2025年 理工学部 シラバス - 建築学科
設置情報
科目名 | 建築史Ⅰ | ||
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設置学科 | 建築学科 | 学年 | 2年 |
担当者 | 小島 陽子 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 水曜3 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | C33N |
クラス | |||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 歴史的建築は先人達によるさまざまな建築的な課題解決の成果である。建築は歳月を超越して現代に生きる我々に示唆に富んだ教材としての意味をもっている。日本建築における伝統とは何か、それがいかに育まれてきたのか、どのような意図で計画されたのか、空間はどのようにかわったのか、などについて考えると同時に、日本建築の技術的な発展経緯について理解を深める。 |
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授業形態及び 授業方法 |
授業は対面とする。 日本の建築の流れについて、写真や図版を用いて解説を行う。 また、各授業では確認課題を出題し、それらの解説を通じて日本の建築について理解を深める。 |
履修条件 | 日本史 建築用語 建築の構造 建築の施工 建築材料 |
ディプロマ・ポリシー(DP)及びカリキュラム・ポリシー(CP)との関連 | 本授業科目はDP1・2・3・5・6及びCP1・2・3・5・6に該当しています。 |
授業計画
第1回 | 家屋文鏡と日本の住居:家屋文鏡にみる建築のヒエラルキーについて考える。また、 高床住居成立のプロセスと意味について学ぶ。 | [事前学習]シラバスを通読し、授業の主旨と全体の流れを理解する。 [事後学習]授業内で興味を持った建築や事柄について、教科書や配布資料、参考書等でさらに調べ、日本建築の理解を深める。 | [事前学習]60分 [事後学習]180分 |
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第2回 | 古代建築の伽藍配置:飛鳥時代の伽藍配置〈四天王寺 飛鳥寺 法隆寺 川原寺 山田寺〉と奈良時代の伽藍配置〈興福寺 薬師寺 唐招提寺〉の違いについて学ぶ。 | [事前学習]事前に伝える教科書の該当頁を通読し、記載されている建築について調べ、基礎的な知識を得る。 [事後学習]授業内で興味を持った建築や事柄について、教科書や配布資料、参考書等でさらに調べ、日本建築の理解を深める。 | [事前学習]120分 [事後学習]120分 |
第3回 | 間面記法と飛鳥時代の建築:身舎(母屋)と庇(廂)空間の関係について学ぶ。それに基づいて飛鳥時代の建築〈法隆寺金堂 法隆寺五重塔 法起寺三重塔〉の構成と技術、意匠について学ぶ。 | [事前学習]事前に伝える教科書の該当頁を通読し、記載されている建築について調べ、基礎的な知識を得る。 [事後学習]授業内で興味を持った建築や事柄について、教科書や配布資料、参考書等でさらに調べ、日本建築の理解を深める。 | [事前学習]120分 [事後学習]120分 |
第4回 | 奈良から平安時代の建築:空間の構成手法について学ぶ〈新薬師寺 唐招提寺金堂 法隆寺大講堂〉。また、 柱間寸法の調整、組物の発展について学ぶ。 | [事前学習]事前に伝える教科書の該当頁を通読し、記載されている建築について調べ、基礎的な知識を得る。 [事後学習]授業内で興味を持った建築や事柄について、教科書や配布資料、参考書等でさらに調べ、日本建築の理解を深める。 | [事前学習]120分 [事後学習]120分 |
第5回 | 伊勢神宮と出雲大社:神社の原形、神社の形式(神明造 大社造 住吉造 春日造 流造)、式年造替について学ぶ。 | [事前学習]事前に伝える教科書の該当頁を通読し、記載されている建築について調べ、基礎的な知識を得る。 [事後学習]授業内で興味を持った建築や事柄について、教科書や配布資料、参考書等でさらに調べ、日本建築の理解を深める。 | [事前学習]120分 [事後学習]120分 |
第6回 | 寝殿造と貴族の住宅:空間の連結と空間分割、平城京と平安京について学ぶ〈東三条殿 橘夫人住宅 東院庭園 京都御所〉。 | [事前学習]事前に伝える教科書の該当頁を通読し、記載されている建築について調べ、基礎的な知識を得る。 [事後学習]授業内で興味を持った建築や事柄について、教科書や配布資料、参考書等でさらに調べ、日本建築の理解を深める。 | [事前学習]120分 [事後学習]120分 |
第7回 | 仏教寺院本堂の成立:並べる建築と延ばす建築を軸として、仏教建築の普及、野屋根の誕生について学ぶ。また、 新たな空間性の模索(当麻寺本堂の推移)にみる内陣・外陣の成立ついて理解する。〈法隆寺食堂・細殿 東大寺法華堂 當麻寺本堂〉 | [事前学習]事前に伝える教科書の該当頁を通読し、記載されている建築について調べ、基礎的な知識を得る。 [事後学習]授業内で興味を持った建築や事柄について、教科書や配布資料、参考書等でさらに調べ、日本建築の理解を深める。 | [事前学習]120分 [事後学習]120分 |
第8回 | 阿弥陀堂建築の誕生:密教・浄土教建築の成立の背景、阿弥陀堂建築〈平等院鳳凰堂、中尊寺金色堂、浄瑠璃寺本堂と三重塔〉について学ぶ。 | [事前学習]事前に伝える教科書の該当頁を通読し、記載されている建築について調べ、基礎的な知識を得る。 [事後学習]授業内で興味を持った建築や事柄について、教科書や配布資料、参考書等でさらに調べ、日本建築の理解を深める。 | [事前学習]120分 [事後学習]120分 |
第9回 | 大仏様の挑戦:俊乗房重源が導入した新様式の大仏様について学ぶ〈東大寺南大門 東大寺鐘楼 浄土寺浄土堂 東大寺大仏殿〉。挿肘木、通肘木、鼻隠、遊離尾垂木、扇垂木、飛貫の採用などについて学ぶ。 | [事前学習]事前に伝える教科書の該当頁を通読し、記載されている建築について調べ、基礎的な知識を得る。 [事後学習]授業内で興味を持った建築や事柄について、教科書や配布資料、参考書等でさらに調べ、日本建築の理解を深める。 | [事前学習]120分 [事後学習]120分 |
第10回 | 禅宗様の建築:合理的構造と施工の実現、禅宗伽藍の空間構成、五山制度、方丈建築の成立について学ぶ。さらに、禅宗様建築〈建長寺指図 円覚舎利殿寺 大徳寺仏堂・法堂〉における建築の部品化(桟唐戸 花頭窓 弓連子)について学ぶ。 | [事前学習]事前に伝える教科書の該当頁を通読し、記載されている建築について調べ、基礎的な知識を得る。 [事後学習]授業内で興味を持った建築や事柄について、教科書や配布資料、参考書等でさらに調べ、日本建築の理解を深める。 | [事前学習]120分 [事後学習]120分 |
第11回 | 和様の変質:中世本堂と和様の変化について学ぶ。〈西明寺本堂 明王院本堂・五重塔 十輪院本堂〉 | [事前学習]事前に伝える教科書の該当頁を通読し、記載されている建築について調べ、基礎的な知識を得る。 [事後学習]授業内で興味を持った建築や事柄について、教科書や配布資料、参考書等でさらに調べ、日本建築の理解を深める。 | [事前学習]120分 [事後学習]120分 |
第12回 | 書院造りの成立:方丈建築の展開、定型化がもたらした変化、単位空間の連結、書院造りの構成(床の間・違い棚・廊下・式台)について学ぶ。〈大徳寺大仙院 慈照寺東求堂 慈光院書院 大徳寺孤篷庵〉 | [事前学習]事前に伝える教科書の該当頁を通読し、記載されている建築について調べ、基礎的な知識を得る。 [事後学習]授業内で興味を持った建築や事柄について、教科書や配布資料、参考書等でさらに調べ、日本建築の理解を深める。 | [事前学習]120分 [事後学習]120分 |
第13回 | 茶室の成立と桂離宮:千利休の果たした役割、小間の茶室と草庵茶室の構成、数寄屋風書院について学ぶ。〈妙喜庵待庵 桂離宮 時雨亭傘亭〉 | [事前学習]事前に伝える教科書の該当頁を通読し、記載されている建築について調べ、基礎的な知識を得る。 [事後学習]授業内で興味を持った建築や事柄について、教科書や配布資料、参考書等でさらに調べ、日本建築の理解を深める。 | [事前学習]120分 [事後学習]120分 |
第14回 | 庶⺠信仰と近世の建築:身近な信仰の場としての建築について学ぶ。 | [事前学習]事前に伝える教科書の該当頁を通読し、記載されている建築について調べ、基礎的な知識を得る。 [事後学習]授業内で興味を持った建築や事柄について、教科書や配布資料、参考書等でさらに調べ、日本建築の理解を深める。 | [事前学習]120分 [事後学習]120分 |
第15回 | 確認テスト | [事前学習]配布資料や教科書を参照し、授業内で提示した各要点を中心にあらためてまとめる。 [事後学習]これまでの授業内容をもとに、日本建築の流れについて、考えをまとめる。 | [事前学習]120分 [事後学習]120分 |
その他
教科書 | |
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参考書 |
澤村 仁 他 『日本建築史』 新建築学大系2 彰国社 1999年 第1版
日本建築学会 『日本建築史図集』 彰国社 1999年 第1版
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成績評価の方法 及び基準 |
各授業の確認課題および確認テストをもとに総合的に評価する。 |
定期試験等に ついて |
理解度確認期間(14週目又は15週目)に平常試験を実施予定 |
質問への対応 | 随時メールにて対応する。 |
研究室又は 連絡先 |
研究室:駿河台校舎タワースコラS817A メールアドレス:kojima.yoko@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
水曜 駿河台 13:20 ~ 14:50 タワースコラS817A
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学生への メッセージ |
建築を解読する行為は建築を理解する力を増強することにつながる。ぜひ先人の知恵を学び取ってほしい。 |