【事前学習】[2時間] 【事後学習】[2時間] |
その他
教科書 |
『必要に応じて,プリント・資料を配布する。』
|
---|---|
参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
伊藤 彰義 『図でよくわかる 電磁気学 』 コロナ社 2014年
宇野 亨 『FDTD法による電磁界およびアンテナ解析』 コロナ社
|
成績評価の方法 及び基準 |
以下のように,平常点と最終課題レポートをそれぞれ50%で評価する。 ・平常点:毎回の授業に対するレポート(小演習を含む)等 ・最終課題レポート |
質問への対応 | いつでも対応します。 |
研究室又は 連絡先 |
作田:講師室 sakuta.yukinori@nihon-u.ac.jp 田邊:講師室 tanabe.kazuo@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー | |
学生への メッセージ |