2024年 大学院理工学研究科 シラバス - 物理学専攻
設置情報
科目名 |
場の理論特論Ⅰ
場の理論の基礎を学ぶ
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設置学科 | 物理学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 出口 真一 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 火曜5 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | M25B |
クラス |
概要
学修到達目標 | 素粒子論、原子核理論、物性論、その他の関連分野で重要となる、正準量子化によるオーソドックスな場の量子論を理解する。 前半の約2/3はシュレーディンガー場を題材にした非相対論的場の量子論について学習し、摂動計算、自発的対称性の破れ、超流動, 超伝導などの理解を目指す。後半の約1/3は相対論的場の量子論について学習し、電磁場の量子化やゲージ理論の初歩について理解を深める。この科目を習得することにより、場の理論の基礎が理解できると共に高い計算力が身に付く。 |
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授業形態及び 授業方法 |
「対面授業」 あらかじめCST-Voiceで講義ノートを公開し、その内容をプロジェクターと黒板を用いて解説する。 |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
準備学習として、前回の講義の内容を復習すると共に、次回の講義で予定される項目を把握し、講義ノートの内容をよく読んでわからない箇所をまとめておく。予備知識として、力学、量子力学、電磁気学の初歩的知識を有することが望ましい。 |
授業計画
第1回 | 場の理論を学ぶための準備 −粒子の解析力学を復習し、その知識をもとにシュレディンガー場の解析力学を学ぶ。 | 事前学修:CST-Voiceで配布された講義ノートを読み、疑問点や質問事項をまとめておくこと。 事後学修:数式の導き方と講義内容を再確認し、宿題として出されたレポート問題を解くこと。 | 事前学修:2時間 事後学修:2時間 |
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第2回 | シュレディンガー場の量子化 -シュレディンガー場が交換関係または反交換関係を設定することで量子化されることを学習する。前回のレポートを提出すると共に、そこで出された問題の解法を確認する。 | 事前学修:CST-Voiceで配布された講義ノートを読み、疑問点や質問事項をまとめておくこと。 事後学修:数式の導き方と講義内容を再確認し、宿題として出されたレポート問題を解くこと。 | 事前学修:2時間 事後学修:2時間 |
第3回 | 調和振動子の量子力学 -1次元のボース的調和振動子とフェルミ的調和振動子について学習する。また得られた結果の物理的な意味を理解する。前回のレポートを提出すると共に、そこで出された問題の解法を確認する。 事前学習:CST-Voiceで配布された講義ノートを読み、疑問点や質問事項をまとめておくこと(120分)。 事後学習:数式の導き方と講義内容を再確認し、宿題として出されたレポート問題を解くこと(120分)。 | 事前学修:CST-Voiceで配布された講義ノートを読み、疑問点や質問事項をまとめておくこと。 事後学修:数式の導き方と講義内容を再確認し、宿題として出されたレポート問題を解くこと。 | 事前学修:2時間 事後学修:2時間 |
第4回 | シュレディンガー場の量子論 -調和振動子の量子力学の知識を基に、シュレディンガー場の量子化と第2量子化の概要を学ぶ.前回のレポートを提出すると共に、そこで出された問題の解法を確認する。 事前学習:CST-Voiceで配布された講義ノートを読み、疑問点や質問事項をまとめておくこと(120分)。 事後学習:数式の導き方と講義内容を再確認し、宿題として出されたレポート問題を解くこと(120分)。 | 事前学修:CST-Voiceで配布された講義ノートを読み、疑問点や質問事項をまとめておくこと。 事後学修:数式の導き方と講義内容を再確認し、宿題として出されたレポート問題を解くこと。 | 事前学修:2時間 事後学修:2時間 |
第5回 | 多粒子系の量子論 -シュレディンガー場から多粒子系の波動関数を導く.また物質波と確率波の違いについて学習する.前回のレポートを提出すると共に、そこで出された問題の解法を確認する。 | 事前学修:CST-Voiceで配布された講義ノートを読み、疑問点や質問事項をまとめておくこと。 事後学修:数式の導き方と講義内容を再確認し、宿題として出されたレポート問題を解くこと。 | 事前学修:2時間 事後学修:2時間 |
第6回 | シュレディンガー場の相互作用(その1) -シュレディンガー場間の4点相互作用、クーロン相互作用、湯川相互作用を学ぶ。また非線形シュレディンガー方程式を導く.前回のレポートを提出すると共に、そこで出された問題の解法を確認する。 | 事前学修:CST-Voiceで配布された講義ノートを読み、疑問点や質問事項をまとめておくこと。 事後学修:数式の導き方と講義内容を再確認し、宿題として出されたレポート問題を解くこと。 | 事前学修:2時間 事後学修:2時間 |
第7回 | シュレディンガー場の相互作用(その2) -相互作用する多粒子系を考察する。また粒子の相互作用と散乱について学ぶ。前回のレポートを提出すると共に、そこで出された問題の解法を確認する。 | 事前学修:CST-Voiceで配布された講義ノートを読み、疑問点や質問事項をまとめておくこと。 事後学修:数式の導き方と講義内容を再確認し、宿題として出されたレポート問題を解くこと。 | 事前学修:2時間 事後学修:2時間 |
第8回 | シュレディンガー場の相互作用(その3) -摂動展開について学ぶ。またフェルミの黄金律を導く。前回のレポートを提出すると共に、そこで出された問題の解法を確認する。 事前学習:CST-Voiceで配布された講義ノートを読み、疑問点や質問事項をまとめておくこと(120分)。 事後学習:数式の導き方と講義内容を再確認し、宿題として出されたレポート問題を解くこと(120分)。 | 事前学修:CST-Voiceで配布された講義ノートを読み、疑問点や質問事項をまとめておくこと。 事後学修:数式の導き方と講義内容を再確認し、宿題として出されたレポート問題を解くこと。 | 事前学修:2時間 事後学修:2時間 |
第9回 | ネーターの定理と保存則 -シュレディンガー場の作用積分を題材にしてネーターの定理を考察する。また、エネルギー保存則、運動量保存則、電荷の保存則を学ぶ。前回のレポートを提出すると共に、そこで出された問題の解法を確認する。 | 事前学修:CST-Voiceで配布された講義ノートを読み、疑問点や質問事項をまとめておくこと。 事後学修:数式の導き方と講義内容を再確認し、宿題として出されたレポート問題を解くこと。 | 事前学修:2時間 事後学修:2時間 |
第10回 | 自発的対称性の破れ -ヒッグスポテンシャルをもつシュレディンガー場の作用積分を基にして、自発的対称性の破れについて学ぶ。前回のレポートを提出すると共に、そこで出された問題の解法を確認する。 事前学習:CST-Voiceで配布された講義ノートを読み、疑問点や質問事項をまとめておくこと(120分)。 事後学習:数式の導き方と講義内容を再確認し、宿題として出されたレポート問題を解くこと(120分)。 | 事前学修:CST-Voiceで配布された講義ノートを読み、疑問点や質問事項をまとめておくこと。 事後学修:数式の導き方と講義内容を再確認し、宿題として出されたレポート問題を解くこと。 | 事前学修:2時間 事後学修:2時間 |
第11回 | 超流動・超伝導 -ボゴリューボフ変換を学習した後、超流動と超伝導に関する概要を学ぶ。前回のレポートを提出すると共に、そこで出された問題の解法を確認する。 | 事前学修:CST-Voiceで配布された講義ノートを読み、疑問点や質問事項をまとめておくこと。 事後学修:数式の導き方と講義内容を再確認し、宿題として出されたレポート問題を解くこと。 | 事前学修:2時間 事後学修:2時間 |
第12回 | 相対論的場の量子論(そのⅠ) -相対論的な記述法を理解したのち、スカラー場とその量子化について学ぶ。前回のレポートを提出すると共に、そこで出された問題の解法を確認する。 | 事前学習:CST-Voiceで配布された講義ノートを読み、疑問点や質問事項をまとめておくこと。 事後学修:数式の導き方と講義内容を再確認し、宿題として出されたレポート問題を解くこと。 | 事前学修:2時間 事後学修:2時間 |
第13回 | 相対論的場の量子論(その2) -スピノル場(ディラック場)とその量子化について学ぶ。前回のレポートを提出すると共に、そこで出された問題の解法を確認する。 事前学習:CST-Voiceで配布された講義ノートを読み、疑問点や質問事項をまとめておくこと(120分)。 事後学習:数式の導き方と講義内容を再確認し、宿題として出されたレポート問題を解くこと(120分)。 | 事前学修:CST-Voiceで配布された講義ノートを読み、疑問点や質問事項をまとめておくこと。 事後学修:数式の導き方と講義内容を再確認し、宿題として出されたレポート問題を解くこと。 | 事前学修:2時間 事後学修:2時間 |
第14回 | 相対論的場の量子論(その3) -電磁場とその量子化について学ぶ。前回のレポートを提出すると共に、そこで出された問題の解法を確認する。 | 事前学修:CST-Voiceで配布された講義ノートを読み、疑問点や質問事項をまとめておくこと。 事後学修:数式の導き方と講義内容を再確認し、宿題として出されたレポート問題を解くこと。 | 事前学修:2時間 事後学修:2時間 |
第15回 | ゲージ相互作用 -ゲージ原理に基づき、電磁相互作用を学習する。またゲージ理論の概要を学ぶ。 | 事前学修:CST-Voiceで配布された講義ノートを読み、疑問点や質問事項をまとめておくこと。 事後学修:数式の導き方と講義内容を再確認し、宿題として出されたレポート問題を解くこと。 | 事前学修:2時間 事後学修:2時間 |
その他
教科書 |
特に指定の教科書はない。
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参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
F. Mandl and G. Shaw, Quantum Field Theory [ISBN 0 471 94186 7], A Wiley Interscience Publication, 1993, 2 edition
武田暁 『場の理論 [ISBN 4-7853-2322-1] 』 物理学選書21 裳華房 1992年 第2版
九後汰一郎 『ゲージ場の量子論Ⅰ[ISBN 4-563-02423-6]』 新物理学シリーズ23 培風館 1989年 第1版
藤川和男 『ゲージ場の理論 [ISBN 4-00-010450-0]』 現代物理学叢書 岩波書店 2001年 第1版
江澤潤一 『量子場の理論(素粒子物理から凝縮系物理まで)[ISBN 978-4-254-13775-0]』 現代物理学(基礎シリーズ)5 朝倉書店 2011年 第4版
磯 暁 『現代物理学の基礎としての場の量子論 [ISBN 978-4-320-03487-7』 KEK物理学シリーズ 共立出版 2016年 第2版
参考書のいずれか1つで授業内容のすべてをカバーしているわけではない。あくまでも授業の一部を補足する参考書として考えてほしい。
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成績評価の方法 及び基準 |
成績評価に関しては、授業中に出題するレポート問題の解答内容を重視しする(80%)。また,授業における質問などの積極性を考慮する(20%)。 |
質問への対応 | 基本的には、各週の授業終了後を質問の時間とする。授業終了後に時間が取れないときは、代わりの時間を設ける。 |
研究室又は 連絡先 |
研究室: 駿河台校舎8号館 821A号室 E-mail: deguchi.shinnichi@.nihon-u.ac.jp TEL: 03-3259-0867 |
オフィスアワー |
金曜 駿河台 17:00 ~ 18:00 8号2階821A室
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学生への メッセージ |
初学者にもわかりやすい講義を心がけたいと思います。 |