2024年 大学院理工学研究科 シラバス - 物質応用化学専攻
設置情報
科目名 |
化学工学特論Ⅱ
CCUS 持続可能な循環型社会実現のための技術開発
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設置学科 | 物質応用化学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 大場 茂夫 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 金曜3・4 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | L53A |
クラス | 化学工学特論II |
概要
学修到達目標 | デジタル技術による仕事のやり方の変化、地球温暖化進展による環境、経済構造の変化、長寿命化による人生設計の変化等、今後30年間に生じる様々な変化の中で、素早く変化にに適応できる人材を育成することを目的とした適応力習得を目的とする。 |
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授業形態及び 授業方法 |
ハイブリッド型:対面授業を基本とするが、Google Classroomを使用したオンデマンドでの教材配布、自習形式を併用する。課題、レポート提出などは、メールまたはGoogleClassroomを使用。 Class code 77y6fem https://classroom.google.com/c/NjY1MTkxMDQ5NzIx?cjc=77y6fem e-mail support@at-pp.co.jp |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
ハイブリッド型:対面授業を基本とするが、Google Classroomを使用したオンデマンドでの教材配布、自習形式を併用する。課題、レポート提出などは、メールまたはGoogleClassroomを使用。 Class code 77y6fem https://classroom.google.com/c/NjY1MTkxMDQ5NzIx?cjc=77y6fem e-mail support@at-pp.co.jp |
授業計画
第1回 | 序論 ー1 資源、エネルギー消費と温暖化; 温暖化進展と人間活動の関係性については、近年の研究で疑問がないとされ、人間活動による温暖化ガス排出削減が強く求められる夕になった。現在の排出量や温暖化効果係数、排出源と排出地域などについて解説し、最終的に温暖化を制御する排出量抑制が、様々な社会活動、経済に及ぼす影響について解説する。 | 事前学習;講義配布資料をよく読み、地球資源、エネルギー消費と温暖化の関連について理解し不明点は講義時間内に質問できるようにしておく。 事後学習; 講義で学んだ点を整理し、最終回の発表の準備を行う。 | 事前学習;90分 事後学習;90分 |
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第2回 | 序論ー2 CCUSで工学はどう変わる?:カーボンニュートラル(CN)という目標達成のため、多くの産業分野でCCUS技術を取り入れた新プロセス研究開発と、CO2排出量を原材料、輸送、製造、消費、廃棄の各段階で評価する評価法(LCA)が必要とされている。境界条件が大きく変化するなかで工学的開発手法の見直しが必要とされ研究開発が進められている。その概要を解説する。 | 事前学習;講義配布資料をよく読み、社会、産業、特に工学のCCUSに伴う変化ついて理解し不明点は講義時間内に質問できるようにしておく。 事後学習; 講義で学んだ点を整理し、最終回の発表の準備を行う。 | 事前学習;90分 事後学習;90分 |
第3回 | CCUS エネルギー (1) すべての産業、社会活動の基礎を支えるエネルギー産業におけるCCUSの取り組みを、石油採掘(EOR、CCS)、火力発電燃料転換(水素、アンモニア)、地熱発電などについて解説する。 | 事前学習;講義配布資料をよく読み、石油採掘(EOR、CCS)、火力発電燃料転換(水素、アンモニア)、地熱発電などついて理解し不明点は講義時間内に質問できるようにしておく。 事後学習; 講義で学んだ点を整理し、最終回の発表の準備を行う。 | 事前学習;90分 事後学習;90分 |
第4回 | CCUS エネルギー (2)すべての産業、社会活動の基礎を支えるエネルギー産業におけるCCUSのための次世代エネルギー源(代替燃料)として水素、アンモニア、合成メタン、合成油(例えばSAF)の製造、輸送、貯蔵、利用について解説する。 | 事前学習;講義配布資料をよく読み、(代替燃料)として水素、アンモニア、合成メタン、合成油(例えばSAF)の製造、輸送、貯蔵、利用について理解し不明点は講義時間内に質問できるようにしておく。 事後学習; 講義で学んだ点を整理し、最終回の発表の準備を行う。 | 事前学習;90分 事後学習;90分 |
第5回 | CCUS 化学産業 (1) 化学産業におけるCO2排出は、スチーム発生のためのボイラでの化石燃料使用や、合成ガス生成におけるCO2発生があり、ヒートポンプ(HP)の利用や、CO2回収再利用などが検討されてる。メタノール合成を例として解説する。 | 事前学習;講義配布資料をよく読み、ヒートポンプ(HP)の利用や、CO2回収再利用などついて理解し不明点は講義時間内に質問できるようにしておく。 事後学習; 講義で学んだ点を整理し、最終回の発表の準備を行う。 | 事前学習;90分 事後学習;90分 |
第6回 | CCUS 化学産業 (2) 現在の化学産業は、石油からナフサ、エチレンを経て、ポリマーを含む多くの製品を生み出している。石油に代わる原料を使用したエチレン製造を例として石油化学における原料転換を解説する。 | 事前学習;講義配布資料をよく読み、エチレン製造を例として石油化学における原料転換について理解し不明点は講義時間内に質問できるようにしておく。 事後学習; 講義で学んだ点を整理し、最終回の発表の準備を行う。 | 事前学習;90分 事後学習;90分 |
第7回 | CCUS 鉄、セメント (1) CO2排出量が多い産業分野である製鉄、セメント製造と建築土木分野のCCUSの取り組みを紹介する。 ここでは、製鉄におけるCCUSの取り組みと、製鉄とセメントでのCCUSとの関連について解説する。 | 事前学習;講義配布資料をよく読み、製鉄におけるCCUSの取り組みと、製鉄とセメントでのCCUSとの関連について理解し不明点は講義時間内に質問できるようにしておく。 事後学習; 講義で学んだ点を整理し、最終回の発表の準備を行う。 | 事前学習;90分 事後学習;90分 |
第8回 | CCUS 鉄、セメント (2)CO2排出量が多い産業分野である製鉄、セメント製造と建築土木分野のCCUSの取り組みを紹介する。 ここでは、土木、建築分野でのCCUSの取り組みについて解説する。 | 事前学習;講義配布資料をよく読み、土木、建築分野でのCCUSの取り組みについて理解し不明点は講義時間内に質問できるようにしておく。 事後学習; 講義で学んだ点を整理し、最終回の発表の準備を行う。 | 事前学習;90分 事後学習;90分 |
第9回 | CCUS バイオ (1) バイオ資源活用によるCCUSとして、植物資源を使用したバイオマス燃料が発電燃料として活用されている。 一方、回収CO2を利用して藻類から油脂を回収する研究開発が進められている。 航空燃料(SAF)やディーゼル燃料として使用する研究を解説する。 | 事前学習;講義配布資料をよく読み、航空燃料(SAF)やディーゼル燃料として使用する研究について理解し不明点は講義時間内に質問できるようにしておく。 事後学習; 講義で学んだ点を整理し、最終回の発表の準備を行う。 | 事前学習;90分 事後学習;90分 |
第10回 | CCUS バイオ (2) 近年、海中の藻類によるCO2吸収、貯留の評価が進み、ブルーカーボンとしてCCUSの有力な手法の一つと考えられてきた。現状のブルーカーボンについての取り組みを解説する。 | 事前学習;講義配布資料をよく読み、現状のブルーカーボンについての取り組みについて理解し不明点は講義時間内に質問できるようにしておく。 事後学習; 講義で学んだ点を整理し、最終回の発表の準備を行う。 | 事前学習;90分 事後学習;90分 |
第11回 | CCUS 廃棄物処理 (1)人間活動における廃棄物排出は、有害物質処理にとどまらず、処理に関連して排出されるメタン、CO2などを抑制、回収、再利用などが求められている。ここでは、ごみ処理設備におけるメタン排出抑制、回収利用やCO2回収、利用などについて解説する。 | 事前学習;講義配布資料をよく読み、ごみ処理設備におけるメタン排出抑制、回収利用やCO2回収、利用などについて理解し不明点は講義時間内に質問できるようにしておく。 事後学習; 講義で学んだ点を整理し、最終回の発表の準備を行う。 | 事前学習;90分 事後学習;90分 |
第12回 | CCUS 廃棄物処理 (2)人間活動における廃棄物排出は、有害物質処理にとどまらず、処理に関連して排出されるメタン、CO2などを抑制、回収、再利用などが求められている。ここでは、排水処理設備におけるメタン回収利用やCO2回収、利用などについて解説する。 | 事前学習;講義配布資料をよく読み、排水処理設備におけるメタン回収利用やCO2回収、利用などについて理解し不明点は講義時間内に質問できるようにしておく。 事後学習; 講義で学んだ点を整理し、最終回の発表の準備を行う。 | 事前学習;90分 事後学習;90分 |
第13回 | CCUS 将来展望 (1) CCUSはCNに至る過程で重要な一つの要素ではあるが、それだけでCNに到達できる保証はない。排出されたCO2を大気から直接回収するDACも選択肢の一つと言われている。DACの現状と課題を解説する。 | 事前学習;講義配布資料をよく読み、排出されたCO2を大気から直接回収するDACについて理解し不明点は講義時間内に質問できるようにしておく。 事後学習; 講義で学んだ点を整理し、最終回の発表の準備を行う。 | 事前学習;90分 事後学習;90分 |
第14回 | CCUS 将来展望 (2) 50年先を展望したエネルギー源と社会における経済活動とCCUS技術開発のシナリオについて解説を行う。 | 事前学習;講義配布資料をよく読み、50年先を展望したエネルギー源と社会における経済活動とCCUS技術開発のシナリオについて理解し不明点は講義時間内に質問できるようにしておく。 事後学習; 講義で学んだ点を整理し、最終回の発表の準備を行う。 | 事前学習;90分 事後学習;90分 |
第15回 | 君のCCUS展望とReview 本講義を通じて、聴講生がCCUSについて学び興味を持った分野について、何がしたいかについてプレゼンを行う。 | 事前学習;聴講生がCCUSについて学び興味を持った分野について、何がしたいかについてプレゼンできるようにしておく。また想定される質問に答えられるように発表資料の補足資料も作成するとよい。 事後学習; 講義で学んだ点を整理し、最終回の発表の準備を行う。 | 事前学習;90分 事後学習;90分 |
その他
教科書 |
教科書として指定する書籍は用意しない。資料を作成し配布する。
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参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
課題作成用の参考資料として、分野別文献を用意し、興味ある分野について学べるようにする。
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成績評価の方法 及び基準 |
授業中の課題レポート、最終回終了時の課題レポートの作成と提出。 |
質問への対応 | 授業中の質問は、その場で答えられる場合には、その場でお答えします。また授業後の質問は、その場で答えられなかった質問の回答も含め、e-mailで行う。 |
研究室又は 連絡先 |
株式会社 応用物性研究所 大場茂夫 e-mail : support@at-pp.co.jp 尚、e-mailの表題に、必ず大学、学部、学籍番号、氏名を明記すること。 |
オフィスアワー | |
学生への メッセージ |
地球温暖化の急激な進行とそれに伴う異常気象は、近年の社会、経済の大きな変革を世界規模で行うことの必要性を示しています。 今後50年の社会の変化に適応できる化学系エンジニアには、どのようなスキルが求められるのかを考える機会を提供します。 |