2024年 大学院理工学研究科 シラバス - 数学専攻
設置情報
科目名 |
解析学特論ⅠA
測度と積分
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設置学科 | 数学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 利根川 聡 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 金曜2 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | N52A |
クラス |
概要
学修到達目標 | ルベーグ積分の考え方を理解し、収束定理が利用できるようになる。 L^p空間の基本的な性質を理解する。 |
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授業形態及び 授業方法 |
対面授業 板書による講義形式 |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
学部の微分積分、線形代数、集合、位相 |
授業計画
第1回 | リーマン積分の定義と性質の復習 ルベーグ積分の感覚的な定義・考え方(階段関数に対する積分) | 事前学修:リーマン積分の定義と性質を復習する。 事後学修:講義で証明しきれなかったリーマン積分の性質を証明する。 | 事前学修 2時間 事後学修 2時間 |
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第2回 | R^nの区間・区間塊とその大きさ 有限加法族 | 事前学修:集合に関する基礎(集合、包含関係、和集合、共通部分、補集合などの定義)を復習する。 事後学修:「証明は演習とする」とした命題を証明する。 | 事前学修 1時間 事後学修 3時間 |
第3回 | 外測度 | 事前学修:前回(まで)の講義で理解できなかったことを質問事項としてまとめる。 事後学修:外測度の定義と性質(特に諸性質の証明)を復習する。 | 事前学修 1時間 事後学修 3時間 |
第4回 | 完全加法族 | 事前学修:前回(まで)の講義で理解できなかったことを質問事項としてまとめる。 事後学修:有限加法族と完全加法族の定義の違いを意識しながら、これらが持つ性質(の証明)を復習する。 | 事前学修 1時間 事後学修 3時間 |
第5回 | 可測集合と測度 | 事前学修:前回(まで)の講義で理解できなかったことを質問事項としてまとめる。 事後学修:集合が可測であることの定義、零集合・開集合・閉集合が可測であることの証明を復習する。 | 事前学修 1時間 事後学修 3時間 |
第6回 | 可測集合の開集合・閉集合による近似 | 事前学修:前回(まで)の講義で理解できなかったことを質問事項としてまとめる。 事後学修:可測集合を開集合で近似する方法を復習する。 | 事前学修 1時間 事後学修 3時間 |
第7回 | 可測関数 階段関数による可測関数の近似 | 事前学修:前回(まで)の講義で理解できなかったことを質問事項としてまとめる。 事後学修:可測関数の定義、可測関数を階段関数で近似する方法を復習する。 | 事前学修 1時間 事後学修 3時間 |
第8回 | ルベーグ積分の定義と性質 | 事前学修:前回(まで)の講義で理解できなかったことを質問事項としてまとめる。 事後学修:ルベーグ積分の定義の手順・方法を復習する。 | 事前学修 1時間 事後学修 3時間 |
第9回 | 単調収束定理、ファトゥーの補題 | 事前学修:前回(まで)の講義で理解できなかったことを質問事項としてまとめる。 事後学修:ルベーグ積分の定義の仕方から単調収束定理が自然に導かれることを実感する。 | 事前学修 1時間 事後学修 3時間 |
第10回 | 優収束定理、微分と積分の順序交換 | 事前学修:前回(まで)の講義で理解できなかったことを質問事項としてまとめる。 事後学修:ファトゥーの補題から優収束定理が導かれることを自分でも確かめる。また、具体的な計算例により優収束定理の有用性を実感する。 | 事前学修 1時間 事後学修 3時間 |
第11回 | 直積測度とフビニの定理 | 事前学修:前回(まで)の講義で理解できなかったことを質問事項としてまとめる。 事後学修:フビニの定理を利用する具体的な計算例で演習を行う。 | 事前学修 1時間 事後学修 3時間 |
第12回 | L^p空間の定義と性質 | 事前学修:これまで学んだ測度とルベーグ積分の性質を復習する。 事後学修:L^p空間の性質(特に完備性)がルベーグ積分の性質から導かれることを実感する。 | 事前学修 2時間 事後学修 2時間 |
第13回 | 合成積(畳み込み)、軟化子・軟化作用素 | 事前学修:前回の講義で理解できなかったことを質問事項としてまとめる。 事後学修:合成積にまつわる性質・不等式を証明する。 | 事前学修 2時間 事後学修 2時間 |
第14回 | L^p空間の元の連続関数・滑らかな関数による近似 | 事前学修:前回(まで)の講義で理解できなかったことを質問事項としてまとめる。 事後学修:L^p関数をたちの良い・扱いやすい関数で近似することで証明が容易になる定理があることを実感する。 | 事前学修 1時間 事後学修 3時間 |
第15回 | まとめ | 事前学修:これまでの講義で理解できなかったことを質問事項としてまとめる。 事後学修:講義レポートを作成する。 | 事前学修 1時間 事後学修 3時間 |
その他
教科書 |
特に指定しない
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参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
伊藤清三 『ルベーグ積分入門』 数学選書 裳華房 1963年
松澤忠人、原優、小川吉彦 『積分論と超関数論入門』 学術図書出版社 1996年
谷島賢二 『[新版] ルベーグ積分と関数解析』 朝倉書店 2015年
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成績評価の方法 及び基準 |
レポートによる |
質問への対応 | 随時 |
研究室又は 連絡先 |
駿河台校舎 タワースコラ S1412 |
オフィスアワー |
金曜 駿河台 12:30 ~ 13:00 S1412
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学生への メッセージ |